
スズキは、同社を代表するスーパースポーツバイク「GSX-R」シリーズが1985年の初代「GSX-R750」発売から40周年を迎えたことを記念して、GSX-Rシリーズの特設サイトを公開した。そこにあった文字には、ただならぬ予感が……!
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:スズキ
日本時間16時(欧州時間9時)に“スペシャルなニュース”が!
スズキは、国内サイトとグローバルサイトのそれぞれに、同社を代表するスーパースポーツ「GSX-R」シリーズが初代「GSX-R750」の発売から40周年になったことを記念した特設サイトをオープンした。
これが気になりまくる作りなのだ。
まずそして国内サイトだが、1984年のGSX-R(400)からの歴史車両の写真がタイムラインに沿って並び、「2025年 GSX-Rシリーズ 40周年」の所が文字だけで写真は空白になっている。
そしてグローバルサイトでは、タイトル画像に続いて現れるのは『31st July 16:00 JST / 9:00 CEST』の文字。その手前には“Save the date”とあり、この日にスペシャルニュースが配信されることを示唆。少し下がると“Special Video”がComing soonとなっており、なんとも気を揉ませる文言だ。
それらの下にはGSX-Rシリーズの歴史を振り返るパートがあり、各年式の「GSX-R750」「GSX-R1100」「GSX-R600」「GSX-R1000」「GSX-R150」「GSX-R125」が掲載されている。
最上段のティーザーは、7月31日の16時に何か重大な発表があることを示唆しており、現状では北米仕様のみ生き残っているGSX-R1000/750/600やアジア圏などで人気のGSX-R150/125に何らかのニューモデルが加わるものと思って差し支えないのではないか。その下にある短いティーザー動画では、“SUZUKA CIRCUIT”の文字がチラ見せされているのも意味深だ。
ティーザー動画より。本記事の末尾に動画あり。
そうした目でグローバルサイトのほうに掲載されているGSX-Rシリーズの現状を見れば、250cc/400ccクラスには掲載車両なし、GSX-R1100は系譜が途絶えている。そしてGSX-R750/600は北米で2026年モデルが発表されたばかりで、GSX-R150/125は40周年のスペシャルニュースと言うにはちょっと存在感が物足りない。
……となれば、残るはGSX-R1000しかない。いやもちろんこれまでにない排気量のGSX-Rが誕生する可能性だってなくはないが、鈴鹿8耐の1週間前に“SUZUKA CIRCUIT”の文字入りティーザーを配信し、鈴鹿8耐の開幕前日にスペシャルニュースをお届けするというのだから、現代最新の耐久マシンに関連するスーパースポーツ、すなわち新型「GSX-R1000」を夢想するなというのが無理というもの。
GSX-R40周年ロゴ
そういえば昨年は、ヨシムラがレースウィーク土曜日の夜にデモランとトークショーを行ったが、今年はまだ何のアナウンスもない(18時台にRCB1000とCB1000Fコンセプトのデモラン予定あり)。まさかのニューマシンによるデモ走行なんてあったら……鈴菌感染者が昇天してしまう……ッ!
今後、特設サイトでは、40年にわたり受け継がれてきたGSX-Rシリーズのスピリット、歴代開発者のインタビュー、今後開催されるイベント情報などを掲載し、順次コンテンツを更新していく予定だというから楽しみだ。
シリーズ累計生産台数は120万台以上のGSX-R
初代GSX-R750 は、世界耐久選手権などのレースで培った技術をフィードバックしたモデル。軽量化と高い耐久性の両立を実現したスズキ独自の油冷エンジンを搭載し、最高出力は77ps を誇った。そして何より驚異的だったのは車重で、従来のスチールフレーム比で半分以下の8.1kgというアルミ合金製のマルチリブ・角型フレームの採用により乾燥重量は179kgなんとに抑えられ、高出力かつ軽量で高い耐久性を備えた大排気量スーパースポーツという新たな地平を切り開いた。
1985 年にレースデビューしたGSX-R750 は、同年に開催されたル・マン24 時間耐久レースにおいて優勝。その後も同シリーズは40年にわたり、レースで勝てるポテンシャルを持つスーパースポーツとして支持され、シリーズ累計生産台数は120万台以上(GSX-R1100/1000/750/600/150/125 の合計、2025 年6 月末時点)に上る。
GSX-R750[1985 model]ワークスマシンを自らの手で操りたいというユーザーの要望に応えて、世界選手権耐久レースなどで活躍したワークスマシンの成果を集約。エアロフルカウルを装備し、精悍なレーサー風スタイルとした。1984年のIFMAケルンショーで国際デビューした後、国内発売を開始。 主要諸元■全長2110 全幅745 全高1205 軸距1430(各mm) 車重179kg(乾)■油冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 77ps/9500rpm 6.4kg-m/8000rpm 変速機6段■タイヤサイズ前=110/80-18 後=140/70-18 ●当時価格:78万円
