SHOEI J・Oはハーレーやクラシックバイクに似合う機能性に優れたストリートジェットヘルメット

  • [CREATOR POST]相京雅行
J・Oフロントビュー

●文:[クリエイターチャンネル] 相京雅行

Youtubeの視聴者リクエストで、暖かい時期に使いやすいスポーツジェットヘルメットを紹介していますが、ストリートタイプのリクエストがあったので紹介したいと思います。

ジェットヘルメットは顎ガードがないのが特徴ですが、専用のシールドを装備したスポーツとシールドのないストリートが存在します。

ストリートはシンプルなデザインゆえに、クラシックやクルーザーのユーザーに人気のヘルメット。

今回はシンプルなストリートジェットヘルメットの中でも機能性に優れたSHOEIのJ・Oをご紹介します。

J・Oの付属品とカラーバリエーション

J・O付属品

J・Oの付属品は収納袋、安全マニュアル、取扱説明書、J・Oロゴステッカーの4点。

SHOEIのヘルメットに付属されることの多いシリコンオイルは、シールドと帽体を密着させるための縁ゴムメンテナンス用なのでJ・Oには付属されません。

SHOEIの袋

収納袋は他のSHOEIヘルメットに付属されるものと同様に裏起毛、縫い目を表側にするなどシールドや塗装に傷をつけないように配慮されています。

入り口を絞る紐は太く長めなので、肩掛けして持ち歩くことも可能。

安全マニュアルは保証書も兼ねています

安全マニュアルはヘルメットの脱着方法やメンテナンスの注意など書かれており、保証書も兼ねているので3年間は紛失しないように注意が必要です。

J・Oの取扱説明書

取り扱い説明書には内装、シールドの外し方などがイラスト入りで丁寧に書かれており親切。

説明書によれば内装はトップが専用設計、チークパッドは共通でS~XLまでは35mm、XXLのみ31mmが標準採用で他に39mmが用意されているので、必要に応じて交換が可能です。

J・Oのステッカー

J・Oロゴステッカーはクラシカルなデザインで白とゴールドの二色が付属。

J・Oのカラーバリエーション

カラーバリエーションは7色で価格は3万9600円。

J・Oのグラフィックモデル

グラフィックは「キャブレター」というモデルが用意され、カラーバリエーションは3色。価格は4万8400円。

J・Oのデザイン

真鍮を彷彿させる金属パーツ

ストリートジェットなので無駄なパーツのないシンプルなデザインですが、細かいパーツにSHOEIのこだわりを感じます。

帽体表面の金属パーツは真鍮をイメージさせるゴールドを採用しており、クラシックな印象を強調。

ゴーグルバンドのSHOEIロゴ

後頭部にはゴーグルバンドを装備していますが、スナップボタンには従来のSHOEIロゴではなく、クラシカルデザインを採用しています。

J・Oの額ロゴ

額の部分のロゴもスポーツモデルに採用されるものではなく、EX-ZEROなどにも採用されるコンパクトなもの。

帽体は3サイズ用意することで帽体をコンパクトにまとめています。

J・Oの機能性

J・Oのインナーバイザー

ストリートジェットながらインナーバイザーを備えており、CJ-3と名付けられたシールドはEX-ZEROと共通。

標準ではクリアですが、ダークスモークとクラシックなイエローは6050円。ミラータイプはスモークとソフトスモークが1万1000円。紫外線に反応して明るいところではスモーク、暗いところではクリアになるフォトクロミックタイプは2万2000円です。

