
ホンダは、大型ロードスポーツモデル「CB1000F」を11月14日に、「CB1000F SE」を2026年1月16日にそれぞれ発売する。車名から”コンセプト”がようやく取れた両モデルはホンダドリームより販売され、年間販売計画台数はシリーズ合計で5,000台となっている。
●文:ヤングマシン編集部(ヤマ)
スーパースポーツ譲りのエンジンと幅広いシーンに対応する車体
CB1000Fは、ホンダの代表的なプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルと位置づけられている。
スーパースポーツモデルのエンジンをベースとしつつ、市街地からツーリングまで、さまざまな場面で扱いやすさと快適さを追求したパワーユニットを搭載。
新設計のカムシャフトやエアファンネルにより、低回転から高回転まで谷のないスムーズな出力特性を実現した。
STDモデル、素のCB1000F。2025年の11月、遂に発売となる。
ボディデザインのイメージとサイドビュー。流れるようなラインが特徴。
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何度見ても良い?! 「F」らしいボディデザイン
また、車体は歴代CB750Fのデザインをモチーフとしつつ、大排気量直列4気筒エンジンの力強さを表現している。
フレームはタンデムや積載性にも配慮した専用設計で、サスペンションにはSHOWA製のSFF-BPフロントフォークと分離加圧式リアクッションを採用。
ブレーキにはNISSIN製キャリパーを装備する。6軸IMU(慣性計測装置)も搭載されており、より精密な制御技術に貢献している。
ヘッドライトカウルの他、ラジエーターグリル、グリップヒーター、クイックシフター、専用カラーステッチシートを採用するCB1000F SE。
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「Honda RoadSync」と”サステナブルな取り組み”も
その他の装備として、車両とスマートフォンを連携させる「Honda RoadSync」機能に対応した5インチフルカラーTFT液晶メーターを標準装備。
ライディングモードも選択可能で、好みの出力特性に調整できる。さらに、スマートキーを携帯することでメインスイッチの解施錠ができるHonda SMART Keyシステムも採用された。
環境面では、資源採掘の削減を目指し、自動車や家電の製造過程で発生した余分な樹脂をリサイクル材としてリヤフェンダーやシート底板に使用。現代モデルらしい「サステナブルな取り組み」も進められている。
STDシルバーにはグレーのストライプも。
こちらはSTDのブラック。
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価格は139万7000円から
上級モデルのCB1000F SEは、CB1000Fをベースにヘッドライトカウル、ラジエーターグリル、グリップヒーター、クイックシフター、専用カラーステッチシートなどを追加し、所有感を高めた仕様となっている。
価格は、CB1000Fが139万7000円(消費税10%込み)、CB1000F SEが159万5000円(消費税10%込み)。
カラーリングは既報の通り、1980年代のCB750Fのカラーリングをモチーフとしており、CB1000Fはウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)、ウルフシルバーメタリック(グレーストライプ)、グラファイトブラックの3色。
CB1000F SEは、ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)の1色展開となる。
CB1000F ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)
CB1000F SE ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)
■CB1000F/SE 主要諸元
通称名 | CB1000F | CB1000F SE | |
車名・型式 | ホンダ・8BL-SC94 | ||
全長×全幅×全高 | (mm) | 2,135×835×1,125 | 2,135×835×1,170 |
軸距 | (mm) | 1,455 | |
最低地上高 | (mm)★ | 135 | |
シート高 | (mm)★ | 795 | |
車両重量 | (kg) | 214 | 217 |
乗車定員 | (人) | 2 | |
燃料消費率※3(km/L) | 国土交通省届出値 定地燃費値※4(km/h) | 26.0(60)<2名乗車時> | |
WMTCモード値★ (クラス)※5 | 17.9(クラス3-2)<1名乗車時> | ||
最小回転半径 | (m) | 2.8 | |
エンジン型式・種類 | SC94E・水冷 4ストローク DOHC4バルブ直列4気筒 | ||
総排気量 | (cm3) | 999 | |
内径×行程 | (mm) | 76.0×55.1 | |
圧縮比 | ★ | 11.7 | |
最高出力 | (kW[PS]/rpm) | 91[124]/9,000 | |
最大トルク | (N・m[kgf・m]/rpm) | 103[10.5]/8,000 | |
燃料供給装置形式 | 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)> | ||
使用燃料種類 | 無鉛プレミアムガソリン | ||
始動方式 | ★ | セルフ式 | |
点火装置形式 | ★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑方式 | ★ | 圧送飛沫併用式 | |
燃料タンク容量 | (L) | 16 | |
クラッチ形式 | ★ | 湿式多板コイルスプリング式 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | ||
変速比 | 1 速 | 2.642 | |
2 速 | 1.941 | ||
3 速 | 1.583 | ||
4 速 | 1.333 | ||
5 速 | 1.137 | ||
6 速 | 0.967 | ||
減速比 | (1次★/2次) | 1.717/2.812 | |
キャスター角(度)★/トレール量(mm)★ | 25°00´/98 | ||
タイヤ | 前 | 120/70ZR17M/C (58W) | |
後 | 180/55ZR17M/C (73W) | ||
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク | |
後 | 油圧式ディスク | ||
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 (倒立サス/ビック・ピストン・フロントフォーク) | |
後 | スイングアーム式 (プロリンク) | ||
フレーム形式 | ダイヤモンド |
公式スペシャルムービー
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