本格オフローダーも多数!

EICMAで見たアドベンチャー【トレンドはビッグアドベンチャーからミドルアドベンチャーに?】

大陸を横断しながらツーリングできる欧州ではアドベンチャーバイクが大人気。EICMA2022ではビッグアドベンチャーよりもミドルアドベンチャーが多い印象だった。ここでは各メーカーのアドベンチャーとパーツメーカーが持ち込んでいたアドベンチャーたちを紹介。イタリアという土地柄もあるが、ドゥカティのデザートXが何台も展示されていたのが印象的だった。


●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:小川勤

ドゥカティ デザートXとヤマハ テネレ700が強い!

EICMA2022でまず感じたのは、ビッグアドベンチャーがあまり展示されていなかったこと。少し前はBMWのGS系が多かった印象だが、今回はニューモデルもミドルクラスのアドベンチャーが多かった。ホンダはXL750トランザルプを、スズキはVストローム800DEを発表。ヤマハもアドベンチャーといえばテネレ700だし、日本でも発売されたばかりのドゥカティのデザートXも937ccエンジンを搭載している。

そしてEICMAのパーツやアパレルメーカーのブースもその流れがきていて、大半がミドルアドベンチャー、しかも本格的なオフロードモデルを展示。中でも多かったのが発売されたばかりのドゥカティ デザートXだった。すでにオリジナルパーツを装着しているバイクも多く、さすがイタリアといった感じだ。

それではEICMA2022で見かけたアドベンチャーたちを紹介していこう!

スズキが1988年にパリダカにファクトリー参戦したマシン。DR600をベースにモディファイされたDR-ZETAは、BMWで優勝経験を持つガストン・ライエがライディング。当時は市販車のDR BIGの開発も同時に行われていた。

パリダカマシンのディテールは、一見無骨だが繊細に作り込まれ、迫力が凄い。このバイクはネジ1本まで分解され清掃、必要に応じて修正が行われ、計400時間、2万5000ユーロをかけて現在の姿になったとのこと。

EICMAで発表されたVストローム800DE。どこかDR-ZETAの雰囲気も。

左はハンドルまわりのアクセサリーを販売するメーカーのブースにあったデザートX。リヤのサブタンクが良い感じ。右はイタリアのマフラーメーカー「QD EXHAUST」というメーカーのブースにあったデザートX。

左はイタリアのパーツメーカーであるドカバイクのデザートX。様々なビレットパーツが装着されている。右はドゥカティブースにあった新色のデザートX。ダカールに参加したアウディの「RS Q e-tron」のカラーリングをモチーフにしたRR22。

日本ではプロトが取り扱うベネリのTRK 502X。ベネリは元々はイタリアのブランドだが、2005年には中国の銭江グループ(Q.J.)の傘下に。ボア×ストローク69×66.8mmというスクエアに近い500cc単気筒エンジンを搭載。パッケージはかなり良さそうだ。

ファンティックのXEF Rally ファクトリースペシャルエディションは50台限定。スタンダードのXEF Rallyもラインナップする。30リットルのタンクをシートの後方とエンジン周辺に装備。細部のディテールを見るとかなり本格的なラリー仕様であることがわかる。

イタリアのボローニャで活動するマフラーメーカー「hpcorce」。メインカットになっているデザートXもhpcorceのブース。

久しぶりに見た昔のトランザルプ600V。国内では400がメジャーで共にVツインエンジンを搭載。最新のトランザルプXL750は並列2気筒エンジンを搭載する。「Trans+Alpen」の名前の通りアルプスを走ってみたい!

ジブラルタルレースを走ったアフリカツイン。モロッコ、イタリア、スペインなどを走るアドベンチャーレースを展開するジブラルタルレース。詳細はwebをチェック。欧州の壮大なツーリング環境が羨ましくなるし、アドベンチャーバイクが人気になる理由がよくわかる。

ピアジオグループのブースにはアプリリアのトゥアレグ660とモト・グッツィのV85のコンペ仕様が展示。V85TT RALLY GCORSEはクラシックテイストもあり、とてもカッコよかった。

バッグやウエアメーカーのブースで、もっともよく見かけた国産アドベンチャーがヤマハのテネレ700だった。

こちらはヤマハブース。左はテネレ700 ワールド レイド ラリー仕様。

かなりの脅威に感じたのが中国のCF MOTOの800MT ツーリング。KTMの790系エンジンである、799ccの並列2気筒エンジンをベースにしたものを搭載。一般の方もかなり興味を抱いている様子だった。その成長率もかなりのもの!


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