
ヤマハは、タイで先行発表していた新型車「PG-1」のベトナム仕様を発表した。ベトナムのみ投入される独自カラーのほか、エンジンの出力スペックも明らかになった。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
エンジンは113.7ccで、8.9ps/7000rpmを発揮
ヤマハの新型車「PG-1」のさらなるスペックが明らかになった! タイに続いて発表されたベトナム仕様では、カラーバリエーションの拡充とより詳細なスペックが明らかになったのだ。
カラーバリエーションは、タイ仕様の4色に対して6色になり、オレンジおよびモスグリーンが追加されている。さらに、エンジンの最高出力は8.9ps/7000rpm、最大トルクは0.96kg-m5500rpmと、ホンダのハンターカブとクロスカブの中間くらいのパワー&トルクということがわかった。
PG-1はアンダーボーンフレームに横型シリンダーの空冷単気筒エンジン+自動遠心クラッチ4速トランスミッションという組み合わせだが、ハンターカブらと比較すると、フラットな前後シートがコミューターとして、またオフロード遊びでも扱いやすさを提供してくれそう。また、メーカー純正のカスタムパーツもすでに多くラインナップされていて、さまざまなスタイルに仕上げる楽しみもありそうだ。
タイ仕様、ベトナム仕様ともに排出ガス規制は日本や欧州に比べて緩いため、そのままの仕様で日本に導入されることはないだろう。ただし、反響が大きければXSR125、NT-125、YZF-R125に次ぐ選択肢として国内導入が検討される可能性もあるかもしれない。前後16インチでハンターカブよりもひと回り小さく、オフロード遊びも想定できるPG-1。ヤマハさん、ぜひとも前向きに……!
YAMAHA PG-1[2024 Vietnam model]のスペック&カラーバリエーション
主要諸元■全長1980 全幅805 全高1050 軸距1280 最低地上高190 シート高795(各mm) 車重107kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 113.7cc 8.9ps/7000rpm 0.96kg-m/5500rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.1L■ブレーキF=ディスク R=ドラム 前後タイヤサイズ=90/100-16 ●価格:3043万7000ドン(日本円換算約18万4000円) ※諸元&価格はベトナム仕様
YAMAHA PG-1[2024 Vietnam model]のディテール
アナログ式のスピードメーターは160km/hまで刻まれるほか、ギヤポジションインジケーター、燃料残量系、各種警告灯が配置される。
メインキーはシンプルなメカニカルロックを採用。
フロントにはディスクブレーキを採用。ABSは搭載していない。
ヘッドライト/テールランプは丸を基調としたクラシカルなデザイン。ウインカーも含め通常のバルブ球を仕様している。
燃料タンク容量は5.1Lで、燃費は1.69L/100km=59.17km/L。計算上の航続距離は300kmをわずかに超える。
軽量シンプルなハンドルバーがアップライトなポジションを約束。シッティングでもスタンディングでも扱いやすそうだ。
シート高は795mmとフレンドリーな設定。車重107kgとあいまって小柄なライダーでも足着きに心配はなさそうだ。
セパレート式ながら前後にフラットな設定とされたシート。オフロード遊びではさまざまなシッティングポジションが取れそう。
90mm幅/100%扁平でハイトを稼ぎつつ、ブロックパターンのタイヤを装着。16インチとやや小径なこともあって、走破性と扱いやすさの両方が期待できる。
カスタムスタイル
ベトナム仕様では3つのカスタムスタイルを提案している。
カジュアルスタイル。フロントブレーキのリザーバータンクガードやリヤキャリア、小ぶりなウインドシールドKIT、USB充電ソケット、センターキャリアなどを装着している。
キャンパースタイル。エンジンガードやヘッドライトキャリア、USB充電ソケット、大型リヤキャリア、センターキャリア、サイドラック、レッグシールド、ナックルガードなどを装備。
トラッカースタイル。アップフェンダーが特徴的なほか、エンジンプロテクションやハンドルバーのブリッジ、ナンバープレート風サイドカバーなどを装着したものだ。
【動画】Yamaha PG-1 | FREE TO WANDER
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
アンダーボーンにブロックタイヤ、フラットなシート ヤマハがタイで面白いバイクを発表したぞ! その名も「PG-1」で、数日前からウェブ界隈を賑わせてきたが、スペックや価格も正式発表されたのでお伝えしたい[…]
前回未来予想として取り上げたXSR125を皮切りに、ヤマハにはYZF-R125やMT-125なども導入して原付二種クラスの活性化を図ってもらいたいのが、ヤングマシン編集部の要望だ。 どうせなら、それら[…]
