高まる期待! スズキの新ネオクラシック「GSX-8T / GSX-8TT」最新情報まとめ【2025年7月前半版】

高まる期待! スズキの新ネオクラシック「GSX-8T / GSX-8TT」最新情報まとめ【2025年7月前半版】

グローバル向けのサイトにおける、ビリヤードの8番玉を写した思わせぶりなティーザー公開から始まったスズキの新ネオクラシックの登場。Z900RSやCB1000Fコンセプトに対するバチバチの対抗馬ともいえる同モデルについて現時点で判明している情報を、タイムラインを踏まえつつヤングマシンの記事とともに振り返る。


●文:ヤングマシン編集部

6/30:スズキの謎ティーザー、正体判明!

スズキが公開した謎のティーザー、その正体が遂に判明したことを報じたのは6月30日のこと。ビリヤードの8番玉を写した予告画像は、やはりヤングマシンが以前からスクープしてきたGSX-8系の新型、ネオクラシックモデルの登場を示唆していた。

GSX-8SやGSX-8R、Vストローム800系など、共通の775cc並列2気筒エンジンを使ったラインナップを展開してきたスズキだが、カワサキZ900RSが7年連続ベストセラーを記録する中、スズキの現行ラインナップには、このオーソドックスなジャパニーズネイキッドスタイルが不足していたのだ。

新型は、この隙間を埋める存在として期待されてきた。スズキにはGS1000やインパルス系といった、ジャパニーズネイキッドのモチーフとなる名車が豊富にある。とくに、同社初のリッターバイクで第1回鈴鹿8耐を制したGS1000、そしてウェス・クーリーが駆ったマシンをオマージュしたビキニカウルのGS1000S(通称クーリーレプリカ)は、今回の新型のインスピレーション源となっている。

当初は今秋ミラノショー発表を予想していたが、予想よりもはるかに早かった。これにより、ホンダのCB1000Fなどとも相まって、Z、CB、GSの「ジャパニーズネイキッド三つ巴ウォーズ」が勃発する可能性も出てきた。ミドルクラスのライバルとしてはカワサキZ650RSが挙げられるが、GSX-8系の排気量ならZ900RSも射程圏内に入るだろう。

7/4:スズキ「GSX-8T」「GSX-8TT」グローバル発表!

スズキが新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」と「GSX-8TT」を正式発表したのは7月4日のこと。1960~1970年代のロードスターや1970~1980年代のAMAレーサーをモチーフとし、現代的なテイストを融合した意欲作だ。

コンセプトは「レトロな精神、次世代のパフォーマンス」で、ネイキッドの「GSX-8T」は伝説の「T500タイタン」を、ミニカウル付きの「GSX-8TT」は「GS1000 AMAレーシングバイク」をインスパイアしている。ネーミングの『T』はT500 Titan、『TT』はTimeless Titanを意味するという。

心臓部と骨格はGSX-8S/8Rと共通で、高評価の並列2気筒エンジンやスズキ・インテリジェント・ライド・システム(S.I.R.S.)などの電子制御はそのまま踏襲。燃料タンク容量は16.5Lに増量、5インチTFTフルカラーディスプレイやUSB Type-Cソケットも標準装備という充実ぶりだ。

欧州や北米を中心に2025年夏頃から順次販売開始予定で、日本での発売も確実視されている。英国価格はGSX-8Tが9599ポンド(約189万円)、GSX-8TTが9999ポンド(約197万円)で、日本での想定価格はGSX-8Tが120万円台、GSX-8TTが125~135万円程度と見られている。

7/9:GSX-8TTはクーリーレプリカに!? ヤングマシン妄想カラー

スズキから正式発表された新型ネオクラシックモデル「GSX-8T」と「GSX-8TT」。このうちビキニカウルを装着した「GSX-8TT」は、ヤングマシンスクープ班が以前「GSX-8 Type-S」として伝えていたモデルだった。

実車のカウル形状も、往年のGS1000Sのエッセンスを取り入れたもので、スクープは案外的を射ていたと言える。正式発表されたカラーリングは落ち着いたトーンだが、その角ばったカウルデザインはカワサキZRX1200DAEGを彷彿とさせる部分もある。

しかし、GS1000Sの要素が取り入れられているとあっては、ウェス・クーリーがAMAスーパーバイクで駆ったマシンのカラーリング、通称“クーリーレプリカ”の出で立ちがとても似合うのではないかとヤングマシンスクープ版は考えた。

カワサキZ900RSが伝説的なカラーリングを復刻し、多くのパターンを展開してきたことを考えると、スズキが将来的にこのようなカラーリングを検討する可能性もゼロではない。ヤングマシン編集部では、青×白の車体色に仕立てたGSX-8TTのコンセプトCGを制作。これが思いのほか良くフィットしており、2027年あるいは2028年モデルで実現するかもしれないと、勝手に妄想が膨らむばかりだ。

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