
兵庫県のショップ・10ファクトリーとカスタムビルダーのノザキワークス両者の手による、カワサキZX-10Rエンジン搭載のカタナ。ヤングマシンが追いかけてきたこの車両が、東京および名古屋モーターサイクルショーでついに発表された。車両の紹介はもちろんだが、装着されていたメーターが超カッコよかったので紹介しちゃうぜ!!
車体や外装だけでなく…メーターまでワンオフだ!!
カワサキ・ニンジャZX-10Rエンジンをオリジナルのアルミフレームに搭載した“最強”のカタナ。兵庫県でECUチューニングなどを手かける10ファクトリーと、カスタムビルダー・ノザキワークスのコラボによるこのマシンに興味を持ったヤングマシンは、その制作過程から追いかけてきた(詳細はこちらの記事を参照)。
車両は無事に完成し、東京および名古屋モーターサイクルショーの10ファクトリーブースでお披露目の運びに。まずはその姿をじっくりとご覧いただきたいのだが…アレ? なんだか見たことのないメーターが付いてるゾ?!
見ての通りのカラー液晶メーターなのだが、オリジナルのGSX1100Sカタナの指針式メーターデザインをモダンにアレンジし、それをデジタルで表現しているのがなんとも新しい。そう、タコメーターとスピードメーターの針が遠ざかっていくように動く、カタナ専用のあの独特のデザインである。
カタナオリジナルを巧みにアレンジ!
KOSOが10ファクトリー✕ノザキワークスカタナ用に制作したワンオフデジタルメーター。液晶画面に指針式メーターを描画しており、文字盤内には燃料計や水温計、ギヤポジションやパワーモード表記なども。インジケーターの配置もオリジナルカタナ(右下)に倣っているのがニクイ。
初代カタナの補修用パーツにも使える?
10ファクトリー代表の石井敏敬さんによると、このメーターは今回の最強カタナのために、追加&純正置き換え型のメーターで知られるKOSOがワンオフ製作したもの。台形をひっくり返したような筐体の形状も含め、カタナのオリジナルデザインに敬意を払いつつ、水温&燃料計やギヤポジション、モード切替まで巧みに配した完成度はさすが専門メーカーの作だ。
このメーターは今回のショー用に作られたもので、市販化の予定はないとのことだが、この完成度を見ているとなんとももったいなく感じる。現行KATANAに装着すれば当然ながらマッチングは最高だろうし、初代カタナのカスタムパーツとしても人気を博しそうに思えるのだ。
その初代カタナはメーター関係のパーツ欠品が増えており、オーナーは部品の確保に苦心していると聞く。たとえばデザインを純正とまったく同じにすれば、純正メーターの補修用としてオリジナル派にも受け入れられるのではないか…。KOSOさん、ここは一肌脱いでいただけないでしょうかッ?!
【10Factory✕NOZAKI WORKS】Concept Model AK-001“KATANA”
2011年式のZX-10Rエンジンを、前半はモノコック、後半をツインチューブ的な構成が独特なオリジナルのアルミフレームに搭載。外装はハンス・ムートのカタナと同型と思いきや、エンジン寸法が小さくなった分、寸法をオリジナルの93.4%に縮小したものを制作。モトGPマシンを参考にしたというスイングアームや、武士の二本刺しをイメージしたマフラーもすべて新規制作品…と、エンジンや前後ショック/ホイールなどを除けば、ほとんどの構成部品がノザキワークスのワンオフ品で構成されている。10ファクトリーの石井さんによれば、これから走りを煮詰め、ナンバーも取得して公道を走らせるとのこと!!
トップブリッジやアンダーブラケットはフルバンク時のギャップ吸収性を意識し、あえてしなりを許容する形状。やはりワンオフのLEDヘッドライト下にはラムエアインテークの導入口を配している。
フロントカウルにはLEDウインカーをビルトインしたウイングレットを装備。サイドカバーのスイッチ類がオリジナル同様に実働するのはカタナマニアらしいこだわりだ。シート表皮の美しい仕上がりはメーカーもかくやのクオリティ!!
