ダンロップ スポーツマックスQ5 サーキット&公道テスト【レース用タイヤに迫る圧倒的なグリップ力】

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ダンロップ スポーツマックスQ5 サーキット&公道テスト

既存のストリート用タイヤの常識を覆すグリップ力。それが、ダンロップが7月から発売を開始したQ5の最大の特徴である。ただしこのタイヤは、日常域をソツなくこなす、柔軟性も備えているのだ。

●文:中村友彦 ●写真:山内潤也 ●取材協力:SP忠男浅草店 TEL:03-3845-2009 ●BRAND POST提供:ダンロップ お客様相談室 0120-39-2788

TESTER 中村友彦:業界26年目のフリーランス。旧車用バイアスから最新SSに適合するハイグリップラジアルまで、多種多様なタイヤ事情に精通している。

テスト車はカワサキ・NinjaZX-10R。前後ショックはSTDのままで問題なかったけれど、慣れて来るとリヤの車高を少し上げたくなった。

D213GPを思わせるコーナリングの安定感

アメリカで主な開発が行われたダンロップの新作ハイグリップタイヤ、スポーツマックスQ5は、いろいろな意味で驚きのタイヤだった。最初の驚きは、暖まりの早さ。全長2.4kmの袖ケ浦フォレストレースウェイを様子見ペースで2周して、ピットに戻ってトレッドを触ったら、すぐにレースできるんじゃない? と言いたくなるほどホット。この感触なら、最近はサーキット走行会でもよく見かける、タイヤウォーマーはナシでもOKだろう。

DUNLOP SPORTMAX Q5 ●オープン価格

ラインナップは前後とも17インチのみ。ミドル以上のスポーツモデルだけではなく、細身の250〜400cc用も設定。

そして次の驚きはグリップ力。ちょっと妙な表現になるけれど、普段のスーパースポーツのサーキット試乗と同じ感覚で走ると、ブレーキングではスピードが落ちすぎ、コーナーではインにつくのが早すぎるのである。その原因は言わずもがな、グリップ力の高さだ。もちろん僕はその事実を把握した時点で、ブレーキ入力を少しずつ弱め、コーナーへの進入速度を徐々に上げてみたのだが、そうやって走っているうちに気づいたのが、バンク中の前後輪の接地面から、路面に根っこが生えているかのような安定感。先代のQ4にもそういう資質は感じたものの、Q5の安定感は一枚も二枚も上手という印象で、サーキット専用タイヤのD213GPにかなり近づいている。

もっともそれでいて、ストリートをごく普通に走れることが、第3の驚きである。サーキットの運動性能とグリップ力に特化したタイヤは、十分な熱と荷重が得られない状況では、硬さや重ったるさを感じることが珍しくないのに、Q5にはそういう気配が無い。ハンドリングはヒラヒラと言いたくなるほど軽快で、路面の凹凸吸収性は意外に良好で、しかも前述したように暖まりが早いので、その気になれば街乗りやツーリングにも普通に使えそう(今回はテストできなかったが、ウェット性能はQ4より向上しているという)。

ただし、僕は万人にQ5をオススメするつもりはない。ダンロップのラインナップの中から選択するなら、レース指向のライダーはD213GP(タイヤウォーマーの使用が前提で、足まわりのセットアップがマスト)、ツーリングの途中で遭遇するワインディングを楽しみたいなら、環境適応力が高いα-14 かロードスポーツ2を履いたほうがいいだろう。逆に言うならQ5は、普段はストリートでも乗るけれど、メインステージは年に数回以上のサーキット走行会や頻繁に行くワインディング、あるいは、あまり先鋭化していないイベントレースというライダーにこそ、最適なタイヤなのである。


先代の構造を踏襲しつつバランスを最適化

フロントは柔軟な特性を目指して最適化。アラミドのコード層をクロスして重ねた2CUTベルト構造は、素早い旋回性に貢献。
フロント:2CUTベルト/リヤ:ジョイントレス・トレッドという構造はQ4と共通だが、剛性バランスは刷新されている。
リヤのベルトもアラミド製。ジョイントレス・トレッド構造は真円度を高める技術で、安定性や接地感に寄与している。


排水性を考慮してトレッドパターンを刷新

アグレッシブなトレッドパターンは基本的にQ4を踏襲しているものの、排水性を考慮してトレッドセンターから中間バンク付近の溝の形状を見直し。


レース用微粒子カーボンを採用

通常の微粒子カーボンと比較すると、Q5が採用するレース用はさらに粒子が小さい。この構造は発熱効率とグリップ力の向上に貢献。


プロファイルはややトガリ気味

先代のQ4に対して、Q5のプロファイルはトガリ気味。ただしフラフラする印象はなく、フルバンク時には接地面積の大きさを感じた。


扱いやすさを狙いより柔らかい特性に

タイヤを潰しやすくするため、フロントの縦剛性を低減。コーナリングの安定性とブレーキングの接地感が向上している。


接地面積拡大と圧力分布の最適化

リヤタイヤはフルバンク時の接地面積を拡大すると同時に、接地圧力分布を最適化。この刷新が、絶大な安定感に貢献しているのだ。


ライフとウエットグリップは確認できなかったものの、その他の5つの要素は確かに、先代のQ4を凌駕していた。


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