ヤマハは、EICMA2023直前のタイミングでMT-09系の888cc直列3気筒エンジンを搭載したヘリテイジスポーツ「XSR900GP」を初公開。これに続くのはYZF-R系としてガチンコ仕様になると目される「YZF-R9」だ。2025年モデルとして登場しそうだが、その詳細は……?
●文:ヤングマシン編集部 ●CG: SRD
ウイング付きの最新潮流へ! R6後継機が飛び立つ!?
本誌が長年追いかけてきたMT-09のスーパースポーツ(SS)版こそYZF-R9だ。ついにEICMAで発表かと思いきや、こちらはもう1年先の2025モデルになりそうだ。
ベース車は、2023年秋に登場したばかりのXSR900GPらと同様、並列3気筒ネイキッドのMT-09と見られる。120psのハイパワーと189kgの軽い車重を持つMT-09は、素性からして十分にスポーティで電子制御も豊富。2022年に発売されたYZF-R7がMT-07ベースでビギナーも楽しめる入門向けSSなのに対し、よりハイレベルなマシンとなるだろう。
さらにウイングを投入するとの新情報もキャッチ。詳細は不明ながら従来のYZF-R系とひと味違い、モトGPマシンのテイストを注入した最新デザインになるようだ。
さらに足まわりをグレードアップするとの情報も。MT-09が安価なだけにお手頃価格になる可能性もあるが、その路線には既にR7が存在している。やや手頃なSTDと、上級サスを採用したSPを用意し、後者は150万円近い本気系SSとして差別化を図るセンもありそうだ。とはいえ、最高峰のYZF-R1は230万円超だけに、R9は現実的でコスパの高いSSになるだろう。
レース対応のガチンコなYZF-R6は2020年に生産終了(レースベースは存在)したが、R9はその後継として、YZF-R1とR7の間を埋めるキャラになるハズだ。
なお、ヤングマシン最新3月号(1月24日発売)にはさらなる詳細情報をもとにした予想CGを掲載予定なのでお楽しみに。さらにヤマハ3気筒は全く別の車種を検討中との噂もある。続報にご期待を!
狙うは世界最速の3気筒SSか?!
なにかしら最新鋭の羽がつくとの情報が……! さすがに形状までは掴めなかったが、ヤマハ初のウイングが採用される可能性が高いようだ。空力性能の面でも3気筒スーパースポーツ最強の座に就くか?
ウイングの元ネタはヤマハのモトGPマシン「YZR-M1」で、空力は試行錯誤中か
SP仕様は150万円台超えも?!
ヤマハのYZF-Rシリーズには、4気筒の頂点モデルYZF-R1、2気筒でエントリー向けのR7がある。その間を埋めるのが3気筒であるR9の使命だ。サスが豪華なSP仕様が出たなら、価格もR1とR7の中間ぐらいになるか? なお600cc直4のR6に対し、MT-09はパワーでわずかに優り、トルクが分厚い。また車重もR6と遜色ないはずだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
英国とイタリアでXSR900との価格差は1.16倍~1.18倍 ヤマハは、10月24日にオンラインで初公開し、ジャパンモビリティショーおよびEICMA 2023にて実車をお披露目したニューモデル「XS[…]
フレームは基本的に踏襲もエンジンなど懸架を変更 欧州で発表された新型「MT-09」が、さっそく日本にも導入決定だ! 11月7日からミラノで開催されるEICMA 2023(国際モーターサイクルエキシビシ[…]
電脳装備で一気にクラストップを狙う! ヤマハは、トレーサー9 GTの新バージョン追加となる「トレーサー9 GT+(TRACER9 GT+)」の国内モデルを正式発表した。ミリ波レーダーを中心とした新しい[…]
アメリカの排ガス規制で開発を断念 1969年に2スト並列3気筒500ccのマッハ3で世界最速の座を目指したカワサキだが、同時に登場したホンダのCB750FOURが目の前に立ちはだかった。それを打ち破る[…]
振動、路面を蹴飛ばす感じ、エンジンで走らせる気持ちよさ バイクはエンジンを懐に抱えて走るような乗り物だ。単純にライダーとエンジンの距離が近いことがエンジンの存在感を大きく感じさせるだけではなく、エンジ[…]
