
GB350には2024年の春ごろにデビュー予定の派生機種が控えているとの情報があるが、つい最近「GB350C」という商標が公開され、その存在が確定的となった。となれば気になるのは“C”の意味だろう。カスタム?カフェ? 様々な憶測を呼ぶその頭文字だが、本誌では“クラシック”と予想する!!
●文:ヤングマシン編集部 ●CG制作:SRD
“GBカフェ”はオプションパーツで製作可能!!
ホンダは4月27日に「GB350C」という商標を出願し、これが5月10日に公開されている。ヤングマシンでは以前より“GB350には派生機種がある”と報じてきたが、その存在が確定的になったと言っていい。
となれば気になるのは「C」の意味だ。商標が公開された際の記事ではカフェレーサー系?と報じたものの、改めて調査を進めた上でヤングマシンでは「C=クラシック」と予想し直したい。その根拠はいくつか存在する。
まずは排ガス規制に適合させた5月のモデルチェンジで、GB350には数多くの純正オプションパーツが追加され、その中にシングルシートカウルやビキニ風のヘッドライトカウルが存在することだ。見ての通り、この2つを装備したGBはほぼカフェレーサーの出で立ち。さらにカフェレーサールックの派生機種を投入する必要性はかなり薄くなったと言わざるを得ない。
余談ながら、日本ではカフェレーサールックの車両は販売で苦戦することが多いのも本誌が「GB350C=カフェレーサー説」を取り下げる一因。もっか大人気のカワサキZ900RSですら、派生グレードのカフェはいまひとつ盛り上がりに欠けているのが現状。オプションならともかく、派生グレードとしてカフェレーサーを設定するのはなかなかにハードルが高いのだ。
【新登場の純正オプションで“カフェ”は製作可】5月のモデルチェンジでGBには多数のオプションパーツが設定されたが、その中にはクラシカルなビキニカウルやシングルシートカウルが存在し、左のSTDも右のSもカフェルックに仕立てられる。これがあればカフェレーサータイプを新設定する必要はない?
メイン市場・インドを睨めば答えが見える?
さらに、GB350のメインマーケットであるインドでの状況がある。現地ではロイヤルエンフィールド(以下RE)の対抗馬として「ハイネスCB350/CB350RS」の名で販売されているが、インド国内で圧倒的な販売台数(年間50万台以上!)を誇るREに対し、ディーラー網がかなり少ないこともあり、REに肩を並べるのはまだこれから…というのが現状だ。
となれば、GB派生機種はREに存在しないルックスで冒険に出るよりも、既存のREに“当てに行く”のが手堅い判断だろう。となれば1950〜60年代のスタイルを現代に再現した「クラシック350」、またはアドベンチャータイプの「ヒマラヤ」のどちらかと考えられるのだが、GBの派生でアドベンチャーを仕立てるのは難易度が高そう。であればクラシックタイプの可能性が高そうだ…と推測できるのだ。
GBの開発陣は常々「REをライバル視するのではなく、彼らの仲間に入れて欲しいと考えて開発した」と語っている。となればなおさら、RE(の単気筒系)に存在しないカフェレーサーではなく、REと共に愛してもらえるであろう、クラシックタイプの優先順位は相対的にも高くなるはずだ。
【GB派生機はRE対抗馬?!】インドを主戦場とするGBだけに、追加機種が狙うのも当然ながらインドだろう。となれば現地で絶対的な人気を誇るREに当ててくるのは機種展開の常套手段。右のヒマラヤ対抗馬も見てみたいが、普通に考えれば左のクラシック350のライバル機種という線が濃厚?
クラシック+クルーザー風味の味付けもアリ?!
というわけで、「GB350C=クラシックタイプ」という予測の上で作成したのがこちらのCG。もともとレトロモダンと言えるスタイルのGBだけに、クラシックテイストを増強した味付けが似合わない訳がない。特にベテランライダーの琴線には激しく触れるはずだ。
少々余談となるが、インドではクルーザーの解釈が日本などとは異なり、REのクラシック350を「インディアン・クルーザー」などと呼ぶ場合があるという。堂々としたライポジでゆったりクルージングする…という意味ではクラシック350はまさにそうした味付けを持っている。となればGB350Cもクラシック感を押し出しつつ、クルーザーテイストを織り交ぜてくることも考えられそうだ。
気になるGB350Cの登場時期だが、ヤングマシンでは来年の春と予想。価格はGB350+10〜15万円といったところだろうか? 2022年には1万2000台を売り、125cc以上では販売台数日本一に輝いたGBだけに、派生機種が登場すればその勢いが増すことは間違いない。期待が膨らむ!!
