山城のアンダーウエアブランド“ボディレギュレーター”から、胸部と背面プロテクターを内蔵したインナーベストがリリースされた。プロテクターは胸部に無限電光、背面にパワーテクター社の製品を採用。二輪の死亡事故における損傷主部位の第2位が胸部だということは、すでに多くのライダーが認知しているはず。下に着るだけでいいというこの製品、使い勝手はいかに?
(◯)背面プロテクターは実測で100g以下
このインナーベストに採用されているプロテクターは、胸部が無限電光、背面がパワーテクター社の製品だ。安全規格について触れると、胸部、背面ともCEでは強度の高低でレベル1と2に区分され、このインナーベストではベーシックなレベル1のプロテクターを採用する。レベル2をクリアするにはエッジ部にも硬い素材を使う必要があり、この部分に衝撃が加わると身体にダメージを与えるから、というのが山城がレベル1を採用した理由だという。硬い素材を使わなくて済むもう一つのメリットは軽さで、実測では胸部が182g、背面が96g、Lサイズのベスト単体が231gなので、合計で509gしかない。500mlのペットボトルよりも軽いのは驚きだ。
着心地は非常にいい。ストレッチ素材をメインに使用しているので動きやすく、また前後のプロテクターは体の形状に合わせてわずかに湾曲しているのでフィット感が高い。前合わせのファスナーは左側にオフセットされているが、操作性は特に問題なし。裾にシリコンバンドを入れてズリ上がりを軽減するなど、実に良く考えられた製品と言えよう。
(△)プロテクター部分はやはり蒸れを感じる
身頃のサイドにメッシュ生地を使うなど、ボディレギュレーターで培われた技術を惜しみなく応用しているが、やはりプロテクターが接触する部分には多少の蒸れを感じる。
(結論)こんな人におすすめ:胸部の保護は今後マストに。早めの対策を
二輪の死亡事故における損傷主部位の第2位が胸部だということは、すでに多くのライダーが認知しているはず。そのためにジャケットを買い換えるのが面倒という人でも、これなら下に着るだけでいいので、ぜひ検討してほしい。
●写真:松井 慎
※取材協力:山城
※ヤングマシン2019年6月号掲載記事をベースに再構成
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