
ロイヤルエンフィールドの正規代理店であるピーシーアイは、新型モデル「SHOTGUN 650(ショットガン・ロクゴーマル)」を2024年8月に日本で発売予定と発表した。価格については追って発表される。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ロイヤルエンフィールド東京ショールーム
空冷270度クランクの並列2気筒マシン、第4弾
ロイヤルエンフィールド「ショットガン650」がついに日本国内でも発売される! 過去にEICMA2021で公開されたコンセプトモデル「SG650 Concept Motorcycle」が市販バージョンに進化したもので、エンジンとフレームは同社のミドルクルーザー・スーパーメテオ650がベース。すでに編集部マツがロサンゼルス(米)で開催された国際試乗会でテスト済みだ。
ショットガン650は、INT650、コンチネンタルGT650、スーパーメテオ650に続く空冷並列2気筒シリーズの第4弾で、直接的なベースはクルーザーのスーパーメテオ650だ。エンジンは他の2車よりも低速からトルクフルで鼓動感のあるフィーリングとなっており、セッティングやギヤ比もショットガン650とスーパーメテオ650で共通だという。また、ハリスパフォーマンスが開発したフレームも共通だ。
とはいうものの、ステップ位置はクルーザーのフォワードコントロールから大幅に後退し、ミッドコントロールに。また足まわりはフロントホイールを19→18インチ化、リヤホイールは16→17インチ化し、SHOWA製φ43mmSFF-BP倒立フロントフォークの全長を30mm短縮、リヤサスペンションははホイールトラベルを23mm伸長することで、フロント車高を下げてリヤ車高を上げ、スポーティなジオメトリーを実現した。また、リヤショックには5段階に設定可能なプリロード調整機構も採用した。
つまり、クルーザーから一般的なロードスター(クラシックネイキッド)的な配置としているわけだ。ハンドル位置も下げられ、シート高は740→795mmに。ホイールベースは35mm短くなり、キャスター角は2.5度、トレールは17mm減少している。
キャストホイールに組み合わせたチューブレスタイヤはインドのセアト(CEAT)製で、リヤにはラジアル構造を採用。車重は金属部品の多用などに240kgとやや大柄だが、安定感や快適性では重いことにもメリットはある。
リリースに記されたカラーバリエーションはステンシルホワイト、プラズマブルー、グリーンドリル、シートメタルグレーの4色で他の仕向け地と同様。このほか矢印で進行方向を知らせるナビゲーションシステム「トリッパー」搭載のデジタルディスプレイ、USBポートといった現代的な装備もそのまま導入される可能性が高そうだ。
また、31種類もの純正アクセサリーにに加え、新たに「ICON Motorsports」とのコラボレーションによる新しいライディングギアのラインナップも後日発表予定だというから楽しみだ。
バーエンドミラー、ソロシート、切削加工を施したビレットリムなどバリエーション豊かな純正アクセサリー。
なお、ショットガン650の車両価格は現在のところ未発表。参考になりそうな英国での価格はスーパーメテオ650の6799ポンド~7299ポンドよりもやや安い6699ポンド~6899ポンドとなっており、日本におけるスーパーメテオ650の価格97万9000円~103万9500円と同等かやや廉価な設定も期待できそうだ。
ショットガン650のカラーバリエーション
ショットガン650のスペック
車名 | SHOTGUN 650 |
全長×全幅×全高 | 2170×820mm×1105mm |
軸距 | 1465mm |
シート高 | 795mm |
キャスター/トレール | 25.3°/101.4mm |
装備重量 | 240kg |
エンジン型式 | 空油冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ |
総排気量 | 648cc |
内径×行程 | 78×67.8mm |
圧縮比 | 9.5:1 |
最高出力 | 47ps/7250rpm |
最大トルク | 5.33kg-m/5650rpm |
始動方式 | セルフスターター |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 13.8L |
公称燃費 | 22km/L |
タイヤサイズ前 | 100/90-18 |
タイヤサイズ後 | 150/70R17 |
ブレーキ前 | φ320mmディスク+2ポットキャリパー |
ブレーキ後 | φ300mmディスク+2ポットキャリパー |
価格 | 未発表 |
色 | 白、緑、黒、灰 |
発売時期 | 2024年8月 |
ショットガン650のディテールほか
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