サングラスとの併用もOK

眼鏡とインナーバイザーが干渉することもないので、サングラスと併用したい方はクリア、それ以外の方は色付きにしても良いかもしれません。

インナーバイザーの操作ノブ

シールドのポジションは顔や鼻の形に合わせて3段階。両サイドのレバーを広げながら位置の調整を簡単に行うことができます。

顎紐のDリング

顎紐はクラシックな雰囲気に合わせてDリングを採用。

インカムの取り付けイメージ

インカムはクリップ、両面テープ共に問題なく装着できます。

ゴーグルバンド

後頭部には前述したようにゴーグルバンドが採用されているので、ゴーグル装着時に落下を防ぐことが可能です。

J・Oのゴーグルを装着したデザイン

筆者は3種類のゴーグルを所有しているので、それぞれを装着したフォルムもご紹介しておきます。

SWANS

J・O×SWANS

20年以上前のスキー用フレームを採用しているというSWANSのクラシックゴーグルを装着した形がこちら。

TT&CO

J・O×TT&CO

使用頻度が一番高いTT&COのTTゴーグルにミラーレンズを合わせたもの。

ゴットブリンク

J・O×ゴットブリンク

ヘルメットマニアの社長が作っているゴットブリンクのオリジナルゴーグルはバンドにもこだわりが感じられます。

内装

J・Oの内装

トップ、チークパッド左右、顎紐パッド左右の合計5点脱着が可能で、肌が触れる部分は肌触りの良い裏起毛を採用しています。

通常目に触れる部分は素材を切り替えるのが定石ですが、J・Oの内装はシンプルなもの。

内装をカバーするように生地が追加されている

ただ帽体に目をやると内装をカバーするように生地が貼られており、下淵から前側は合皮素材、額の部分に関してはスウェード調の質感の高い素材が採用されています。

トップ内装のJ・Oロゴ

トップ内装は付属品のJ・Oステッカーと同一デザインのロゴ入りタブが貼り付けられていました。本体でJ・Oロゴが確認できるのはトップ内装のみです。

内装はボタンのみで固定なので脱着が楽

取り付けは後ろがプラスチックボタン2点、前は金属ボタン3点なので差し込みの脱着が苦手な人は嬉しいポイント。クッション性も充分です。

チークパッドはスポーツジェットタイプと比べてかなりコンパクト。眼鏡のツルが入るこめかみ部分もクッションが薄くなっているような感じもしません。

眼鏡のツルも入りやすい

ですがヘルメットを被った状態で眼鏡をかけてみるとチークパッドとトップ内装の切り替わりの隙間にすっぽりとツルが入りました。

顎紐カバーはレザー調で見ための質感も高い

顎紐カバーは目に入る部分がレザー調で質感が高いですが、少し奥まったところにボタンがあるので脱着はやりづらく感じました。

スピーカーホールは浅め

内装を外した帽体側には浅いスピーカーホールを発見しました。EX-ZEROも同様でしたが、帽体をコンパクトにしているので、深く作ることができないのでしょう。

EX-ZEROの動画を公開した際のコメント欄にもありましたが、薄手のスピーカーでないと耳に当たってしまいます。

J・Oの重さ

J・O重量

重さを測定したのはSHOEI J・Oのグラフィックモデル、キャブレターのMサイズです。

結果は1082g。

軽量と言われているスポーツジェットヘルメットでも1300g程度はあるので、ストリートジェットヘルメットの軽さはレベルが違います。

J・Oのフィット感

着用イメージ

筆者は国内外ヘルメットメーカーのサイズはM。

普段使っているSHOEIのヘルメットはフィッティングサービスでクッションを追加しているので、S~Mサイズの中間ぐらい。

J・Oに関してもMサイズでピッタリですが、チークパッドの圧迫感がなく頬が潰れないのでインカム通話はしやすい印象です。

GV300Sボバーに試乗して性能をチェック

J・Oを被って試乗開始

J・OのデザインがマッチするGV300Sボバーに試乗して性能をチェックしてみました。

普段被っているヘルメットは1400g程度でJ・Oとの差は300gですが、数値ほどの違いを感じることはできませんでした。

ヘルメットは重心の位置や重量配分などによって体感が変わります。普段被っているフルフェイスヘルメットのバランスが優れているのかもしれません。

次にバイザーを出してみましたが、下からの巻き上げの風が入ってこないので目が乾くことがありません。

エアロパーツが何もついていないので、風を切る「ピューピュー」という音はせず、下道を法定速度で走っていると静かな印象ですが、高速道路を走行する際には吹き付ける風の音が速度に乗じて大きくなりました。

ただ巻き上げの風が入ってこない事やインナーバイザーを使うことで耳の近くに直接風が吹きつけないので、ストリートジェットのわりに静か。

またインナーバイザーはバブル形状ですが、風の抵抗を感じることはなく、レーンチェンジで首を振っても同様でした。

気温は20度前後で少々肌寒かったこともあり、頭の周りに蒸れた空気がたまる感じはしませんでしたが、ベンチレーションを備えないので真夏は暑く感じる可能性もあります。

とにかく帽体がコンパクトなので映える

インナーバイザーの恩恵もあり、ストリートジェットのわりに高性能に感じましたが、最大の魅力はとにかく帽体がコンパクトな事。

インナーバイザーを装備すれば収納するスペースが必要になるので、帽体は一回り大きくなる傾向があります。

J・Oは便利なインナーバイザーを装備しつつ、帽体がコンパクトなので着用した時のフォルムがスマートに。

サングラスやゴーグルとの相性も良いので、映えるヘルメットが欲しいならお勧めです。

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