
オーヴァーホールディングスの絶版車販売部門として開業したモトジョイ。以来、オーヴァーレーシングプロジェクツ内の一角で営業を続けて来たが、10年を迎えるタイミングで店舗を移転した。新たな場所は車や人の往来が盛んな、鈴鹿市内の目抜き通りでもある中央道路沿いで、2023年3月1日のグランドオープン。以来、新たなライダーによって活況を呈している。車両購入を考えている絶版車好きや、メンテナンスやカスタムの相談があるライダーは一度足を運んでみると良いだろう。
●文/写真:栗田晃 ●外部リンク:モトジョイ
ショールームとワークスペースのセットにレンタルバイクが加わり、さらにパワーアップ
「以前の店舗もここから10分程度の近所ですが、中央道路に出てきたら『こんなにお客さんがいるの!?』という感じです」と語るのは、2023年3月1日に移転オープンを果たしたモトジョイの米倉マネージャー。
絶版車好きやオーヴァーレーシングを知るライダーにとってモトジョイは有名だが、一般的なライダーにとって、オーヴァーの敷地内にある旧店舗は敷居が高かったのかもしれない。それが飲食店やショッピングモールと並ぶ場所に来たのだから、周囲の反応が変わるのも当然。
モトジョイ佐藤会長の狙いもそこにある。「製造業であるオーヴァーレーシングと小売業のモトジョイはいずれ独立させるつもりでしたし、近所で営業していたレンタルバイク事業を集約できるメリットもあり、移転を決めました。新店舗の周辺はショッピングや食事に出かけてくる方も多いので、バイクに関心がなくても目に入る利点があります。その方がバイクに興味を持った時に『鈴鹿市の中央道路にバイク屋があったな』と思い出してくれれば幸いです」
明るく清潔感のあるショールームと充実したワークスペース、さらに原付から1000ccクラスまで30台ものレンタルバイクが揃ったモトジョイは、絶版車はもちろんあらゆるバイクのニーズに応えてくれる、頼れるショップとなるはずだ。
左からモトジョイマネージャーの米倉孝浩さん、メカニックの清輔星司さん、オーヴァーホールディングス会長の佐藤健正さん、レンタルバイクとネット販売、店頭販売担当の大倉颯太さん。新規ユーザー増加で全員大忙しだ。
絶版車にお似合いのアパレルハードパーツも展示販売
絶版車に似合うウェアって? という疑問を解決すべく、デグナー製ライディングギアを常設販売。バイクとウェアが一度に揃うのは超便利。エンジンスライダーや絶版車用オリジナルオイルなど、オーヴァークラシックス製品も店頭で購入できる。
原付からリッターバイクまで、現行車レンタルバイクも
絶版車好きには馴染みが薄いかもしれないが、オーヴァーホールディングスはレンタルバイク事業も手がけており、「レンタル819鈴鹿」として営業中。原付スクーターからビッグバイクまで30台の新型車とレンタルバイクギアが揃う。
明るいワークスペースは絶版車のメンテやカスタムで大盛況
ライトグレーの床面によって、明るいワークスペースには合計8台ものメンテリフトが並び、余裕のある空間で整備/修理/カスタムが行われている。旋盤やフライスなどの工作機械も旧店舗から引っ越しており、ワンオフ対応も自由自在。
オリジナリティ溢れるカスタムは佐藤会長の真骨頂
クラシックレーサー好きのお客さんのオーダーで、DX250用フレームにFZR250用エンジンを搭載中の佐藤会長。ダウンチューブをカットしてシリンダーヘッドをマウントするダイヤモンドフレーム仕様。佐藤会長にとって、こうしたワンオフ作業はお手のもの。クラシックスタイルとダウンドラフトFCRの組み合わせが斬新だ。
油冷エンジン用オイルクーラーはオーヴァークラシックス新製品
オーヴァークラシックスの新製品・スズキ油冷エンジン用ビッグオイルクーラー。幅と高さはGSX-R750RKと同サイズで、コアの厚みを32→36mmとして容量をアップ。オリジナルレーサーのOV-41用に開発した製品だが、油冷カスタムにも最適。限定20個でガレージRUNとオーヴァークラシックスから販売される。税抜定価15万円。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
シンプルなメカニズムとスリムなスタイルが融合。絶版車だから味わえる空冷シングルの魅力 「無事之名馬(ぶじこれめいば)」の格言どおり、発売から40年に渡るロングセールスを記録したヤマハSR400は比肩す[…]
練習走行/模擬レース/オフミーティング…。キャブレターやサスペンションのセッティングにも使える貴重な機会 全国各地のサーキットで走行会やイベントが開催されている中で、このアストライドならではの魅力は、[…]
タンク内部や塗装のサビはサビキラーシリーズで強力除去 サビの上から直接塗れる塗料、サビキラープロを開発したBAN-ZIが、徹底的にサビを研究することで誕生したサビ取りケミカルが「サビトルキラー」と「サ[…]
グルッと回してスムーズにタイヤを外せる便利工具 過去に個人ガレージを取材した際に、このようなマニュアル式タイヤチェンジャー(DIYの手作り品)を見たことがあった。作業の様子も確認したのだが、それはもう[…]
