ドイツのハーレーダビッドソン正規ディーラーであり、パーツサプライヤーでもあるThunderbike(サンダーバイク)。カスタムシーンを牽引する先進的なバイクビルドで、ヨーロッパのみならず世界的に注目を集めていることは、ファンらの間でよく知られている。前半ではサンダーバイクが手がけたローライダーSTカスタム、後半ではコドリンUSAのブレイクアウト117をベースとした最新カスタムを2台、合計3台を紹介しよう!
●文/写真:ウィズハーレー編集部 ●外部リンク:スズキ&アソシエイツ ハーレー・カスタム・ワールド
サンダーバイク|GLAZZOMOBIL ローライダーST
アメリカ西海岸を発端にするカスタムシーンで、注目を集めたクラブスタイル。なかでもFXRTに由来するフロントフェアリングは、絶大な人気を博し、新たにデビューしたパフォーマンスクルーザー「ローライダーST」にも、伝説のデザインをオマージュしたフレームマウントフェアリングが採用された。
デビューすると瞬く間に大ヒットし、カスタムにも世界中のファンが没頭している。そんな中、熱きシーンを牽引するサンダーバイクが、ひときわ高いセンスとハイクォリティのパーツ群で、抜きん出た1台を仕上げた。
スピード感あふれるペイントが施された車体は、見るからにスポーティー。目を引くのはフロント21/リア18インチの足まわりで、CNCマシン加工によるアルミ削り出し“ディガーホイール”の存在感は、圧倒的といえる。
目を見張る精巧な作り込みで、剛性の高さと軽量化によって、走りの次元も飛躍的に向上。大径340mmのフローティングディスクローターでブレーキも強化された。
アップライトでワイルドなライディングポジションを決定づける9インチプルバックライザーキットは、純正メーターやインジケーターに対応。ブラックアウトされた車体の中で際立つゴールドのフィニッシュで、ホイールとカラーを揃えてコーディネイトされているのも心憎い。
シートはスピリットレザーで、M8・117の強烈な加速に耐えられるよう、シッティングポイントが深く、腰回りを支える。
ブレーキランプなど3役をこなすターンシグナルで、灯火器類がスタイリングの妨げにならないようにしているのもディテールの見所。これは機種を問わず、すぐにでも採り入れたい。
コドリンUSA|ブレイクアウト117カスタム
ここからは、高いデザイン性と品質を持つコドリンUSAのカスタムパーツをふんだんに盛り込んだ2台のブレイクアウト117を紹介しよう。
まずはマットブラックでトーンを抑えた車両から。M8ソフテイル(2018年式以降)に対応するスチール製ストレッチガスタンク(容量3.5ガロン=13L)を搭載し、FXBRならではの低く流麗なラインをより際立たせている。
21インチのフロントホイールは純正ノーマルだが、スチール製のショートフェンダーを組み合わせ、カスタムルックを強調。これはミルウォーキーエイトモデルだけでなく、2013年式以降のブレイクアウトなら適合する。黒で統一したマフラーは、2本出しのバンス&ハインズだ。
次に、外装を鮮やかなオレンジとブルーでフルペイントしたマシン。見逃せないのはフロントエンドカバーだ。上質な6061アルミ製ブラック仕上げで、リヤに負けじとフロントにボリュームを持たせている。クロームを多用した車体の中で、引き締まった黒が精悍さをアピールするのだ。こちらのマフラーはS&Sの2in1集合。
両車には共通パーツも少なくない。ブレイクアウトにスポーティーさを追加するのは、スチール製のチンスポイラー。ステンレス製メッシュを付属し、心臓部周辺の迫力が増す。
ストラットを一体にし、240/250mm幅のタイヤに対応するリアフェンダーは、ダイヤモンドステッチデザインが座面に施されるソロシートとベストマッチする。
細部に目をやると、鍛造アルミ製のロアライザーで、ブレイクアウト特有の低く身構えるスタイルを際立たせている。カスタムパーツを選ぶ際、参考にしてほしい。
ブレイクアウトのカスタムでアピールポイントのひとつとなるのが、太く頼もしいリヤまわりだ。さまざまな角度からの画像を本記事に掲載したが、コドリンUSAではワイドタイヤを際立たせるスチール製のショートフェンダーをリリース。さらにベストマッチするソロシートも用意された(M8ファットボーイにも適合)。ブラックボディの車両には、M8ソフテイルに対応したストレッチガスタンクが備わり、流麗なシルエットを強調。またオレンジのマシンがそうであるように、純正タンクとの組み合わせも秀逸。どちらも選べるようになっている。
