2018年10月のインターモトショーから11月のミラノショーにかけて、世界のニューモデルが一気に登場したことは記憶に新しいだろう。WEBヤングマシンでは新車情報を逐一お届けしてきたが、本特集「2019世界の新車総図鑑」にてここまで判明しているラインナップをあらためて整理しておきたい。本稿ではふだんはなかなか目にすることのない個性的な海外バイクブランドのうち、イタリア車(MVアグスタ、マーニ、モトグッツィ、エネルジカ、ベネリ、ファンティック、モト・モリーニ、クアドロ、モンディアル、SWM、イタルジェット、ベスパ、ピアッジオ)の2019年モデル情報についてまとめた。
- 1 [新型]MVアグスタ ブルターレ1000 セリエオロ
- 2 [コンセプト]MVアグスタ スーパーヴェローチェ800
- 3 [新型]MVアグスタ F4 クラウディオ
- 4 [新型]マーニ 750S トリビュート
- 5 [コンセプト]モトグッツィ ファースト エンデュランス トロフィー
- 6 [新型]モトグッツィ V85 TT
- 7 [新型]モトグッツィ V9 ボバースポーツ
- 8 [コンセプト]エネルジカ ボリッド-Eプロトタイプ
- 9 [新型]エネルジカ エゴ スポーツブラック
- 10 [新型]エネルジカ エゴ コルサ
- 11 [コンセプト]ベネリ レオンチーノ800
- 12 [新型]ベネリ 752S
- 13 [新型]ファンティック E-キャバレッロ
- 14 [新型]ファンティック キャバレッロ ラリー500
- 15 [新型]モト・モリーニ ミラノ
- 16 [コンセプト]クアドロ Xクーダー
- 17 [新型]モンディアル スポーツクラシック パガーニ 1948
- 18 [新型]モンディアル フラットトラック300
- 19 [新型]SWM ヴァレーズ
- 20 [新型]イタルジェット ドラッグスター125/200
- 21 [新型]イタルジェット カフェイーナ
- 22 [新型]ベスパ エレットリカ
- 23 [新型]ピアッジオ MP3 300 hpe/Sport
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[新型]MVアグスタ ブルターレ1000 セリエオロ
214.9psを発揮する998cc 直4 エンジンを搭載したモデル。ダウンフォースを生み出すカナードウイングを標準装備するほか、ライド・バイ・ワイヤスロットルや、8 段階のトラクションコントロールなど各種機能でライダーをサポートする。300 台の限定生産。
[コンセプト]MVアグスタ スーパーヴェローチェ800
コンセプトモデルながら、2019年後半に生産に入ることが発表されたモデル。イエローのスクリーンとヘッドライトによりレトロな印象を受ける1台だが、F3譲りの電子制御システムやクイックシフター、LEDヘッドライト、TFTディスプレイなど最新の技術を搭載している。
[新型]MVアグスタ F4 クラウディオ
F4 Reparto Corseをベースに、吸気ポートへのチューニングやチタン製ロッドの採用などが行われた特別仕様車。各部にカーボンやチタンを使うことで、レーシーかつ軽量な車体に仕上がっている。限定200台されることは決定しているが、価格は未発表だ。
[新型]マーニ 750S トリビュート
’70年代前半に生産された750Sを「トリビュート」したニューモデル。専用設計のシャーシやホイール、ゴム製グリップ、トリコロールカラーのタンクなどオリジナルのビジュアルを色濃く反映しながら、最新のBrutaleの3気筒800cc エンジンを搭載している。発売時期は不明。
[コンセプト]モトグッツィ ファースト エンデュランス トロフィー
V7 Ⅲシリーズの新たなバリエーションとして登場したカスタムキットのコンセプトモデル。’76年のルマン耐久レースに出場したルマン850をイメージされており、V7 Ⅲ Racerと比べ、よりレーシーな雰囲気に仕上がっている。
[新型]モトグッツィ V85 TT
「すべての地形」を意味する「tutto terreno」の名を冠したデュアルパーパスモデル。航続距離400km を誇る大容量タンクや、ライド・バイ・ワイヤスロットル、TFT ディスプレイなど搭載する。
[新型]モトグッツィ V9 ボバースポーツ
1920年代に行われていたフラットトラックレースをモチーフにした1台。新たに追加されたスポーツは、STDと比べて低いポジションとなっている。太めのタイヤと短いフェンダー、シングルシートがボバースタイルを際立たせる。オレンジとブラックのツートンカラーが引き締まった印象だ。
[コンセプト]エネルジカ ボリッド-Eプロトタイプ
イタリアの電動バイクメーカー・エネルジカと韓国の電気機器メーカー・サムスンが共同開発を行ったスマートバイク。前後にカメラを搭載しており、インテリジェントミラーによってあらゆる危険と障害をライダーに警告する。また、内蔵のGPS ユニットとスマートウォッチを連携することで、接近しただけで始動するほか、バイクの盗難時に素早く気付くことができる。
[新型]エネルジカ エゴ スポーツブラック
時速0〜100kmまで3秒で達する加速性能を持つ電動バイク。回生ブレーキを搭載しており、ブレーキング時のエネルギーを加速に再利用する。また、駐車場や坂道でのバックを補助する「パークアシスタント」は最高時速2.8kmで車両を前後に動かすことができる。