左右幅がとても薄く、横方向のしなりを意識したスイングアームや、変形四角形の独特極まりない形状のサイレンサー、チタンパイプを使った手曲げエキゾーストパイプなども、すべてノザキワークスの野崎さんの手によるもの。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
2024年モデル概要:XSRらしさを受け継いだ末弟 海外で先行して展開されていたXSR125の国内導入が明かされたのは、2023年春のモーターサイクルショーでのこと。発売は同年の12月8日だった。 X[…]
似ているようでカブとはまったく違うのだ アウトドアテイストの強いCT125ハンターカブが人気だからといって、ここまでキャラクターを寄せてくることないんじゃない? なんて穿った見方で今回の主役であるPG[…]
ドリームはホンダ初の本格バイク 1947年のA型からプロトタイプのB型(1948年)、エンジンに加え自転車フレームも初めて自社製としたC型(1949年)を経て1949年8月に登場したのがドリームD型と[…]
Z1とともに、CB750Fourを挟み撃ちするねらいで生まれた、Z1ジュニア=Z650 公害やマスキー法、オイルショックなどが社会問題として声高に叫ばれ始めた1970年代、カワサキは2サイクルのマッハ[…]
ホンダ「モンキー125」(2021)比較試乗レビュー この記事ではかわいらしいフォルムと実用性が同居したファンバイク、モンキー125の2021年モデルについて紹介するぞ。ミッションが5速化されたうえに[…]
最新の関連記事(カスタム&パーツ)
実績豊富なディーラーによる絶妙なバランス感覚 全国のハーレーダビッドソンジャパン販売網がカスタムの腕とセンスを競うコンテスト『バトルオブザキングス』にて2年連続で日本一になった実績を持つワタナベモータ[…]
懐かしのスタイルに最新技術をフル投入! 2025年3月の東京モーターサイクルショーで詳細が発表されたヨシムラヘリテージパーツプロジェクト。対象機種は油冷GSX-R750とカワサキZ1となっており、GS[…]
「パンヘッドのチョッパーに乗りたい」理想像を具現化 目の肥えたファンが集まるカスタムショーに大きなブースを構え、絶え間なくハイレベルな作品を発表し続ける遠藤自動車サービス。その確かな技術力/信頼性の高[…]
『Wheels and Wavesフェスティバル』にカスタムマシン×11車を展示 6年目を迎えたHondacustoms(ホンダカスタムズ)、過去にはCB1000Rやレブル、CL250/CL500、モ[…]
車種別専用パーツのラインナップも豊富なキジマ バイクメーカーが開発するニューモデルは、ビギナーからベテランに至る幅広いニーズに応えるべく仕様を決定しているが、それでもすべてのライダーの希望を叶えられる[…]
人気記事ランキング(全体)
日本を代表するツーリングロードのティア表だっ! 「次のツーリングは、どこへ行こう?」 そんな嬉しい悩みを抱える全てのライダーに捧げる、究極のツーリングスポット・ティア表が完成した。 ……いや、そもそも[…]
Z1、GPz900R、Ninja ZX-9Rから連なる“マジックナイン”の最新進化系 カワサキは、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」[…]
幻のヤマハロータリー〈RZ201〉 1972年東京モーターショウの最大の話題は彗星のように登場したこのローターリー車だ。水冷・横置きツインローターを搭載、また前輪とともに後輪にもディスクブレーキを採用[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
機能性を損なうことなく利便性を高めた、期待の新製品 おたふく手袋は、長年、多くのプロフェッショナルから信頼され続けている老舗軍手メーカー。同社が展開する「BODY TOUGHNESS(ボディタフネス)[…]
最新の投稿記事(全体)
州知事や政府関係者のほか、従業員も参加し祝う 四輪車はもちろん、ビジネスジェット機でも知られ、最近では再使用型ロケットでも話題のホンダ。その始まり、つまり「祖業」は二輪車にある。 スタートは自転車用補[…]
2024年モデル概要:XSRらしさを受け継いだ末弟 海外で先行して展開されていたXSR125の国内導入が明かされたのは、2023年春のモーターサイクルショーでのこと。発売は同年の12月8日だった。 X[…]
似ているようでカブとはまったく違うのだ アウトドアテイストの強いCT125ハンターカブが人気だからといって、ここまでキャラクターを寄せてくることないんじゃない? なんて穿った見方で今回の主役であるPG[…]
懐かしのスタイルに最新技術をフル投入! 2025年3月の東京モーターサイクルショーで詳細が発表されたヨシムラヘリテージパーツプロジェクト。対象機種は油冷GSX-R750とカワサキZ1となっており、GS[…]
実績豊富なディーラーによる絶妙なバランス感覚 全国のハーレーダビッドソンジャパン販売網がカスタムの腕とセンスを競うコンテスト『バトルオブザキングス』にて2年連続で日本一になった実績を持つワタナベモータ[…]