コンパクトなのに3系統の電源が取り出せるキジマの「アクセサリーパワーユニット」 電気メンテやカスタムが得意なサンデーメカニックなら、電源の重要性は理解できるはず。USB電源やグリップヒーターを取り付け[…]
最新の関連記事(ディーラー&ショップ)
ショベル以前からエボリューションまで国内最大級の在庫数! まるでミュージアムだ。コンディションを整えたビンテージハーレーをはじめ、エボリューションモデルに至るまで、広い店内には常時100台以上を在庫す[…]
ファイヤープレイスやカフェカウンターなど、ゆとりある店内でそれぞれの時間を楽しむ 広々とした店内は320m2というゆとりの空間だ。ダークブラウンとブラックを中心とした落ち着いたトーンで、従来のショール[…]
コラボイベントの事前告知はSNS 「ウィズハーレー誌とのコラボ企画! イベントの模様は誌面にて掲載されます!!」 イベント開催が決定後、すぐにハーレーダビッドソン川口、そして関連店舗のSNSやホームペ[…]
「もっとバイクを楽しんでほしい」 そう語るのはハーレーダビッドソン高崎の武井代表。ハーレーはどちらかと言えばツーリング指向の強いモデルが多い。しかし、そのエンジンは今や2000ccに迫る勢いで年を重ね[…]
定期的に開催するオフロードコースでのオフロードトレーニング 2023年のデビュー以来、大好評を博しているBMW R1300GS。2024年には待望の”アドベンチャー”も登場し、その圧倒的な存在感とパフ[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
カブの乗車時にできる”ブーツ傷”から守る! どんなに気を付けていても、できてしまいがちな”またがり傷”。カブ乗りの悩みのひとつを解消してくれるアイテムが登場しました。ハンターカブ/クロスカブ/C125[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」。 今回は、2025年モデルで各部のブラッシュアップが行われたトライア[…]
自家塗装には難関が待ち受ける 今回は、自己流でありますが自家塗装のお話です バイクのメンテナンスやカスタムしていると、近隣に迷惑を及ぼす可能性のある作業がいくつかあります。エンジン始動による騒音もその[…]
約6人に1人が利用しているふるさと納税をおさらい 今や日本人の約6人に1人が利用していると言われている「ふるさと納税」。税金は一般的に自分が暮らす自治体に収めるものですが、ふるさと納税は自分の意思で選[…]
初心者向けの溶接機は? 「初心者ですが、溶接機は何を買えばいいでしょうか?」そんな質問をいただくことが、最近増えています。折れたステーの修理から始まり、フレーム補強やスイングアーム自作、極めつけがフレ[…]
人気記事ランキング(全体)
扇風機+冷却ブレートの二重冷却 KLIFEのペルチェベストは、空調ファンと半導体ペルチェ素子を組み合わせた業界初の設計。背中の冷却ブレートが体感温度を瞬時に下げ、同時にファンが服内の空気を循環させるこ[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
使い方は「水を含ませる」だけ。走行風を味方につける冷却アイテム 今回紹介するデイトナの「DI-015 ウェットクールベスト」は、水と走行風を利用した気化熱式のクールベストだ。使い方はシンプルで、ただベ[…]
昭和レトロの世界が広がる神奈川県『中古タイヤ市場 相模原店』 昭和の夏休みって、どんなでしたっけ? 朝はラジオ体操に行って、午前10時頃からは仮面ライダーやウルトラマンの再放送。昼は学校や地域のプール[…]
厳しい残暑、コストを抑えつつ対策したい 暦の上では秋が近づくお盆明け。しかし、天気予報によれば2025年の夏はまだ終わらず、厳しい残暑が続くという。 まだまだ続く汗との戦いには、高機能な冷感インナーが[…]
最新の投稿記事(全体)
カブの乗車時にできる”ブーツ傷”から守る! どんなに気を付けていても、できてしまいがちな”またがり傷”。カブ乗りの悩みのひとつを解消してくれるアイテムが登場しました。ハンターカブ/クロスカブ/C125[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」。 今回は、2025年モデルで各部のブラッシュアップが行われたトライア[…]
スマホからナビ画面をミラーリング…はまだ運用が不安定 バイク系のライターという仕事柄、最近の多機能メーターの機能や使い勝手を試すことが多い筆者。ナビゲーションシステムに関しては、アンドロイドオートやア[…]
誰でも参加できるユーザーミーティング 全国に300店舗以上の直営店を持つレッドバロンは、そのネットワークで顧客のバイクライフを強力にサポートしてくれる。そのレッドバロンがすべてのライダーに向けて開催し[…]
気負うことなくスポーツできる! 国内モデルの125ccスポーツは、新車だと安くても40万円前後。物価高が続く昨今、とくに若者にはなかなか手が出しにくい。そんな中、23万8千円という価格で登場したのが「[…]
- 1
- 2