40歳でバイクに乗りたいと思い立ち、普通二輪&大型二輪の免許を取得。2022年2月に人生初バイク・ヒマラヤを購入したと同時にバイクライフが本格的にスタートしたミリオーレ営業・ムラタ。「いつかヒマラヤでヒマラヤを走れたらおもしろいですよね〜」と常々冗談のように話していたのだが、その夢が思いがけず早々にかなったのだった! ついにインド冒険ツーリングがスタート!
●文:ミリオーレ編集部(村田奈緒子) ●写真:河野正士、Moto Himalaya 2022クルー、村田奈緒子 ●外部リンク:ロイヤルエンフィールド東京ショールーム
Day 03:往復72kmほどのショートツーリングで現地の交通事情を体感
標高3500mの街、レーに到着して3日目。高度にも順応し、いたって健康体。とはいえ、朝起きた時から緊張していた。ついにバイクに乗る日がきたのだ! この日のためにいろいろと準備したウエアを着ると、より緊張が……。
この日はインドの交通事情に慣れるために、インダス川の北流の支流(ザンスカー川)のポイントまで向かった。ツーリングの前に、まずインドの交通ルールについて説明があった。
インドは日本と同じ左側通行の国であること。追い抜くときは右側からが原則であり、そしてこのときにクラクションを「バンバン鳴らせ!」と言われた。この「バンバン鳴らせ!」はそのままの意味で、本当に鳴らしまくらないと逆に危険だということをすぐに身をもって体感することになる。
クラクションは鳴らしてナンボ! 自分の存在をアピール!
ホテルをスタートして早々に、私は人生初となるヒマラヤのクラクションを鳴らした。そして以降、鳴らしまくった。相手が人だろうが車やバイクだろうが、牛だろうが野犬だろうがである。とにかくみんな周囲に注意をはらっていないので、こちらから存在をアピールしないと逆に危ないのだ。
そして、アクセルこんなに回したことないんですけど……と思うほどにブン回した。人生初となるヒマラヤのアクセル全開である。最初はこの感覚に慣れなかったが、やや苦しそうにしながらもヒマラヤは力強く走っていく。
やがて街を抜けると、そこは蒼空と岩肌の山々がどこまでも続く世界だった。あんなに緊張していたのが嘘のように、「すごいな、すごいな」とつぶやいた。
夢中で走った。そして迷子になった……。
この日はインドの独立記念日、日本人僧侶によって建設された仏塔へ
目的地での休憩を経て、メンバーはレーのホテルへ帰還。この日(8月15日)はインドがイギリスから独立した記念すべき日のため、街なかでは各所で交通規制が行われていた。そのため当初はバイクで行く予定だったシャンティ・ストゥーパへはタクシーで移動。
シャンティ・ストゥーパは、レーの中心地から少し山を登ったところに建つ白い仏塔。日本人僧侶である中村行明(なかむら・ぎょうみょう)氏が世界平和を祈念し、1991年に建立。寄付やラダック住民のボランティアによって山を削るところからスタートし、完成までに数年を有したとのこと。
「こんなところにも日本人!」と驚いたのだが、それ以上に風雨にさらされている屋外でありながら仏塔の美しさに感動。紫外線も強い標高の高い場所にありながらも、白亜の壁面と鮮やかな壁画のコントラストが印象深い。
モト・ヒマラヤではこうした現地の文化に触れることも大切にしており、いろいろと説明もしてくれるのだ。
インドの交通事情も体験し、いよいよ翌日から本格的な旅の始まり! 次回は、標高5359mのカルドゥン・ラを越える編をお届けします!
I want to go to the Himalayas again with Himalayan!
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