『バイクで巡るニッポン絶景道』シリーズは、ヤングマシンの姉妹誌であるモトツーリング編集長カン吉(神田英俊)が案内人。第12回は三重県にある国内有数のリアス式海岸を見下ろしながら駆け抜ける絶景道、パールロードをお送りする。昇りゆく朝日に照らされた時間帯の美しさは一見の価値アリだ。
文:神田英俊(モトツーリング編集長) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
陽光眩しい、旅心くすぐる展望海道
パールロードは、国内有数のリアス式海岸地帯を俯瞰しながら一気に駆け抜ける絶景ロードだ。観光拠点の多い伊勢~志摩を、最も近道で連絡する国道167号線より大幅に海側に位置している為、観光地間の連絡道路としては少々遠回りかもしれない。しかし、紺碧の太平洋に反射する太陽が真珠の如く煌めき、陽光溢れる明るい雰囲気に溢れた海道だ。また、東側が太平洋の為、朝日を観賞するには絶好のポイント。寒さの心配の無いこの時期なら、少々早起きして愛車と共に朝日を楽しむのもいいだろう。
平成18年までは観光道路として有料道路だった為、道幅も広く舗装状態も大変良い。概ね海岸に沿って走っているが、海面よりの標高は比較的高く、全体的には海を見下ろしながら山肌をトラバースしてゆくイメージだ。海面目線はほぼ無いない為、一見すると山岳道的な雰囲気ではあるが、常に太平洋を一望できる為、海道雰囲気が大変印象深いルート。タイトコーナーは少ないが、道路線形も変化に富んでおり中・高速コーナーが連続する上、アップダウンも多い。まさにバイクで走って楽しい道の筆頭格だろう。自然とペースが上がりがちになるが、観光バスやサンデードライバーも多く走っている為、ライディングペースと安全にはくれぐれも気を付けよう。
総延は約23kmと決して短くはないが、信号はほぼ皆無。気分次第では一気に駆け抜けてしまうに違いない。しかし、付近は絶景観賞ポイントが沢山! 随所に展望台や休憩所が設けられており、太平洋の水平線を心ゆくまで堪能できる。走りで火照った身体を冷ましつつ、地元名物を楽しむ位の余裕を持って楽しもう。
また、パールロード南側の終点である英虞(あご)湾は、真珠・カキの生産地として有名だが、国内屈指のリアス式海岸地形が堪能できるポイント。展望台巡りをしつつ自分だけの絶景ポイントを探すのも楽しい。
走り・見どころポイントの多いパールロードとその周辺は、秋~冬にかけての季節でも楽しめるお勧めのポイント。わざわざ訪れる価値のある絶景ロードと言っていいだろう。
ロード情報
交通量:近畿圏随一の絶景海道であると同時に、多くの観光地を連絡する主要街道でもある為、休日は大型観光バスも頻繁に通行する。しかし、全般的に交通量は少なく快適だ。
路面:平成18年までは有料観光道路だった事もあり、全体的に幅広く舗装も良好だ。しかし、路側帯が狭い為、バイクと言えど不用意な駐輪は大変危険。点在する休憩所を利用しよう。
~パールロード~
秘境感★★
天空感★★★
潮風感★★★★
爽快感★★★★★
根性感★
開放感★★★★
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