家から50kmの大アドベンチャー 少し前に終わったNHK朝の連続テレビ小説、え〜と、『カムカムカムギアトレーン』みたいな題名だったか。大正から令和まで3代のヒロインにまつわる物語で、その時代時代に合わ[…]
新型登場で再びPCXを上回ったCT125ハンターカブ バイク業界の出来事を網羅する二輪車新聞は、10月13日号で2023年上半期の二輪車総需要を総括した。これは毎年発表されるデータで、どの排気量クラス[…]
※2023年12月14日更新 125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
ヤマハRZ250:4スト化の時代に降臨した”2ストレプリカ” 1970年代、国内における250ccクラスの人気は低迷していた。 車検がないためコスト的に有利だが、当時は車体設計が400ccと共通化され[…]
徳島藍染に昭和プリン、千草に霧桜だと?! ヤマハモーター台湾は、レトロポップな125ccスクーター「ビノーラ」をモデルチェンジ。「Newtro Fashion(ニュートロ・ファッション)」のコンセプト[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
ヤマハ トリッカー[2019] 試乗レビュー 軽い取り回しで市街地もダートも楽しい! ヤマハ セロー250とフレームとエンジンを共用しているトリッカー。“BMX感覚のサイズ感”を実現するために前19/[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
最新の関連記事(新型原付二種 [51〜125cc])
徳島藍染に昭和プリン、千草に霧桜だと?! ヤマハモーター台湾は、レトロポップな125ccスクーター「ビノーラ」をモデルチェンジ。「Newtro Fashion(ニュートロ・ファッション)」のコンセプト[…]
パワフルで坂道も得意、実用的な原付二種EV 2023年のジャパンモビリティショーでコンセプトモデル「SC e: Concept」として参考出品されていたものが車名を「CUV e:」と改め、2025年6[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
2010年モデル:ワンランク上の次世代125ccスクーター 初代となる2010年モデルが発売されたのは、2010年3月30日のこと。水冷単気筒125ccエンジン、フューエルインジェクション、アイドリン[…]
利便性そのままにさらにスタイリッシュに 2025年モデルが発売されたのは、2025年2月6日のこと。おもな変更点は外観デザインで、前まわりでは新形状のヘッドライトの採用やメーターの装飾変更、シルバーの[…]
人気記事ランキング(全体)
使わないのは「どうせ利かない」もしくは「踏んでもよくわからない」…… リヤブレーキをかけているライダーは、驚くほど少ない。 ブレーキペダルを踏んでも利いているかわからない、すぐABS(アンチロック)が[…]
振動の低減って言われるけど、何の振動? ハンドルバーの端っこに付いていいて、黒く塗られていたりメッキ処理がされていたりする部品がある。主に鉄でできている錘(おもり)で、その名もハンドルバーウエイト。4[…]
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
ホンダ新型「CB400」 偉い人も“公認”済み ホンダ2輪の総責任者である二輪・パワープロダクツ事業本部長が、ホンダ新ヨンヒャクの存在をすでに認めている。発言があったのは、2024年7月2日にホンダが[…]
一回の違反で免許取消になる違反 交通違反が点数制度となっているのは、よく知られている。交通違反や交通事故に対して一定の基礎点数が設定されており、3年間の累積に応じて免許停止や取消などの処分が課せられる[…]
最新の投稿記事(全体)
片手で食べられるハンバーガーはバイク乗りにおすすめ いよいよ始まるゴールデンウィーク。気候も暖かくなり、梅雨や猛暑を迎える前のこの時期はツーリングにうってつけだ。 ちょっとバイクで遠出しようか…そんな[…]
1位:スズキ『MotoGP復帰』&『850ccで復活』の可能性あり?! スズキを一躍、世界的メーカーに押し上げたカリスマ経営者、鈴木修氏が94歳で死去し騒然となったのは、2024年12月27日のこと。[…]
1105点の応募から8点の入賞作品を選出 株式会社モリタホールディングスは、このたび「第20回 未来の消防車アイデアコンテスト」を実施、受賞作品が決定となりました。 全国の小学生から集まった、1105[…]
「ETC専用化等のロードマップ」の現状 2020年に国土交通省が発表した「ETC専用化等のロードマップ」。その名の通り、高速道路の料金所をETC専用化にするための計画書だ。これによると、ETC専用化は[…]
一大ブームが巻き起こった1986年 滑走路で戦闘機と加速競争する姿、美人教官とのタンデム、苦悩を抱えて丘の上に佇む夕暮れ──。数々の印象的なシーンに初代ニンジャ=GPZ900Rがいた。 1986年に公[…]
- 1
- 2