
ヤマハが2025年のモーターサイクルショーで公開した、キュートなレトロスタイルスクーター「Fazzio(ファツィオ)」。“ブルーコア・ハイブリッド”エンジンを搭載しており、2025年秋以降に市販予定ということもあって注目を集めている。すでに販売開始しているアジア圏での情報も触れつつ、その魅力をまとめたい。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:箱崎太輔/インドネシアヤマハ ●外部リンク:ヤマハ
2025年秋以降に登場予定の最新ハイブリッドスクーター
レトロポップなスタイリングの原付二種スクーターが、市販予定車として大阪モーターサイクルショーに登場した。その名も「Fazzio(ファツィオ)」は、タイやインドネシアなどで販売されており、2024年秋にハイブリッド仕様が追加されたばかり。これを日本に持ち込み、2025年秋以降に発売するという。
参考出品車両はインドネシア仕様の「Fazzio Hybrid Neo(ハイブリッドネオ)」と同じカラーリングが施されているが、すでに日本語のコーションラベルが貼付され、原付二種(125cc)特有の、前後フェンダーの白いステッカーもあった。
ユーティリティは充実しており、コンパクトなヘルメット1個が入りそうなシート下トランクスペース、USB充電ソケットもあるフタ付きフロント小物入れ、500mlのペットボトルが収まりそうなフロントポケット、買い物袋などを提げられるフック×2か所などが確認できた。また、スマートキーの採用や、スマートフォン連携機能を備えたメーターなども魅力だ。
“ブルーコア・ハイブリッド”のエンジンは、モーター駆動によっておもに発進加速に影響する低速域を補助。参考出品車のスペックは明かされていないが、モーター合算の出力値が公開されているフィリピン仕様では、最高出力8.4ps/6500rpmに変化はないものの、最大トルクはエンジンのみの1.0kg-m/5000rpmから、モーターとの合算では1.1kg-m/4500rpmとなっている。
つまり、高回転域でのモーターによる補助はほぼゼロと見ていいが、低回転域になるほどモータートルクによる恩恵が大きいということ。さらに、これが燃費の改善にも貢献するというわけだ。日本仕様の正式発表時には、モーター単体のスペックも明らかになるだろうか。
ボリューム感のある車格だが足着きに不安はない。車体は原付二種クラスらしい軽さ。【身長170cm】
YAMAHA FAZZIO[モーターサイクルショー参考出品車]
【参考:フィリピン仕様のスペック】■全長1820 全幅685 全高1125 軸距1280 シート高750(各mm) 車重95kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 125cc 8.4ps/6500rpm 1.0kg-m/5000rpm(モーター合算1.1kg-m/4500rpm) Vベルト無段変速 燃料タンク容量5.1L ■前後タイヤサイズ=110/70-12
参考:YAMAHA FAZZIO[インドネシアモデル]
先行して販売が開始されているインドネシアでは、Hybrid/Hybrid Neo/Hybrid Luxの3グレードが展開。それぞれ2色/5色/2色のバリエーションがあり、計9色もの充実したラインナップとなっている。
なお価格は2370万5000ルピア(約20万円・4/27現在)~で、NMAXターボ(日本仕様の新型NMAX155に相当)の3341万5000ルピア(約28万円)と比べるとかなり廉価に抑えられている。多少の物価高を織り込んでも、日本仕様は30万円台中盤に収まる可能性が高いかも。
YAMAHA FAZZIO Hybridカラーバリーエーション
【YAMAHA FAZZIO Hybrid[インドネシアモデル]】レッド
【YAMAHA FAZZIO Hybrid[インドネシアモデル]】ブラック
YAMAHA FAZZIO Hybrid Neoカラーバリーエーション
【YAMAHA FAZZIO Hybrid Neo[インドネシアモデル]】ピンクモーブ
YAMAHA FAZZIO Hybrid Luxカラーバリーエーション
【YAMAHA FAZZIO Hybrid Lux[インドネシアモデル]】チタン
【YAMAHA FAZZIO Hybrid Lux[インドネシアモデル]】ホワイトパール
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型スクーター)
余裕の動力性能を持つシリーズ最大モデル ヤマハが誇るフロント2輪のLMW(Leaning Multi Wheel)機構を採用するスクーター「トリシティ300」の2025年モデルが登場した。ともに新色の[…]
ガチの原付二種ライバルを徹底比較! 原付二種と呼ばれる、50cc超~125cc以下のバイクはユーザーメリットが多い。任意保険は4輪車などに付帯させるファミリーバイク特約が使えるし、自動車税も90cc以[…]
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新! リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」が欧州でマイナーチェンジ。最新YZ[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型原付二種 [51〜125cc])
ガチの原付二種ライバルを徹底比較! 原付二種と呼ばれる、50cc超~125cc以下のバイクはユーザーメリットが多い。任意保険は4輪車などに付帯させるファミリーバイク特約が使えるし、自動車税も90cc以[…]
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新! リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」が欧州でマイナーチェンジ。最新YZ[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
徳島藍染に昭和プリン、千草に霧桜だと?! ヤマハモーター台湾は、レトロポップな125ccスクーター「ビノーラ」をモデルチェンジ。「Newtro Fashion(ニュートロ・ファッション)」のコンセプト[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
人気記事ランキング(全体)
50年の眠りから覚めたBSA、復活のファーストモデルがゴールドスター 世界最古クラスの英国ブランド、BSAが再び日本に上陸した。輸入を手掛けるウイングフットが「BSA ゴールドスター」を取り扱い“ほぼ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
シリーズ累計で約3万台を生産したW1の系譜 約9年に及んだ販売期間の中で、W1シリーズの人気が最高潮に達したのは、ペダルの配置が左:シフト/右:リヤブレーキに改められたW1SA。それに次ぐのはツインキ[…]
懐かしの四角ライトに極太のブロックタイヤ 1987年に発売されたやまは「TW200」は、フロントに130/80-18、リヤには180/80-14という極太タイヤを履いたファットなオフロードスタイルで人[…]
ヤマハFZ400R:ワークスマシンと同時開発 市販レーサーと同時開発したNS250Rがリリースされた1984年5月。 400クラスにも同様の手法で開発されたマシンが、ヤマハから世に放たれた。 FZ40[…]
最新の投稿記事(全体)
トリックスター初となるハーレー用マフラー トリックスター初となるハーレー用マフラーが、X350向けにリリースされた。今回、初の試みとして“ツインタイプ”のサイレンサーが採用されている。 X350の特徴[…]
ライディングポジション変更のおかげで操縦性も大幅アップ! 私が参戦する全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスは、5月下旬にシーズン初戦を迎え、私自身も今季のさらなる走りの進化に期待しているのですが[…]
2024年モデル概要:赤×黒の熱いカラーリング 「エキサイティング&イージー」をコンセプトに掲げるZ900は、カワサキのフィロソフィーを体現したかのような、先鋭的な「Sugomi」デザインが特徴。エン[…]
懐かしの四角ライトに極太のブロックタイヤ 1987年に発売されたやまは「TW200」は、フロントに130/80-18、リヤには180/80-14という極太タイヤを履いたファットなオフロードスタイルで人[…]
ヤマハFZ400R:ワークスマシンと同時開発 市販レーサーと同時開発したNS250Rがリリースされた1984年5月。 400クラスにも同様の手法で開発されたマシンが、ヤマハから世に放たれた。 FZ40[…]
- 1
- 2