聞いたことある? どんな乗り物でもどんと来い! な“フルビット免許”とは?

  • 2023/02/16 8:00
  • [CREATOR POST]Peacock Blue K.K.
フルビット免許

●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.

“フルビット免許”ってなに?

日本の自動車免許は、運転できる自動車の種類などによって、細かく区分されており、2022年12月現在ではすべて合わせると15種類にのぼります。

自分の取得している免許の種類については、免許証の“種類”の欄に記載され、記載の項目が多ければ多いほど運転できる自動車の幅も広くなります。

種類の欄は、上下2段構成で、上段には、大型自動車免許/中型自動車免許/準中型自動車免許/普通自動車免許/大型特殊自動車免許/大型自動二輪車免許/普通自動二輪車免許、下段には、小型特殊自動車免許/原動機付自転車免許/大型自動車第二種免許/中型自動車第二種免許/普通第二種免許/大型特殊第二種免許/けん引免許・けん引第二種免許と並んでいます。

これらすべてが網羅された免許証は「フルビット免許」と呼ばれます。すべての免許を取得することを考えるだけでも非常に骨が折れますが、フルビット免許を実現するためには、それぞれの免許を取得する順番も重要になります。

免許証の“種類”の欄がすべて埋まっている免許を「フルビット免許」と呼びます。フルビット免許を実現するためには、それぞれの免許を取得する順番も重要になります。

日本では、上位排気量の自動車の免許を取得しておくことで、下位排気量の自動車は免許を取得しなくても運転できるルールになっています。例えば、普通自動車免許を取得している場合には、小型特殊自動車免許や原動機付自転車免許は免除されます。

そのため、フルビット免許を保有するためには、免許を取得していく手順も重要になるのです。したがって、フルビット免許保有者はかなり希少な存在といえます。

ちなみに、フルビット免許が「フルビット」と呼ばれている背景には、昔の免許証の記載方法が関連しています。

1994年までの免許証は、種類の欄が現在のものとは異なり、すべての免許の種類が記載される代わりに、所有している免許の種類には“1”、所有していない免許の種類には“0”と数字が記載されていました。

これは、2進数(ビット)を用いて表されたもので、ここからすべての種類に“1”がついているものは「フルビット免許」と呼ばれることになりました。

フルビット免許取得のための順番は?

フルビット免許を取得するための順番としては、まず、原動機付自転車免許/小型特殊自動車免許/普通自動二輪車免許/大型自動二輪車免許/普通自動車免許/中型自動車免許/大型自動車免許/大型特殊自動車免許/けん引免許を取得します。

その後、普通第二種免許/中型自動車第二種免許/大型自動二輪車免許/大型特殊第二種免許/けん引第二種免許を取得する必要があります。

各二種免許の取得には、“普通免許等を取得してから通算3年以上の運転経験で、21歳以上の人”という条件があるため、まずは各一種免許を下位排気量順に取得しておきましょう。

万が一、免許取得の順番を誤った場合には、フルビット免許の達成はかなり難しくなります。先に上位排気量の自動車の免許を取ってしまった場合、フルビット免許を達成するには、一度その免許を失効させなくてはいけません。

どうしてもフルビット免許を所有したい!という人は、免許取得の順番に注意するようにしましょう。

バイクの免許では、免許取得の順番が必然的に決められており、大型自動二輪車免許を取得したい場合には、先に普通自動二輪車免許を取らなくてはいけません。

“フル免許”もあるって知ってた?

一方、フルビット免許とは別に、“フル免許”という形も存在します。フル免許は、種類の欄がすべて埋まっていなくても、すべての自動車を運転できる状態の免許証を指します。

先に述べましたが、日本では免許証の仕組みとして、上位排気量の自動車の免許を保有している場合には、下位排気量の自動車の免許は取得しなくても良いルールになっています。

つまり、種類の欄がすべて埋まっているフルビット免許ではなくても、すべての自動車を網羅して運転できるユーザーも存在するということ。意味合い的にはフルビット免許と同等ですが、実際に保有している免許は異なるため、同じものとして扱われてはいないようです。

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