
ホンダはインドで、電動二輪パーソナルコミューター「ACTIVA e:」「QC1」を発表した。前者は動力用電源に交換式バッテリーのモバイルパワーパックe:を2個使⽤、後者は固定式バッテリーを使用する。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ホンダ
電動二輪パーソナルコミューター×2機種発表に加え、バッテリーシェアリングサービスも展開
ホンダはインドで、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」2個を動力用電源に採用した「ACTIVA e:(アクティバ イー)」、固定式バッテリーを搭載した「QC1(キューシーワン)」の電動二輪パーソナルコミューター2機種を発表した。
これらは、ホンダが目標として掲げる「2030年までに、グローバルで電動モデルを30機種投入」における12機種目、13機種目として投入されるもので、いずれもインド専用モデルとなっている。
また、インドの主要3都市においてバッテリーシェアリングサービス「Honda e:Swap(ホンダ イースワップ)」を展開することも併せて発表された。
ACTIVA e:
QC1
年間約250万台を販売する「アクティバ」の電動バージョン!
アクティバe:は、インドネシアや欧州で発表されたCUV e:と同じパワーユニットを搭載しており、デザインや使い勝手をインド向けにアジャストしたモデルと思われる。
「アクティバ」とは、インド市場におけるトップセラー車、かつホンダ製の二輪車においても世界最量販モデルで、年間約250万台もの販売台数を誇る。この「アクティバ」のボディとフレームをベースに新規開発され、モバイルパワーパックe:を2個搭載した電動コミューターモデルがアクティバe:だ。
エンジン車でいう110ccクラスに相当する動力を持ち、アクティバシリーズのスタイリングを踏襲しながら、ひと目で電動バイクとわかるディテールと、灯火類をフルLEDとすることで先進性を表現したという。
ホンダ独自開発の自社製ホイールサイドモーターは定格出力4.2kW、最高出力6.0kW(8.16ps)を発揮。また磁気回路と構造の最適化により高効率化を図ることで、日常の使い勝手に十分な航続距離102kmを実現した。
スタンダード/スポーツ/イーコン(ECON)の3つの走行モードを持つほか、電動ならではのリバースモードも搭載。さらに、スマートフォンとBluetooth接続することで通話やナビゲーション昨日などを利用できるホンダロードシンクを装備したタイプも設定されている。
インドの主要3都市(ベンバルール、デリー首都圏、ムンバイ)における発売時期は2025年春を予定している。これらの3都市において、ホンダは前述のようにバッテリーシェアリングサービス「Honda e:Swap(ホンダ イースワップ)」も提供することで、ユーザーがバッテリー切れ不安や充電の待ち時間から解放されるとしている。
ACTIVA e:
シート下に収納スペースも確保したQC1
QC1は、動力用電源に1.5kWhの固定式バッテリーを採用した電動モペッドだ。フロントマスクのデザインはアクティバe: にも似ているが車体は別物で、インホイールモーターを採用しているのが特徴となっている。
固定式バッテリーは高いエネルギー密度と長いサイクル寿命を実現するバッテリーセルを採用し、専用充電器による家庭での充電を想定。後輪のコンパクトなインホイールモーターは定格出力1.2kW、最大出力1.8kWを発揮する。また、パワーコントロールユニットがモーター出力を効率的に制御することで、1充電あたりの航続距離は80kmを達成している。
固定式バッテリーを採用したことにより、シート下にはヘルメットを収納するスペースや小物の収納ができるラゲッジボックスを確保。また、フロント部にはインナーラックとUSBタイプC電源ソケットを標準装備する。
メーターには5インチTFTディスプレイを採用し、灯火類はフルLEDとするなど、先進性も備えている。インドにおける発売時期は、アクティバe:と同じく2025年春だ。
QC1
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