
ハーレーダビッドソンにとって、“カスタム”は切っても切れない楽しみのひとつ。『ウィズハーレー』誌が、多くのオーナーの参考となりそうな最新カスタム車両を紹介する。今回はトライジャが仕立てたパンアメリカとナイトスター、そしてハーレーダビッドソン静岡が仕立てたパンアメリカの3台だ。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:宮下豊史 ●外部リンク:TRIJYA、ハーレーダビッドソン静岡
アドベンチャーがSFスタイルの暴れん坊マシンに〈パンアメリカ1250S|トライジャ〉
近未来のカフェレーサーか、はたまたスーパーフーリガン譲りの凶暴なマシンか!?
レボリューションマックスエンジン搭載モデルのカスタムに、無限大の可能性を感じ、ワクワクしてならないぞ! 前傾気味のライディングポジションを生み出すセパレートハンドルと、低い位置へ下げてマウントしたヘッドライトでアグレッシブなファイティングスタイルとしている。ベースモデルはなんとパンアメリカ1250スペシャルだ。
エッジを効かせた角張った形状の外装類は、塗装をせずに金属質なままとし、緻密さと荒々しさを同居させている。タンク上面にはメーターディスプレイがビルトインされ、レーシングライクなレッドラインが、ウインドスクリーンでカバーされたヘッドライトからテールエンドに至るまでまっすぐ貫く。
冷却ファンやステンレス製コアガードを備え、水冷エンジンで重要となるラジエターまわりをしっかりガード。マフラーはユーロ5規制JMCA認定、車検対応のジキル&ハイドエキゾーストだ。前後ホイールをスポーク仕様のままにするなど、遊びゴコロとセンスを感じる!!
ダートも走破可能なアドベンチャーモデルのパンアメリカを、セパレートハンドルでロードスポーツへ方向転換。アメリカで人気を博すスーパーフーリガンレースにも通じるコンセプトに感銘を受けると同時に、レボリューションマックスモデルのカスタムへの興味が尽きない。スポーツスターSやナイトスターを含め早くからさまざまなパーツをリリースし、シーンを牽引するトライジャの姿勢に賛辞を送りたい。
精巧なボルトオンパーツでトラッカースタイルへ〈ナイトスター|トライジャ〉
ナイトスターがアグレッシブなトラッカースタイルに生まれ変わった。ここまでガラッと雰囲気を変えるとなれば、さぞかし大かかりな作業が必要かと思いきや、トライジャがプロデュースするカスタムパーツのほとんどは精巧なボルトオンキット。基本的にはすべて車検対応で、全国のHDJ正規ディーラーでも取り付けをオーダーできる。
注目はまず外装。純正ノーマル時から燃料タンクはシート下に配置されるため、従来のタンク位置にはエアボックスカバーがある。これを3Dプリンターにて製作し、立体的なフレームスという複雑な形状を表現してみせるから驚く!
シート&テールカウルはフレームの一部をカットすれば簡単に装着でき、軽快なフルカスタムがすぐに手に入る。
太陽マークをデザインしたステンレス製コアガードは、単なる保護具ではなく、ドレスアップ効果も絶大。小ぶりなデザインでフィット感のあるミニエアボックスカバーは、アルミ削り出しブラックアルマイトで、側面には空気吸入効率を高めるためのスリットが施された。すべてが見た目と機能を高次元で両立するのだ!!
ビキニカウルを外し、EVO時代を彷彿とさせるヘッドライトバイザーを装着。ハンドルはストレートバーで、ロゴ入りのエンドキャップはレッド/オレンジ/ブルー/グリーン/ゴールド/シルバーを設定する。
キャンディーカラーで骨格をペイント。H-Dでの冒険をスマートに提案〈パンアメリカ1250S|H-D静岡〉
「ハーレーのアドベンチャーバイクは馴染みないように感じられるかもしれませんが、いちど乗ってみるととても面白いバイクであることが分かります」というのは、H-D静岡のフロアマネージャー渡辺廣彬さん。
お客さんと一緒に、オフロードを含む林道ツーリングへ出かける“秘境クラブ”をつくり、パンアメリカを愛車にカスタムも楽しんでいる。
目を引くのは、鮮やかなキャンディーレッドカラーでペイントされたメインフレームやシートレール、そして追加装備したブラッシュガードだ。レボリューションマックスエンジンのカムスプロケットメダリオンやクラッチカバーもカラーをコーディネイトし、アクセントにした。
スキッドプレートも純正オプションで、跳ねた石や衝撃からエンジンやエキゾーストパイプを保護する能力がより高い。
マフラーはスクリーミンイーグル・ストリートキャノンマフラー。チタン製シェルやカーボンファイバー製エンドキャップ、ステンレス製ミッドパイプを採用した耐久性の高い構造で、ノーマルと比較すると42%もの軽量化を実現。スポーティーなエキゾーストノートも魅力的だ。
スクリーミンイーグル ストリートキャノンマフラーは、チタンサイレンサーにカーボンのエンドキャップとステンレスエキゾーストパイプをセット。純正アルミトップケースはSWモテックとのコラボレーションで、38Lの容量を確保している。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