2024年からはGSX-R1000をベースとした車両で鈴鹿8時間耐久ロードレースに「チームスズキCNチャレンジ」として参戦し、サステナブルアイテムを使用することで、環境性能技術の開発を加速させ、今後の製品への技術フィードバックにつなげていく。
Team SUZUKI CN CHALLENGE GSX-R1000R
【動画】GSX-R 40th Anniversary | Official Teaser | Suzuki
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI] | 新型スーパースポーツ)
誕生から40年を迎えたナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのが[…]
スズキCNチャレンジのファクトリーマシンと同じウイングを装着(一部地域でオプション設定) スズキは、初代GSX-R750から40周年にあたる今年、「GSX-R1000」「GSX-R1000R」の復活を[…]
40年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズ[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
いよいよスズキの大逆襲が始まるかもしれない! スズキを一躍、世界的メーカーに押し上げたカリスマ経営者、鈴木修氏が昨年の12月27日、94歳で死去し騒然となった。そんな年末に、海外二輪メディアのMCNが[…]
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI] | 鈴鹿8耐)
大幅改良で復活のGSX-R1000R、ネオクラツインGSX-8T/8TT、モタードのDR-Z4SMにも触ってまたがれる! 開催中の鈴鹿8耐、GPスクエアのブースからスズキを紹介しよう! ヨシムラブース[…]
スズキは、8月1日(金)から3日(日)に三重県鈴鹿サーキットで開催される「2025 FIM 世界耐久選手権“コカ·コーラ” 鈴鹿8 時間耐久ロードレース 第46回大会」に参戦する「チームスズキCNチャ[…]
ファクトリーマシンが進化して帰ってきた! スズキは東京モーターサイクルショーのプレスカンファレンスで、2025年の『Team SUZUKI CN CHALLENGE』の体制発表を行った。メーカーとして[…]
「GSX-R1000Rは、現行モデルが最後とは誰も言っていない」 2022シーズン末をもってMotoGPやEWC(世界耐久選手権)のワークス活動を終了したスズキは、レースグループも解体。もうスズキのワ[…]
1年前の鈴鹿でのFIM会長とスズキ首脳陣との面談がチャレンジのきっかけ 2024年3月22日、東京モーターサイクルショー(以下東京MCショー)のプレスデイで突如発表された「チームスズキCNチャレンジ」[…]
人気記事ランキング(全体)
ホンダ「CB1000F SE コンセプト」が鈴鹿8耐で世界初公開! 8月1日より予選が始まった“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプト[…]
3色すべてホイールカラーも異なる カワサキは欧州でZ650RSのニューカラーを発表。カラーバリエーションの全てが新色に置き換わり、黒ボディにレッドストライプ&レッドホイールのエボニー、メタリックブルー[…]
国内規制に合わせてエンジンを再設計 ホンダのCB750フォア(1969年)の発売と前後して、大型バイクの事故の増加や暴走族が社会問題化し、国内では750ccを超える排気量のバイクを販売しない自主規制が[…]
KOMINE プロテクトフルメッシュジャケット ネオ JK-1623 フルメッシュで残暑厳しい秋口のツーリングでも快適さを保つジャケット。胸部・肩・肘・背中にプロテクターを標準装備し、高い安全性も両立[…]
最小限のカスタムでクルーザーをアドベンチャーマシン化 1200ccという大排気量の水平対向エンジンを心臓部に持つBMWのヘリテイジモデル、R12シリーズ。その新しいバリエーションとして2025年5月に[…]
最新の投稿記事(全体)
日本では400だが、グローバルでは500(451ccエンジン)のエリミネーター 欧州でエリミネーター500/SEに新色が登場した。日本仕様でプラザエディションとしてラインナップされる『メタリックインペ[…]
仕事を通じてわかった、足を保護すること、足で確実に操作すること 今回は、乗車ブーツの話をします。バイクに乗る上で、重要な装備の一つとなるのが乗車ブーツです。バイクの装備といえばヘルメットやジャケット、[…]
3色すべてホイールカラーも異なる カワサキは欧州でZ650RSのニューカラーを発表。カラーバリエーションの全てが新色に置き換わり、黒ボディにレッドストライプ&レッドホイールのエボニー、メタリックブルー[…]
欧州仕様に準じた仕様でKYB製フロントフォーク、ウイングレット、ブレンボキャリパーなどを採用するR1 2026年シーズンをヤマハ車で戦うライダーに向け、サーキット走行専用モデルの新型「YZF-R1 レ[…]
メーカー自体が存在しない絶版車のメンテやレストアは難しい 日本のバイクメーカーは今でこそ4社に集約されていますが、1950年代には大小含めて数十社のメーカーが林立していました。第二次世界大戦で疲弊した[…]
- 1
- 2