
2021年の発売以来、人気となっているインディアン・モーターサイクル(以下インディアン)のチーフシリーズ。今回発表されたスポーツチーフは、パフォーマンス志向のアイテムを多数採用。空冷1890ccの大排気量Vツインで走りを楽しみたいライダーに、新たなライフスタイルを提供してくれる。
●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:インディアンモーターサイクル ●外部リンク:インディアンモーターサイクル(ポラリスジャパン)
Vツインパフォーマンスクルーザーとしての存在感を高める
インディアンが新しく提案するスポーツチーフは、ブラックアウトされたサンダーストローク116エンジンを搭載。空冷1890ccユニットは、丸みを帯びたヘッドや深いシリンダーのフィンがクラシカルな印象を与えるが、大排気量が生み出す怒涛のトルクは走りに直結。大きな車体を信じられないほど加速させる。ライディングモードは、スポーツ/スタンダード/ツアーの3つから選択することが可能だ。
そしてそのエンジンのポテンシャルを引き出すように、スポーツチーフは優れたハンドリングと走りのパフォーマンスを獲得するための装備を充実させている。
サスペンションはフロントにKYB製倒立フォーク、リヤに4インチ(約100mm)のトラベルを持つFOX製の2本ショックを採用。ブレーキはブレンボ製のラジアルマウントキャリパーを装備する。これにより、バンク角は29.5度まで確保され、コーナリングを楽しめるようになっているのだ。
「2021年、我々はチーフ100周年を記念して、アメリカンモーターサイクルの栄光の時代にオマージュを捧げたラインナップを用意しました。今回のスポーツチーフでは、同じように気負うことのないライディングスタイルとアメリカンマッスルのダイナミックさを維持しつつ、パフォーマンスクルーザーの水準をさらなる高みに引き上げるコンポーネントパーツでまとめ上げたいと考えていました」と、インダストリアルデザイン担当ディレクターであるオラ・ステネガルドさん。
ハイパフォーマンスクルーザーの上陸を楽しみに待ちたい。
Black Smoke/328万円。この他にSpirit Blue Smoke/339万8000円も用意。
エンジンは1890ccの空冷 49° Vツイン (リヤシリンダー休止システム装備)。ボアxストロークは、103.2x113mm。4インチのメーターは、ハンドルバーまたはタッチスクリーンディスプレイからアクセスでき、ライダーは2種のメーターデザインから選べる。ヘルメット用ワイヤレス通信機器を使用する場合、BluetoothまたはUSB 経由でスマートフォンをペアリングすると、RIDE COMMANDシステム内で音楽をコントロールしたり、通話履歴、連絡先など、スマートフォンの情報にアクセスすることも可能。
スポーツチーフは、時代を超えたアメリカンスタイルと 高品質かつ高性能なコンポーネントを兼ね備えたパフォーマンスクルーザー。チーフシリーズの中でもっともアグレッシブな存在感を持っている。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
フラットトラックレーサーを継承するストリートバイク 2017年、インディアンはファクトリーマシンであるFTR750でアメリカンフラットトラックレースに本格参戦。圧倒的な強さでハーレーワークスを撃破する[…]
田中愛生(たなか・あい)/群馬県出身。バイク好きの父の影響から二輪免許を取得。パリダカへの憧れ、そしてオフロード部隊による東日本大震災支援活動を知り、オフロードに興味を持つ。大学卒業後ニュージーランド[…]
ワイルドだけど上品。しかも軽快感に溢れるロー&ロング ロー&ロングなのに、軽やかでスポーティ。その乗り味はまさに痛快だった。身長165cmの僕でも膝に余裕が出るほど両足がベッタリと着く『スカウト ロー[…]
対照的な仕上がりを見せる2台のバガーレーサー 「キング・オブ・ザ・バガーズ」。それはハーレーダビッドソンとインディアンモーターサイクルのプライドをかけた戦いだ。その戦いが始まったのは2022年の秋のこ[…]
話題のバガーロードレース、2022年の勝者はタイラー・オハラ! 9月9日、ニュージャージー・モータースポーツ・パークで開催された「キング・オブ・ザ・バガーズ」最終レース。雨が降り、車両重量が300kg[…]
最新の関連記事(インディアン)
クルーザーにスポーティなエンジンを搭載するのがインディアン流 なんてアグレッシブなんだろう。インディアンモーターサイクル(以下、インディアン)の101スカウトに乗った瞬間にそう思った。この車体にスポー[…]
