「第26回ITS世界会議シンガポール2019」に

盗難追跡に新技術! ホンダが「地デジ搬送波を活用した二輪車盗難抑止システム」を出展[シンガポール]

ホンダは、2019年10月21日(月)~25日(金)にシンガポールで開催される「第26回ITS世界会議シンガポール2019」に出展する概要を発表。「移動」と「暮らし」の進化に向けた、安全運転支援技術やV2X(車車間/路車間通信)技術を活用した取り組みの中に、バイク盗難抑止技術として興味深いものがあった。

安全運転支援技術やV2X(車車間/路車間通信)技術を活用した取り組み

ホンダが2019年10月21日(月)~25日(金)にシンガポールで開催される「第26回ITS世界会議シンガポール2019」に出展するとして発表した概要の中に面白そうなものがあったので紹介したい。

「地デジ搬送波を活用した二輪車盗難抑止システム」と名付けられたそのシステムは、二輪車が盗難された場合に、盗難車に取り付けられているBluetoothタグのID情報を、地デジの搬送波を使って街中を走る車両に向けて放送するというもの。走行中の車両がタグを検知(受信)すると、その位置情報をセンターに知らせることで、盗難抑止を図るシステムだ。株式会社NTTデータが総務省から請け負った「中南米諸国における地デジ等を活用した防犯システムの展開準備に関する調査」に参加し、ブラジルにて実施したとしているので、すでに技術的には実用化の目処もついているのではないだろうか。

映像や写真などは発表されていないものの、車両間ネットワークを利用して相互に盗難情報を監視するシステムが実用化されれば、一定以上の抑止力を発揮するものと思われる。バイクの盗難は減少傾向にあるとはいうものの、高価な車両を狙ったプロの犯行による手口はさまざまな盗難抑止システムといたちごっこが続いている。早期の実用化を期待したいところだ。

その他の出展概要

■Honda SENSING(ホンダ センシング)
「衝突軽減ブレーキ<CMBS>」「LKAS<車線維持支援システム>」「ACC<アダプティブ・クルーズ・コントロール>」「路外逸脱抑制機能」などの安全運転支援システム

■SAFE SWARM(セーフ スウォーム)
車車間/路車間通信でデータをやり取りすることにより、見通しの悪い交差点進入時の衝突を回避したり、適切なスピード・タイミングでの合流・車線変更をアシストすることで渋滞発生を防ぐなど、安全でスムーズな交通の流れの実現を目指す技術コンセプト。

■Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)搭載車両向けデータサービス
着脱式可搬バッテリーである、モバイルパワーパックのデータを収集し、満充電のモバイルパワーパックに提供できる交換ステーションの位置をスマートフォンの専用アプリに提供するシステム。

■高齢者・子どもの見守りシステム
高齢者や子どもが携帯するBluetoothのタグの位置を、街中を走る車両や街灯に取り付けた通信機器で読み取り、家族に位置情報を知らせるシステム。加古川市が市内にシステムを設置し、運用しています。

第26回ITS世界会議シンガポール2019 開催概要

主催者  Land Transport Authority, ITS Singapore
開催日程 2019年10月21日(月)~25日(金)
開催地  シンガポール
会場   Suntec Singapore Convention and Exhibition Centre
ITS世界会議2019公式サイト https://itsworldcongress2019.com/