「リスクは危険じゃない!?」バイクから学ぶ投資のリスク&リターン【ファイナンシャルプランナーが解説】

●文:[クリエイターチャンネル] 石川英彦
投資におけるリスクはネガティブな意味ばかりではない
“リスク”は”危険”という意味もありますが、投資の世界では”結果の振れ幅”とか、”予想通りにいかない可能性”という意味で使います。
バイクを投資目的で買った場合、購入後の金額が予想通りにならない可能性がリスクです。利益目的の投資ではなく、趣味のバイクのために買った場合、そのバイクが気に入るかどうかもリスクといえますね。
株式投資の場合、たとえばある株式Aに10万円投資したとしましょう。その価格が15万円にアップする可能性もあれば、5万円に減少する可能性もあります。場合によっては、10倍の100万円に、逆にゼロ円になってしまう可能性も。このように、結果の良し悪しに関係なく、その振れ幅や予測どおりに行かないことがリスクです。
また、株式Aと株式Bが図のような値動きをした場合、株式Aにくらべて株式Bの方がリスクが大きいといいます。つまり「値動きの幅が大きい=結果の振れ幅が大きい=リスクが大きい」ということです。
リスクとは結果の振れ幅のことです。振れ幅が大きい方がリスクが大きいといいます。
リターンとは「収益」のこと
これはわかりやすいですね。たとえば、200万円で買った旧車が220万円になったら20万円の収益、つまり10%の収益ということになります。趣味のために買ったバイクが期待以上だった、あるいは期待外れだったという感覚を、収益で表すのは難しいですが、たとえば満足度を5段階評価して点数化するなどしたら、収益を計れるかもしれません。
株式投資の場合、10万円で買った株式Aが15万円になったら5万円がプラスの収益です。10万円が5万円になってしまった場合は、マイナス5万円が収益です。収益には、プラスの収益とマイナスの収益があります。マイナスの収益のことを損失といったりもします。
収益にはプラスの収益とマイナスの収益があります。マイナスの収益のことを損失ともいいます。
リスクとリターンをセットで考える
リスクとリターンは必ずセットで考えます。基本は、下記の2つです。
- リスクが大きいものはリターンも大きい
- リスクが小さいものはリターンも小さい
リスクとリターンは、おもに投資対象によって大小が決まります。定期預金はリスクは小さく、リターンも小さいですが、株式は定期預金に比べてリスクは大きくリターンも大きくなります。同じ株式でも、国内と海外の株式ではリスクとリターンは異なります。
また、新興企業はリスクは大きくリターンも大きくなりますが、大手有名企業の株は新興企業に比べればリスクは小さくリターンも小さくなります。また同じ投資対象であれば、長期に運用すればするほど、リスクは小さくなります。
投資対象や投資地域によってリスクとリターンは異なります。
このような絶対的な法則があるので、短期間でリスクが小さく大きなリターンが得られるものは、「ありえない」と考えましょう。
株式投資では、プロでも10回のうち6回勝てば御の字、半分近くは負けるのが普通といわれています。また、投資信託ではリスクと同じぐらいのリターンが得られたら、優秀なファンドといわれます。プロでも簡単ではない投資ですから、素人が簡単に儲かるような話には乗らないでくださいね。
さて、バイクへ投資する場合は、売買して利益を得ることより、楽しみや満足感を得ることがおもな目的だと思います。たとえば、はじめてバイクに乗る場合、本当にバイクを楽しめるかどうかはバイクライフを送ってみないとわからないことが多く、リスクは大きいといえます。
しかし、本当に楽しかったらプラスのリターンは大きいですね。また、今まで直列4気筒のバイクに乗っていたけど、V型2気筒のバイクに乗り換えてみるといった場合も、本当に楽しめるかどうかはわからないのでリスクは大きいものの、「直列4気筒よりも楽しい!」ってことになれば大きなプラスのリターンとなります。
趣味でバイクに乗る場合にも、こういったリスクとリターンがあります。少しでもリスクを小さくするために、みなさんは事前に試乗したり、バイク仲間やメディアから情報を得たりすると思います。投資も同じです。投資もバイクも、リスクとリターンがあることを肝に銘じておけば、事前に情報収集や勉強するなどして大きな失敗は免れます。
余談ですが、結婚相手を選ぶ際も、事前に一緒に生活してみると良いですよ。バイクと同じく一緒に過ごしてみないとわからないですからね(離婚経験のあるファイナンシャルプランナーより)。
バイクライフにおける、お金のお悩み相談募集中!
