
国内販売されるヤマハ車から、公道を走行可能な250ccクラスのオフロード車が絶えて久しい。しかしアジアやインド向けに水冷200ccの強心臓を新開発している模様。既存155cc車への置き換えに加え、復活が待ち望まれるセローの新作も投入される!?
●CG製作:SRD(不許複製/All rights reserver)
初代セローに排気量は肉薄。一段とトレール向き!?
ヤマハが開発中と噂される200cc級の水冷単気筒エンジン。200ccクラスの人気が高まっているインド市場などをターゲットとし、現在展開中の水冷155ccに置き換えられるエンジンになるのでは…と予測される。となれば日本でも販売中のYZF-R15や、ショップの手で多数が輸入されているXSR155、さらにオフロードモデルのWR155Rあたりが新200cc搭載機の最右翼と考えられる。
そんな中に舞い込んできたのが「(新200cc車は)XT系も検討中」との新情報だ。ヤマハのXTと言えば、北米で販売中のXT250がその代表車。ファンには言うまでもないが、このXT250とは日本では既に生産を終了してしまったセロー250そのものである。つまりXTの復活とは即ち「セロー復活」と考えても間違いではないのだ?!
1985年の初代225から熟成を重ね、35年ものロングセラーになったヤマハ・セローだが、シンプルな設計の空冷単気筒は厳しい排ガス規制に対応できず、2020年に惜しまれつつ殿堂入りとなった。とはいえ今だ人気は根強く、その復活を日本のライダーが期待してしまうのは当然だ。
初代セロー・225の排気量は223cc。高速ツーリングの適性も高めた万能キャラの250に対し、225は軽量スリムを極めたトレッキング性能を体現しており、今も愛好家が多い。もしセローが水冷200ccで復活すれば、初代の排気量に近い。原点回帰で、本来のコンセプトである軽量マウンテントレールになるかもしれないのだ。
ヤングマシンではヤマハの新200ccエンジン情報を掴んで以来、セローの復活を熱望し続けてきたが、当初は具体的な情報は得られず、あくまでも編集部の希望として記事化していた。その想いが通じたのか(?!) 、XT系の企画検討という情報は率直にとても嬉しい!!
まとめると、新200ccオフロードの本命はやはりWR系だろうが、XT200(≒セロー200)が登場する可能性もゼロではない。高性能スポーツ路線のWRに対し、気負わず走り回れるマッタリ路線のXTも捨てがたい。あるいは2台とも……なんて夢を見てしまう。エンジン開発はかなり進んでいるとの情報もあり、早ければ今年中にも詳細が明らかになるか!?
セローの歴史と現在
【1985 XT225Serow】
初代。オフロード車のXT200を223cc化し、乾燥重量はわずか102kg。足を着きながらトコトコ登るマウンテントレールの新分野を開拓した。初代は軽さを追求しキックのみ。セルは1989年型でようやく搭載された。ちなみにセローとはヒマラヤカモシカの意だ。
【2020 Serow250 FinalEdition】
2005年に排気量を249ccに拡大しセロー250を襲名。デザインやフレームも一新した。2008年式でFI、2018年にキャニスターの装着などで規制対応したが、2020で生産終了。最終型は20㎰、車重133kgで、初期型を彷彿とさせるカラーが用意された。
【2024 XT250】
国内終売後も北米ではXT250として存続中。巨大な丸型ヘッドライトや大型ウインカーが特徴だ。テールまわりは電球式テールランプを採用していたセロー250前期と同様。2021年式の車体色のまま2024年型が販売されている。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型軽二輪 [126〜250cc])
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
電子制御CVTがもたらすワンランク上の加速性能 ヤマハ軽二輪スクーターのNMAX155は、ʼ25年型で大幅進化。パワーユニットの熟成、リヤのストローク5mm延長を含む前後サスペンションのセッティング最[…]
幅広いライダーを満足させる扱いやすさと優れた旋回性 日本では2025年4月に発売となった’25年型のヤマハYZF-R25は、デザイン刷新と機能充実化を中心とした変更を受けています。 外観上の大きな特徴[…]
深いグリーンにヤマハ1980年代イメージのストライプ入り ヤマハはインドで、日本でいう軽二輪クラス(126~250cc)にあたるネオクラシックネイキッド「XSR155」を同地域に初めて導入すると発表し[…]
人気記事ランキング(全体)
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
ナンバー登録して公道を走れる2スト! 日本では20年以上前に絶滅してしまった公道用2ストローク車。それが令和の今でも新車で買える…と聞けば、ゾワゾワするマニアの方も多いのではないか。その名は「ランゲン[…]
止められても切符処理されないことも。そこにはどんな弁明があったのか? 交通取り締まりをしている警察官に停止を求められて「違反ですよ」と告げられ、アレコレと説明をしたところ…、「まぁ今回は切符を切らない[…]
ライバル勢を圧倒する抜群のコーナリング性能 ’80年代初頭のヤングマシン紙面には何度もRZが登場しているが、デビュー当初のRZ250の実情を知る素材としてここで選択したのは、’80年11月号に掲載した[…]
寒暖差が大きくても着替えずに対応できる! ワークマンのヒーターウエア『WindCore(ウインドコア)』シリーズは、電熱ヒーターを内蔵する防寒アイテム。別売りのバッテリー(4900円)は必要だが、もの[…]
最新の投稿記事(全体)
瞬時に色が変化! 防曇シートに調光機能を加えた「e:DRYLENS」 SHOEIが、ライディング中のクリアな視界を実現するための新たなアイテムをリリースする。その名も「e:DRYLENS」は、ベースと[…]
ハイエンドユーザーに向けたスーパーフラッグシップは何と乗りやすく調教済み! 1980年代に入ると、ホンダが切り札としていたV型4気筒は世界のレースで圧倒的な強みを発揮、それまでの主流だった並列(インラ[…]
バイク乗りが作ったからこそ、痒い所に手が届く インカムの代名詞「B+COM(ビーコム)」でおなじみのサイン・ハウスが送り出した、SPICERR(スパイサー)ブランドの「ポケッタブル高圧洗浄機」。 20[…]
ひと目でわかる「コイツはタフだ」という機能美 アドベンチャーバイク(ADV)ブームが定着して久しいが、オーナーの悩みどころといえばやはり「タイヤ選び」だろう。オンロードの快適性は捨てがたいが、せっかく[…]
昔ながらの構成で爆発的な人気を獲得 ゼファーはレーサーレプリカ時代に終止符を打ち、以後のネイキッドの基盤を構築したモデルで、近年のネオクラシックブームの原点と言えなくもない存在。改めて振り返ると、’8[…]






