ウィズハーレーの最新記事
ホンダやヤマハなど国内車両メーカー用のパーツ、排気量問わずに原付からスーパースポーツ、さらにはレース関連をサポートするパーツを得意とするメーカー。今回X350用のパーツでハーレー市場に参入した。 ここ[…]
ゲイルスピード タイプE/N/R 鍛造アルミホイールメーカーとして名高いゲイルスピード。ストリートからレースシーンで活躍しているカスタムホイールだ。サイズはいずれも純正と同じF3.5-17/R5.5-[…]
欧州スタイルの正規販売店イベント 週末をハーレーダビッドソンディーラーで過ごし、ブランドの世界観の中で仲間たちと過ごす。ヨーロッパにて行われているH-D正規販売店の『HARLEY NIGHT(ハーレー[…]
クラウス:オーリンズ ツーリングモデル用フロントエンド クラウスとオーリンズとのパートナーシップにより実現した、ツーリングモデル専用設計のフロントエンド。アグレッシブな走りを支える高次元の路面追従性/[…]
空冷スポーツスター用カスタムパーツを世に送り出し続けているグリーミングワークス(大阪府)。一方で水冷スポーツスターSやナイトスター用パーツもラインナップし、自然な流れでX350用パーツの開発も手がける[…]
最新の関連記事(カスタム&パーツ | ハーレーダビッドソン)
ホンダやヤマハなど国内車両メーカー用のパーツ、排気量問わずに原付からスーパースポーツ、さらにはレース関連をサポートするパーツを得意とするメーカー。今回X350用のパーツでハーレー市場に参入した。 ここ[…]
ゲイルスピード タイプE/N/R 鍛造アルミホイールメーカーとして名高いゲイルスピード。ストリートからレースシーンで活躍しているカスタムホイールだ。サイズはいずれも純正と同じF3.5-17/R5.5-[…]
クラウス:オーリンズ ツーリングモデル用フロントエンド クラウスとオーリンズとのパートナーシップにより実現した、ツーリングモデル専用設計のフロントエンド。アグレッシブな走りを支える高次元の路面追従性/[…]
空冷スポーツスター用カスタムパーツを世に送り出し続けているグリーミングワークス(大阪府)。一方で水冷スポーツスターSやナイトスター用パーツもラインナップし、自然な流れでX350用パーツの開発も手がける[…]
筑波サーキット向けにカスタム中 「X350ウィズハーレー編集部号」は、2024年12月現在、サーキット、とくに筑波サーキットでタイムを削るためのカスタムを進めている。過去、全日本選手権に出場し、筑波サ[…]
人気記事ランキング(全体)
現代によみがえった”604号車”コンプリートマシン 出展社は180社、車両は584台が展示されるなど、大盛り上がりだった第52回東京モーターサイクルショー。ここで紹介するのは、ヨシムラブースについてで[…]
XSR900GPとの組み合わせでよみがえる”フォーサイト” ベテラン、若手を問わずモリワキのブースで注目したのは、1980年代のモリワキを代表するマフラー、「FORESIGHT(フォーサイト)」の復活[…]
道路交通法には存在しない”すり抜け” 一般的に使われている言葉ではあるものの、実は道路交通法上では存在しない言葉となっている「すり抜け」。でも、現実にはそのように認識される行為がまかりとおっているわけ[…]
上田昇さんとダニと3人で、イタリア語でいろいろ聞いた 先日、ダイネーゼ大阪のオープニングセレモニーに行ってきました。ゲストライダーは、なんとダニ・ペドロサ。豪華ですよね! 今回は、ダニとの裏話をご紹介[…]
実質的な速さで4気筒に挑む 2020年モデルでは、3psのパワーアップを果たし、スリッパークラッチの標準装備と、クイックシフターをオプションに新設定し、同年デビューのカワサキ・ニンジャZX-25Rに対[…]
最新の投稿記事(全体)
バンビーンOCR1000が搭載するのは「2ローターで996cc」のロータリーエンジン、最高出力は100ps 私(1966年生まれ)世代のライダーでバンビーンの存在を知っている人は、おそらくバイク漫画『[…]
ヤマハ限定・秋のモーターサイクルショー?! スーパースポーツ「YZF-R」シリーズ、スポーツネイキッド「MT」シリーズ、スポーツヘリテージ「XSR」シリーズなどヤマハのバイクを展示&跨り体験、さらに電[…]
〈2012年1月〉SR400[3HTU]:黒にホワイトステッチ追加 2012年モデルではカラー変更を実施。ヤマハブラックは、FI化した2009年モデルとはグラフィックを変更し、モノトーンのシートにSR[…]
謎の力を持ち戦う美少女「カレイドライダー」 新作スマホゲーム、チェイシング・カレイドライダー。配信時期や対応OS等は未発表ながら、まずそのトレーラーが公開されました。 ゲームの舞台となるのは、近未来の[…]
取締りのポイントをどこに置くかは警察官それぞれ 交通違反を見逃すことはあるのか、あるとしたらどういうときなのか、といったことは普段運転されている方にとって非常に興味深いことだと思います。 ですが、警察[…]
- 1
- 2