[新型]エネルジカ エゴ コルサ
’19年からの開催が正式決定しているMotoGPの電動バイククラスに使用されるレーシングバイク。最高出力は現行のMoto2マシンを超える149psだ。充電はDC急速充電ステーションとAC充電が使用でき、急速充電の場合は30分、AC充電の場合は3.5時間でフル充電され120kmの走行が可能だ。
[コンセプト]ベネリ レオンチーノ800
ネオレトロバイク・Leoncino250の兄弟車として発表されたスクランブラータイプのコンセプトモデル。詳細なスペックは未発表だが、750Sに採用されている752cc2気筒エンジンを搭載している。そのほかダンピング調整可能なサスペンションを装備しており、フロントフェンダーにはブランドロゴになっているライオンのマスコットが付いている。
[新型]ベネリ 752S
2017年のEICMAにてコンセプトモデルとして発表された752Sが市販車両として発表された。752ccエンジンを搭載したミドルクラスのネイキッドで、フルカラーTFT-LCDディスプレイやLEDヘッドライトを装備している、欧州では2019年に販売開始予定。
[新型]ファンティック E-キャバレッロ
創立50周年を迎えるイタリアのバイクメーカー・ファンティック社初の電動バイク。パワーは125ccクラスに相当する11kWで、街中であれば150km、混雑時は110kmほど走ることができる。ABS システムも搭載されているが必要に応じてオフにすることも可能だ。
[新型]ファンティック キャバレッロ ラリー500
1970年代のエンデューロマシンをモチーフとしたオフロードモデル。449cc水冷シングルエンジンを搭載しており、乾燥重量は150kgと同クラスのモデルより軽量だ。欧州では来年発売予定で、カラーリングはクラシックレッドとミリタリーグリーンの2 色が用意されている。
[新型]モト・モリーニ ミラノ
昨年EICMAにてプロトタイプが発表されたミラノが、2019年発売モデルとして発表された。デザインはほぼプロトタイプと変わらない。部品の99%はイタリアで作られており、TIG溶接のトラスフレームにはユーロ4に適合した1187ccエンジンを搭載する。欧州では来春から販売予定だ。
[コンセプト]クアドロ Xクーダー
エンデューロ練習用に設計された4輪のコンセプトモデル。燃料タンクをエンジンの前方に取り付けることでマスの集中化を図り、軽快なハンドリングになるよう設計されている。悪路でもスムーズかつ安定した走行をアシストする油圧式傾斜機能「HTSマルチロードシステム」を搭載する。
[新型]モンディアル スポーツクラシック パガーニ 1948
1948年、MotoGPの125ccクラスでF.B モンディアルのライダーとして出場し、初代チャンピオンに輝いた「ネッロ・パガーニ」の名を冠した1台。レトロなカフェレーサースタイルながら、125ccまたは300ccの最新エンジンが搭載されている。欧州では2019年春に発売予定だ。
[新型]モンディアル フラットトラック300
フラットトラックレーサーからインスパイアされたモデル。水冷4ストロークエンジンに、6 速トランスミッションを搭載している。シングルディスクブレーキにはABSを装備する。エンジンを載せ替えた兄弟車として、125ccタイプもある。欧州では来春販売予定だ。
[新型]SWM ヴァレーズ
オフロードバイクを得意とするSWM社の新型ネイキッドモデル。燃料タンクをシートの下に配置することでマスの集中化を図ると同時に、エンジンの上にエアフィルターを配置しユーロ5規格をクリアしている。エンジンは4ストロークの水冷で、6速トランスミッションを搭載する。欧州では2019年春に発売予定だが、詳細なスペックや価格は未発表となっている。
[新型]イタルジェット ドラッグスター125/200
2003年に生産が終了したドラッグスターの復活がEICMAで発表された。以前のモデルの特徴であったモリブデンクロムのトラスフレームのイメージを残しつつ現代風にアレンジされた車体は完全新設計だ。エンジンはすべてイタリア製で、125ccと200ccの2タイプが用意されている。
[新型]イタルジェット カフェイーナ
250ccのV型2気筒空冷エンジンに5速のマニュアルトランスミッションを備えたクラシカルな1台。カラーはボルドー×ブラック、シルバー×イエローの2 色が用意されている。レトロなシングルシートは本革仕上げだ。欧州では2019年4月から導入されることが決まっている。
[新型]ベスパ エレットリカ
4時間の充電で100kmの走行が可能な電動バイク。ブレーキ時のエネルギーを回収し駆動に再利用するKERSを搭載する。小柄な車体ながら、最大トルクは20kg-mを誇る。航続距離200kmのハイブリッド車、エレットリカXもラインアップ。
[新型]ピアッジオ MP3 300 hpe/Sport
安定性のある前2輪の3輪バイク。Euro5規格に準拠した新設計の300hpeエンジンを搭載するほか、ABSおよびASRシステムを標準装備する。短めのウィンドシールドやアクセントカラーの赤色が印象的なSportもラインアップ。
※ヤングマガジン2019年1月号掲載記事をベースに再構成