会場に並ぶ新型SCOUT(スカウト)シリーズ 高性能な水冷Vツインエンジンで車体ディメンションやエンジン搭載位置にこだわってきた、クルーズ性能だけではなくスポーツ性能が高いクルーザーモデルの「スカウト[…]
磨かれた伝統と進化したスポーツ性 2014年に登場した先代のインディアン・スカウトシリーズは、1133cc水冷Vツインエンジンをアルミダイキャストフレームに搭載し、インディアンらしいスタイルで包んだ同[…]
ぱっと見で違いがわからない人に説明する、大きな差異 インディアンモーターサイクルで人気のある代表的モデル「Scout(スカウト)」と「Chief(チーフ) 」。クルーザータイプに興味のない方には、ぱっ[…]
インディアンモーターサイクル FTR1200&スカウト(1133cc) まずはFTRの車両紹介をするにあたり、スカウトの存在を忘れてはならない。アメリカ生まれのインディアンモーターサイクルには、水冷エ[…]
最新の関連記事(新型クルーザー)
ハンドル形状とシート内部の素材を見直して快適性アップ 新型レブル250/Sエディションと同様のライディングポジションまわりの変更を受け、「レブル500」がマイナーチェンジ。ハンドル形状を見直すことでポ[…]
ユーロ5+に対応したビッグボクサーはブラッシュアップしたルックスで登場 R18は、BMWモトラッド史上最大排気量となる1802cc空油冷水平対向2気筒エンジンを搭載するクルーザーだ。2024年モデルで[…]
6速MT仕様に加えEクラッチ仕様を設定、SエディションはEクラッチ仕様のみに 2017年4月に発売され、翌年から2024年まで7年連続で軽二輪クラスの販売台数で断トツの1位を記録し続けているレブル25[…]
プロトは国内導入を前のめりに検討中! イタリアで1911年に誕生し、現在は中国QJグループの傘下にあるベネリは、Designed in Italyの個性的なモデルをラインナップすることで知られている。[…]
様々な使い方や乗り方に応える懐の深さが魅力 2024年上半期、400ccクラスの販売台数でGB350をしのぎトップに躍り出たのがエリミネーターだ。それどころか、大型バイクを含めた車検付クラスでもZ90[…]
人気記事ランキング(全体)
いざという時に役に立つ小ネタ「結束バンドの外し方」 こんにちは! DIY道楽テツです。今回はすっごい「小ネタ」ですが、知っていれば間違いなくアナタの人生で救いをもたらす(大げさ?)な豆知識でございます[…]
V3の全開サウンドを鈴鹿で聞きたいっ! ここ数年で最も興奮した。少なくともヤングマシン編集部はそうだった。ホンダが昨秋のミラノショーで発表した「電動過給機付きV型3気筒エンジン」である。 V3だけでも[…]
1978 ホンダCBX 誕生の背景 多気筒化によるエンジンの高出力化は、1960年代の世界GPでホンダが実証していた。多気筒化によりエンジンストロークをショートストトークにでき、さらに1気筒当たりの動[…]
ファイナルエディションは初代風カラーでSP=白×赤、STD=黒を展開 「新しい時代にふさわしいホンダのロードスポーツ」を具現化し、本当に自分たちが乗りたいバイクをつくる――。そんな思いから発足した「プ[…]
ガソリン価格が過去最高値に迫るのに補助金は…… ガソリン代の高騰が止まりません。 全国平均ガソリン価格が1Lあたり170円以上になった場合に、1Lあたり5円を上限にして燃料元売り業者に補助金が支給され[…]
最新の投稿記事(全体)
オートレース宇部 Racing Teamの2025参戦体制 2月19日(水)、東京都のお台場にあるBMW Tokyo Bayにて、James Racing株式会社(本社:山口県宇部市/代表取締役社長:[…]
Schwabing(シュヴァービング)ジャケット クラシックなフォルムと先進的なデザインを合わせた、Heritageスタイルのジャケットです。袖にはインパクトのある伝統的なツインストライプ。肩と肘には[…]
新レプリカヘルメット「アライRX-7X NAKASUGA 4」が発売! 今シーズンもヤマハファクトリーから全日本ロードレース最高峰・JSBクラスより参戦し、通算12回の年間チャンピオンを獲得している絶[…]
小椋&チャントラの若手が昇格したアライヘルメット まずは国内メーカーということで、アライヘルメットから。 KTM陣営に加入、スズキ、ヤマハ、アプリリアに続く異なる4メーカーでの勝利を目指すマー[…]
王道ネイキッドは相変わらず人気! スズキにも参入を熱望したい 共通の775cc並列2気筒を用い、ストリートファイターのGSX-8S、フルカウルのGSX-8R、アドベンチャーのVストローム800系を展開[…]
- 1
- 2