
シフトダウンする時のショックは、不快というだけでなく「不安」。信号で止まる減速時はともかく、峠路のカーブの手前のシフトダウンでギュッと強いエンジンブレーキが効こうものなら、ドキッとして曲がり始めるタイミングまで見失ってしまう。このショック、なんとかしたいモノだけど……。
●文/まとめ:KUSHITANI LOGS
ゆっくりの操作や長い半クラッチでもショックは消せない
シフトダウン時のショックは、基本的に前回の「♯15 ショックのないシフトアップ」と同じで、エンジンと後輪側(トランスミッション)の回転差が原因だ。ただしシフトダウンの方が大きなショックになりやすく、状況的にもカーブの手前の減速中だったりするので不安も大きい。おそらくシフトアップより、ダウンの方が苦手……というライダーが多いのではないだろうか。
シフトダウンは減速中に行うのでアクセルは閉じており、エンジンの回転数は下がる方向にある。そこでクラッチをシッカリ切ってペダル操作をして……とやっていると、エンジン回転はほぼアイドリングまで落ちてしまう。
そしてギヤを下げると、シフトダウン前のギヤより変速比が大きくなるため、エンジンブレーキが効いて後輪側(トランスミッション)がエンジン側(クランクシャフト)を回そうとするため、シフトアップ以上に大きな回転差が生まれる。
しかもシフトアップならギヤチェンジ後に加速するためにアクセルを開けるので比較的短時間で回転差はなくなるが、シフトダウンだとアクセルは閉じたまま……。これでは、どんなに半クラッチを長く使ったところで、回転差を消してショックを無くすことはできない。
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