予想を基に制作したCGがこちら。水平に出したキャブトンマフラーや分割式シート、深い前後フェンダー、メッキを多用したエンジンなどが特徴だ。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
GB350カフェレーサー3変化と & インドで発表されたカスタム6変化 待望の新型GB350は7月6日に発売! その次に控えるのが『C』か ホンダは、2023年5月26日にGB350/Sの2023年モ[…]
新型GB350派生モデルの予想CGをまとめて見る まずベースのGB350が今春に規制対応で初進化 GB350/Sは'22年の小型二輪の販売台数は1万2197台と堂々1位で、251~400㏄では2位のC[…]
“キング乗り”の堂々車格と、力強く路面をヒットする単気筒 「ストトトト」と低めのハスキーサウンドでアイドリングする空冷単気筒エンジン、クリアに伝わってくるトラクションやヒット感、そして街中のUターンも[…]
CL250の写真をまとめて見る 見た目はレブルっぽい……? でも跨るとその意味がわかる 思った以上にレブルだよなぁ……。CL250/500が正式発表されたとき、多くの方がそう思ったに違いない。僕もその[…]
レブル250[59万9500円~] vs GB350/S[55万円~] ホンダドリームを訪ねると、新車の購入時にレブル250とGB350で迷う方が多いという話を聞くことがけっこうな頻度である。GB35[…]
最新の関連記事(GB350シリーズ)
『Wheels and Wavesフェスティバル』にカスタムマシン×11車を展示 6年目を迎えたHondacustoms(ホンダカスタムズ)、過去にはCB1000Rやレブル、CL250/CL500、モ[…]
グローバル展開では『500cc』のほうが有利になる地域も ホンダ「GB350」シリーズといえば、直近ではクラシカル要素を強化したGB350Cも新登場し、走りのフィーリングまで変えてくるこだわりっぷりが[…]
構造もデザインも新設計! アールズ・ギアでは、すでにホンダGB350/S用のスリップオンマフラーを販売しているが、よりクラシックテイストのGB350Cがラインナップに追加されたことを受け、C専用のマフ[…]
その姿、まるでGB400TT MkIIの正統後継者! 欧州ホンダは、2025年も例年通りカスタムコンテスを開催。これは正規ディーラーがホンダ車をベースにカスタムを手がけ、オンライン投票で最優秀マシンを[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
最新の関連記事(新型小型二輪 [251〜400cc])
2023年モデル:400クラス唯一のクルーザーとして復活 発売は2023年4月25日。先代となるエリミネーター400から実に15年ぶりの登場で、エリミネーター/SEの2グレード展開だった。 ニンジャ4[…]
軽量化とパワーアップの両面を果たしたフルモデルチェンジ:カワサキ「ニンジャ400」【2018モデル】 発売は、2018年2月1日。2017年モデルまでのニンジャ400は、海外向けのERシリーズをベース[…]
KLX300はKXイメージのシャープな最新デザインに新グラフィック&色変更 日本では2016年5月15日にファイナルエディションが発売されたデュアルパーパスモデル「KLX250」だが、北米では2021[…]
日本仕様にもニューカラー投入か 英国スズキは、マキシスクーター(日本でいうところのビッグスクーターにあたる)の「バーグマン400」にニューカラーを導入すると発表した。 深緑の『パールマットシャドウグリ[…]
2025年モデル概要:無印がブラック/ホワイトの2色ラインナップに 前18/後16インチホイールを履くロー&ロングフォルムなミドルクラスクルーザー「エリミネーター」。その2025年モデルでは1色のみの[…]
人気記事ランキング(全体)
日本を代表するツーリングロードのティア表だっ! 「次のツーリングは、どこへ行こう?」 そんな嬉しい悩みを抱える全てのライダーに捧げる、究極のツーリングスポット・ティア表が完成した。 ……いや、そもそも[…]
Z1、GPz900R、Ninja ZX-9Rから連なる“マジックナイン”の最新進化系 カワサキは、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」[…]
幻のヤマハロータリー〈RZ201〉 1972年東京モーターショウの最大の話題は彗星のように登場したこのローターリー車だ。水冷・横置きツインローターを搭載、また前輪とともに後輪にもディスクブレーキを採用[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
機能性を損なうことなく利便性を高めた、期待の新製品 おたふく手袋は、長年、多くのプロフェッショナルから信頼され続けている老舗軍手メーカー。同社が展開する「BODY TOUGHNESS(ボディタフネス)[…]
最新の投稿記事(全体)
オートマ・AMT&ベルトドライブ採用の250ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収めることでも知られる、中国・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが[…]
『ヤングマシン電子版7月号』WEBマガジンの閲覧も読者プレゼント応募も”無料”! 現在、当サイトのトップページに掲載中の『ヤングマシン電子版7月号』において、豪華商品が当たる読者プレゼントを実施中だ![…]
Paceプロジャケット:高い安全性と通気性を両立 前面のMロゴがスポーティな印象を与える新作ジャケット。伸縮性と耐摩耗性に優れたアウター素材が、ワインディングからロングツーリングまであらゆるシーンで動[…]
ドリームはホンダ初の本格バイク 1947年のA型からプロトタイプのB型(1948年)、エンジンに加え自転車フレームも初めて自社製としたC型(1949年)を経て1949年8月に登場したのがドリームD型と[…]
K-2439 フルメッシュロングジャケット:スタイルと機能を両立するツーリングジャケット 腰までしっかりと覆う安心感のあるロング丈でありながら、後襟から袖口へ流れるように入ったラインデザインと、ウエス[…]
- 1
- 2