そして、灯火器類がスタイリングを妨げていないのも、両車にとって大きなポイント。フロントウインカーはホワイトのランライトとアンバーのElypseLED2-1、リアウインカー&テールは2台ともNeowise3-1Bullet GroovedIndicatorsが使われた。主な装着パーツと価格は別記の通りだ。カスタムの参考にしてほしい。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
ウィズハーレーの最新記事
ハイパワーだけでなく、本来持つテイスティさを損なわず、より“らしさ”を強調するストロークアップ エンジンを強化する際、排気量アップが効果的なのはたやすくイメージできるだろう。ハーレーダビッドソンはエボ[…]
ベテランカメラマンに「これはアートだ」と言わしめる流麗なフォルム リヤタイヤが路面を蹴り飛ばすかのような、豪快で胸の空く加速フィールはスタートダッシュだけではなく、速度レンジが上がってからもまだまだ続[…]
TRIJYA(トライジャ):カフェレーサースタイルのX500 パンアメリカやナイトスターなど水冷ハーレーのカスタムにも力を入れているトライジャ。以前の記事では同社のX350カスタム車を掲載したが、今回[…]
デイトナを制した伝説のマシンが代官山に出現! 日本が世界に誇るサンダンスハーレーのレーシングマシン「Daytona Weapon I」と「Daytona Weapon II」が、代官山蔦屋書店(東京都[…]
リグニスによるカスタムコンプリートのニューモデル『フリスコスタイル』とは 「これこれっ、これなんだよなぁ」と、エボリューションVツインを知る人はもちろん、もしかしたらハーレーダビッドソンに乗ったことが[…]
人気記事ランキング(全体)
カワサキUSAが予告動画を公開!!! カワサキUSAがXで『We Heard You. #2Stroke #GoodTimes #Kawasaki』なるポストを短い動画とともに投稿した。動画は「カワサ[…]
もう走れるプロトがある! 市販化も明言だ 「内燃機関領域の新たなチャレンジと位置づけており、モーターサイクルを操る楽しさ、所有する喜びをより一層体感できることを目指している。走りだけでなく、燃費、排ガ[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
根強い人気のズーマー 2000年代、若者のライフスタイルに合ったバイクを生み出すべく始まった、ホンダの『Nプロジェクト』。そんなプロジェクトから生まれた一台であるズーマーは、スクーターながら、パイプフ[…]
「日本の旗艦が世界を討つ」 今から約半世紀前の1959年は、ホンダがマン島TTレースおよび世界GPに挑戦を開始した年だ。 同年、戦後より国民の移動手段として補助エンジンや実用二輪車を製造販売してきたホ[…]
最新の投稿記事(全体)
首都圏のバイク用品店 3店舗で開催 去る1月25日(土)、東京都と埼玉県のバイク用品店3店舗において、アライヘルメット プレゼンツによるMotoGPライダー小椋藍選手のトークショー&サイン会が実施され[…]
「ホンダを完全に打ち負かすべし」:カワサキ900スーパー4 1968年10月の東京モーターショーで発表、翌1969年より市販されたホンダCB750フォアは世界を驚かせた怪物だった。しかし、最も驚いたの[…]
スーパーカブは、そのデザインや優れた燃費性能、信頼性で世界中で愛されるホンダの名車です。とくにとくにアジアでの人気が高いイメージがありますが、じつはじつはアメリカでも高い評価を受けていることをご存じで[…]
109cc空冷エンジン+オートマチック、シート高865mm、約31万円のタウンライドマシン ホンダは、北米向け2025年モデルを五月雨式に発表。本記事で紹介するのは、日本に導入実績のないナビ=NAVI[…]
1989年以降、400ccを中心にネイキッドブームが到来。250でもレプリカの直4エンジンを活用した数々のモデルが生み出された。中低速寄りに調教した心臓を専用フレームに積み、扱いやすい速さが美点。特に[…]
- 1
- 2