ヤングマシン2017年12月号(10月24日発売)に掲載したスクープをWEBでも紹介。本来はミラノショーに出展されるモデルのスクープ特集の予定だったが、特報として記事化したのがこの次期RVF1000(本誌予想)。ドゥカティのパニガーレV4が話題になっていた時期だけにホンダの新型V4開発の情報は様々な意味合いを持つだろう。
打倒ドゥカティ、研究段階から製品開発へ
ついに公開されたドゥカティの市販V4エンジン。モトGPマシンのデスモセディチGPが搭載するV4を元に生まれた渾身のユニットである。これを積む公道モデル=パニガーレV4もミラノで披露される予定だ。これを機に「ホンダが新V4マシンの製品化に向けて、プロジェクトをスタートさせた」との最新情報が入ってきた!
ドゥカティV4の噂は数年前からあった。これに忸怩たる思いを抱いていたのがホンダである。RC213V-Sという破格のV4モトGPレプリカこそ販売したが、2190万円というプライスとレギュラーモデルではないことから、広く市販車に最新の技術をフィードバックできたとは言い難い。また、スーパーバイク世界選手権(SBK)や、8耐など世界耐久シリーズにもレース規則の関係で出場できない。
ところが、ドゥカティは市販V4を300万円台(実際には263万円~/編注)というかなり常識的な価格でレギュラーモデルとして販売予定。2019年からV4 でSBKにも参戦する。
これが、ホンダに火を着けた。ホンダのレースにおける栄光の歴史はV4と表裏一体。V4の本家として並々ならぬ想いがある。その意地に賭けて、ドゥカティには負けられないのだ。
近年、ホンダはV4の特許を旺盛に取得している。ただし「パテントのみで商品化に向けた動きはゼロだったのが実状」(情報筋)。だが、ゴーサインが出た今、次期排ガス規制ユーロ5が始まる2020年の市販化をメドに開発を進める、と予想する。213V-Sより現実的な価格で、SBKと8耐で常勝するV4マシンを早く見てみたい! (ヤングマシン2017年12月号より)
ニュース提供:ヤングマシン12月号(2017年10月24日発売)※記事の内容は2017年10月中旬時点の情報です。
パニガーレV4の正式発表記事→こちらへ