
’06年にOGKからKabutoにブランド名を変更して以来、初のクロスオーバーモデルがデビュー。バイザー付きながら、同社お得意の空力フォルムや快適性など、オンロードで培ったノウハウが存分に活かされていた!
●まとめ:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●写真:柴田直行 ●外部リンク:オージーケーカブト
[◯] バイザー付きではトップレベルのクルーズ性能だ
本作は、空力性能と高い使い勝手が特徴だ。前者に関しては、特許技術のウェイクスタビライザーや走行風を受け流す形状のバイザーなどを採用。また上下2段式の口元ダクトで効率のいい換気性能を狙い、デザイン面でもポイントとなっている。シールドを外さずにゴーグルを装着できたり、シーソー式の額ダクトなど使いやすい機能も満載だ。
さっそく被ると、口元が広く圧迫感が少ないのが好印象。内装は額から上を面で抑え、後頭部のホールド感がやや薄い気がするが、優しい着用感だ。さらにスイッチの操作性がよく、ノンストレスで開閉できる。
バイザー付きモデルは、高速走行時に圧迫されたり、ノイズが発生しがちだが、さすがカブト。100km/h巡航でも前を向いた状態での直進安定性が高く、静穏性も優秀だった。このクルーズ性能はバイザー付きとしてはトップレベルだろう。
また、生地が厚いウインドシャッターをアゴ下に着ければ巻き込み風は皆無。顔周辺の換気性能も素晴らしい。額は風が通りにくい部分だが、それでも50km/h程度から換気してくれている印象があった。
【Kabuto ジオシス】●サイズ:XS(54-55cm) S(55-56cm) M(57-58cm) L(59-60cm) XL(61-62cm) ●規格:JIS ●カラー:白 黒 ツヤ消し黒 ●価格:4万7300円
後部横側にあるシェル一体形ウェイクスタビライザーで走行中の乱流を制御し、疲れを和らげる。
バイザーは3本のビスをコインで簡単に取り外せる上に、装着したままシールドの取り外しが可能。また、シールドを上げればゴーグルが装着できる。排気ダクトは常時開放式で、スポイラー効果を持つ。
内装はフル着脱式でメガネをかけても快適な形状。スピーカー用スペースもある。表面は速乾素材だ。
[△] バイザーの角度調整が素手でできたら嬉しい
バイザーは5段階に角度調整できるが、ネジを緩めるのにコインなどが必要。さほど不便ではないが、素手で調整できたらより便利と感じた。なおピンロックシートは別売だ。
[こんな人におすすめ] ライバルより1万円以上安いオフ系新定番か
この内容で、アライ/SHOEIのクロスオーバー系より1~2万円安いのは非常に魅力的。特に高速ツーリングする機会が多いSUV乗りに強くオススメできる。バイザーを外せばフルフェイスになり、モタード系にも似合う。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(Kabuto)
小椋&チャントラの若手が昇格したアライヘルメット まずは国内メーカーということで、アライヘルメットから。 KTM陣営に加入、スズキ、ヤマハ、アプリリアに続く異なる4メーカーでの勝利を目指すマー[…]
MotoGPがいよいよ開幕! プレシーズンテストや体制発表会の情報が続々と舞い込み、中にはSNSで2024年仕様のヘルメットを公開するライダーもちらほら現れていたので、レースファンの筆者としては、胸の[…]
SHOEI EX-ZERO MM93コレクション・マスター カブト リュウキ ビーム クシタニ スーパーテックR2×プロトコアレザーモデル ワイズギア 2023鈴鹿8耐ハット ヨシムラジャパン Dax[…]
ツアークロスの最新作!〈アライヘルメット ツアークロスV〉 帽体はオンロード寄りの丸みを帯びた形状で、額にはアストロGXと同様のフロントロゴダクトを装備。バイザーとシールドがワンタッチで脱着でき、アド[…]
システムヘルメットの草分け〈SHOEI NEOTEC II〉 フェイスカバーやシールドが帽体と重なる部分をシェイプし、開閉しやすく2段にロックできるフェイスガードや、優れたベンチレーションなど安全性や[…]
最新の関連記事(ヘルメット)
機能豊富なマルチパーパスフルフェイスのシールドを外した、さらに身軽なフォルム 『TOUR-CROSS V』は、アライヘルメットが’23年6月に発売したマルチパーパスヘルメットだ。高速走行時の空気抵抗を[…]
ライダーが抱く「ヘルメットの悩み」を解消するために誕生 デルタから発売される高機能ヘルメットスタンドは、多くのライダーから寄せられた「こんな製品があったらいいな」を形にした、実用性とデザイン性を兼ね備[…]
【受注期間限定】SHOEI「EX-ZERO」新色モスグリーン 「EX-ZERO」は、クラシカルな帽体デザインにインナーバイザーを装備し利便性に優れる一方で、着脱式内装システムや、万一の際にヘルメットを[…]
SHOEIは、2025年5月9日に東本昌平のイラストをSNSで公開。このとき「WYVERN(ワイバーン)」を被っているライダーが唐突に現れたことから、もしや復活ではとの噂が立ったが、2025年6月2日[…]
ビヨンド・ザ・タイム(時を超えて) 「かわす性能」でライダーの頭を護り続けるアライヘルメットが、オールラウンドフルフェイス「アストロGX」の新グラフィックモデル「アストロGXビヨンド」を発売する。 ア[…]
人気記事ランキング(全体)
オートマ・AMT&ベルトドライブ採用の250ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収めることでも知られる、中国・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが[…]
懐かしのスタイルに最新技術をフル投入! 2025年3月の東京モーターサイクルショーで詳細が発表されたヨシムラヘリテージパーツプロジェクト。対象機種は油冷GSX-R750とカワサキZ1となっており、GS[…]
Z1、GPz900R、Ninja ZX-9Rから連なる“マジックナイン”の最新進化系 カワサキは、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」[…]
K-2439 フルメッシュロングジャケット:スタイルと機能を両立するツーリングジャケット 腰までしっかりと覆う安心感のあるロング丈でありながら、後襟から袖口へ流れるように入ったラインデザインと、ウエス[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
最新の投稿記事(全体)
シリーズ第7回は「パイロンスラローム」。リズミカルな連係操作を身に付けよう! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材な[…]
4Gで安心を提供する最新スマートモニター 「AIO-6シリーズ」は、従来のバイク用ナビゲーションシステムが「道案内」や「車載モニター」に限定されていたのに対し、4G通信技術を搭載している点が最大の特長[…]
アウトドアレジャーに適した人気の原付二種 「スーパーカブ」シリーズの中で究極のアウトドアマシンとして支持されてきた“ハンターカブ”の名を受け継いだHonda CT125 ハンターカブ。2020年6月2[…]
履きやすさそのままに雨天時の不快を防ぐ機能満載 「MT074WP」はダイヤル式ライディングシューズ「MT074」の派生モデルだ。履きやすさはそのままに、メッシュライニングの下に建物の外壁や屋根にも使用[…]
遂に50ccクラスへ足がかりをつくる! 1980年にドイツのIFMA(ケルンショー)で、カワサキがAR50/80とオフロード車のAE50/80を発表したとき、世界のバイクメーカーに衝撃が走った。 なぜ[…]
- 1
- 2