
ツーリング仲間に半クラッチを使いすぎと言われました。確かに発進だけでなくギヤチェンジが面倒なとき良く使います。半クラッチはエンジンを傷めるのですか?
●記事提供: ライドハイ編集部
A.発進の度に使う半クラッチ……使う頻度が多いとエンジンを傷めてしまうというほどヤワな機能パーツではありません。しかし駆動力で繋がっているタイミングで滑らせたリを繰り返すと、発熱で表面が滑りやすくなり、そのまま酷使するとレバーを放しているのに半クラッチのように滑って交換が必要になることもあります。
クラッチレバーに軽く触っているだけで滑らせている危険性が……
レースのスタートのように、ピークパワー域でクラッチミート(半クラッチ)すれば最大発進加速が得られますが、そこまで限界域で繰り返し酷使したら、猛烈な回転差スリップで摩耗もします。
でもそんな使い方、日常では考えられませんよネ。お仲間があなたにアドバイスしてるのは、中途半端に半クラッチを使うのが良くないという意味だと思います。
カーブなどでシフトダウンの回数を減らし、高目のギヤで進入したときなど、立ち上がりでつい半クラッチを使ってしまわれているようですが、これはトラクションが不足したり安定しなかったりで良くありません。
さらにツーリング中だと、発進と違って走行状態での半クラッチは意外なほど負荷が高く、常用するとクラッチを傷めます。
これは複数枚あるクラッチとフリクション・プレートの接触面だけではなく、むしろフリクション・プレートの駆動方向を押さえているクラッチ・ハウジングとのショックによる損傷が心配です。
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