最新の関連記事(YMイメージCG by SRD)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことが判明した[…]
2025年こそ直4のヘリテイジネイキッドに期待! カワサキの躍進が著しい。2023年にはEVやハイブリッド、そして2024年には待望のW230&メグロS1が市販化。ひと通り大きな峠を超えた。となれば、[…]
1位:ホンダ「新型CB400」SFルックで2025年秋にデビューか? 堂々の1位は、2022年に惜しくも生産終了した名車、ホンダCB400SF/ボルドールの後継モデルについて。途絶えていた400cc、[…]
BIG-1後継機は“エフ”スタイルで来る?! まさかまさかの新情報だ。ホンダが開発中のヘリテイジネイキッド・仮称「CB1000」が、ホンダ往年の名車“エフ(CB750F/CB900F/CB1100F)[…]
ホンダファン感涙の“V型”復活ストーリー?! というわけで考えたのが“V3”。つまりV型3気筒だ。シリンダーをひとつ減らすことでコストを抑え、ホンダの現ラインナップで空白となっている、900cc前後の[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
ヤマハの最先端技術の結晶、それがYZF-R1だ 今からちょうど10年前の2014年11月。イタリアはミラノで開催されたEICMAにおいて、7代目となるヤマハのフラッグシップ“YZF-R1”が華々しくデ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
高いポテンシャルを持ちながら肩の力を抜いて乗れる二面性で大ヒット セローが登場した1985年は、オンロードでは本格的なレーサーレプリカブームが到来する頃でした。オフロードも同様で、パンチのある2ストロ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことが判明した[…]
2025年こそ直4のヘリテイジネイキッドに期待! カワサキの躍進が著しい。2023年にはEVやハイブリッド、そして2024年には待望のW230&メグロS1が市販化。ひと通り大きな峠を超えた。となれば、[…]
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」 結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるか[…]
CB750/900Fと並んで進んでいた、ホンダが大攻勢に賭けた初の新エンジン! どのクルマメーカーもお手上げだったマスキー法という排気ガス規制をクリアして、ホンダが世界に認められたCVCCエンジン開発[…]
一度掴んだ税金は離さない! というお役所論理は、もういいでしょう 12月20日に与党(自民党と公明党)が取りまとめた「令和7年度税制改正大綱」の「令和7年度税制改正大綱の基本的な考え」の3ページ目に「[…]
最新の投稿記事(全体)
どんなUber Eats配達員でも必ず持っている装備といえば、スマートフォン。これがなければ、仕事を始めることすらできません。 そんなスマートフォンですが、太陽が強く照っている日に使うと画面が真っ黒に[…]
今シーズンに続き富樫虎太郎選手を起用、新加入は木村隆之介 元MotoGPライダーの中野真矢さんが率いるレーシングチーム「56RACING(56レーシング)」が、2025年のレース活動概要を発表した。 […]
全日本ST1000とASB1000の両カテゴリーを制す! 開幕2連勝を飾り、常にポイントリードし最終戦を待たずにチャンピオンを決めた全日本ST1000クラスに比べ、ARRC ASB1000クラスは、ポ[…]
一度掴んだ税金は離さない! というお役所論理は、もういいでしょう 12月20日に与党(自民党と公明党)が取りまとめた「令和7年度税制改正大綱」の「令和7年度税制改正大綱の基本的な考え」の3ページ目に「[…]
ヤマハの最先端技術の結晶、それがYZF-R1だ 今からちょうど10年前の2014年11月。イタリアはミラノで開催されたEICMAにおいて、7代目となるヤマハのフラッグシップ“YZF-R1”が華々しくデ[…]
- 1
- 2