買い替えにおけるパートナーの説得や、サーキット走行にまつわる諸費用の捻出等、バイクライフにおいてもお金の悩みは尽きないものです。自身も熱烈なバイク好きである、ファイナンシャルプランナーの石川英彦さんに聞いてみたいこと、アドバイスしてほしいことがあれば、下記のリンクから相談をお寄せください。いただいた情報を基に、記事としてアドバイスを公開させていただきます。
※アドバイス記事の公開時期は、現時点では調整中です。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(石川英彦)
旧車価格が高騰! 資産価値はどれくらい? 少し遡ること4年前、2020年からのコロナ禍で旧車の価格が爆上がりしたことを覚えていますか? コロナで外出を控える中、”密”を避けて外出できるソロキャンや登山[…]
そもそも“道楽”ってなに? “道楽”をデジタル大辞泉で調べてみると、「本業以外のことに熱中して楽しむこと。趣味として楽しむこと」となっていましたが、なんだかピンとこないのでChatGPTに聞いてみまし[…]
バイク保険の主役は賠償責任保険だ バイク保険って種類がいろいろあって、なんだか難しいですよね。でも、超キホンをおさえておけば初心者でも安心。意外とわかりやすいんです。ちょっと解説してみますね。 まずラ[…]
目標やゴールは決める? 決めない? 何かをしようと思ったとき、あなたは”目標”や”ゴール”を決めていますか? ファイナンシャルプランナーの私はというと、じつは”決めない”タイプです。時間が限られていて[…]
ローンを組んで何がワルイ! 「ローンを組む」「ローンで買う」というと、罪悪感を感じたり家族の表情が濁ったりしそう…と、あまりよいイメージがないですよね。世間一般にも、そんな風潮があります。筆者が活動す[…]
最新の関連記事(ライフスタイル)
創業100年を迎えた青島文化教材社「草創期から異端派だった?」 中西英登さん●服飾の専門学校を卒業するも、全く畑違い(!?)の青島文化教材社に2000年に入社。現在に至るまで企画一筋。最初に手がけたの[…]
若月佑美が初のバイクを納車、購入モデルは? 2025年の2月に免許を取得したという若月佑美さん。 当時の話は以下インタビューで詳しく語ってもらったが、以降はどのバイクを買うか悩みに悩んだという。 そん[…]
愛車のカスタムXSR700 ふだんは、女優/タレント/バイク/サウナ/SUP等々アクティブなライフスタイルすぎる日々なのですが、コラムを執筆するときは落ち着いて、ソファーや移動の際ケータイ片手に、真面[…]
1万4000人が詰めかけたブルスカ2025 山下ふ頭の特設会場は横浜ベイブリッジを臨む広大なもので、世界限定 1990台限りのアイコン コレクション「ファットボーイ グレイゴースト」のお披露目をはじめ[…]
かつての人気モデル「キャンパー」のDNAと手巻きムーブメントの融合 「MK1ハンドワインド」のルーツは、1980年代に登場し、シンプルかつ実用的なデザインで人気を博したキャンパーモデルに遡る。そのデザ[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
新型CBは直4サウンドを響かせ復活へ! ティーザー画像から判明したTFTメーターとEクラッチ搭載の可能性 ホンダは中国がSNS『微博』にて、新たなネオクラシックネイキッドのティーザー画像を公開したのは[…]
霊山を巡る中部日本トライアングルルート 「日本三霊山ラリー」は、古来より日本の山岳信仰の対象とされてきた富士山、立山、白山の3つの頂を巡るツーリングラリーだ。このルートは「中部日本トライアングルルート[…]
ヤマハブースは東京ビッグサイトの東5ホール! ヤマハブースでは世界初公開のワールドプレミア×5モデルを含むモーターサイクルや電動コミューター、eBike(電動アシスト自転車)などを出展する。また、楽器[…]
1903年以降、ナンバーはずっと使い続けることができる英国 ナンバープレートがオークションなどの売り物になること、じつはイギリスではさほど珍しいものではありません。 イギリスでは一度登録したナンバーを[…]
出展テーマは「By Your Side」 スズキは、2025 年10 月30 日から11 月9 日まで、東京ビッグサイトで開催されるJapan Mobility Show 2025 (ジャパンモビリテ[…]
人気記事ランキング(全体)
既存の常識を打ち破る驚異的な動力性能 昨今ではあまり話題にならないものの、’70年代以降の2輪業界で、もっとも長く”世界最速”の称号を保持していた…と言うより、もっとも世界最速に”こだわっていた”メー[…]
古いゴムは硬化するのが自然の節理、だが・・・ ゴム部品は古くなると硬くなります。これは熱・酸素・紫外線などによる化学変化(酸化劣化)で、柔軟性の元である分子の網目構造が変化したり、柔らかくする成分(可[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
多くのカラーパターンを採用するCB350C、特別な2色のスペシャルエディション ホンダはインドでCB350C(日本名:GB350C)を発表した。これは前年に登場したCB350を名称変更したもので、従来[…]
最新の投稿記事(全体)
高機能ジャケットから防寒パンツまで多彩なラインナップ 朝晩の冷え込みに、本格的なツーリングシーズンの到来を感じるこの頃。バイクウェアの老舗ブランド「クシタニ」より、2025-26年秋冬モデルの新作テキ[…]
ゼロハンが一番熱かった夏 多くの若者がバイクを愛し、GPライダーが同世代共通のヒーローとなった1970年代後半。 それでもフルサイズの“バイク”は、経済的理由や悪名高い“三ナイ運動”の影響からなかなか[…]
新型CBは直4サウンドを響かせ復活へ! ティーザー画像から判明したTFTメーターとEクラッチ搭載の可能性 ホンダは中国がSNS『微博』にて、新たなネオクラシックネイキッドのティーザー画像を公開したのは[…]
芦ノ湖スカイラインとは? バイク乗りに人気の理由 富士山の麓に点在する富士五湖のひとつ、芦ノ湖は箱根の人気観光地ですが、湖の西側の尾根に沿って通じているのが芦ノ湖スカイラインです。 全長約10.7km[…]
ホンダはEクラッチとDCTの二面展開作戦だ 自動クラッチブームの火付け役として、まず一番目に挙げられるのが今のところホンダCB/CBR650Rとレブル250に採用されている”Eクラッチ”。機構としては[…]
- 1
- 2