
デイトナが扱うドイツSAS-TEC(サステック)社から、独自構造を持つプロテクターが新登場。テトラポッドのような突起を持つ衝撃吸収素材がフレキシブルに可動し、ボディラインにフィット。今回は胸部プロテクターをテストしてみた。
●まとめ:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:柴田直行 ●外部リンク:デイトナ
[◯]丸められるほどに柔軟で、しかも軽さに感心〈デイトナ トリプレックスボディプロテクター CP-7〉
独サステック社のプロテクターは3年前にも試している。粘弾性ビスコエラスティック素材で作られた一体型の胸部タイプで、やや柔軟性に乏しいことが記憶に残っている。
さて、今回テストしたトリプルフレックスは、テトラポッド状の小さな突起が規則的に並んでいるのが特徴で、ふにゃふにゃと表現できるほど屈曲性に優れるのだ。試したのは胸部プロテクターなので分かりにくかったが、これが可動域の大きな部位の肘や膝用であれば、そのしなやかさによって突っ張り感が軽減されていることが確認できただろう。
ドイツ本国では胸部用は一体型もあるが、デイトナが扱うのは分割タイプのみ。一般的なCE規格のレベル1よりも薄くて軽く、しかもしなやかなので、プロテクターにありがちなジャケット内での異物感が非常に少ない。これなら使ってみようかなと思うライダーも多いだろう。
【デイトナ トリプレックスボディプロテクター CP-7(セパレートタイプ)スナップボタンBAG付き】●価格:7040円
【環境に優しい素材】衝撃が加わると瞬間硬化する植物性の発泡ウレタンをベースとしており、ライダーにも環境にも優しいのが特徴だ。素材の水分吸収率が1%以下なので、手洗いが可能となっている(ウェアから取り外すこと。洗濯機の使用不可)。
本体は実測で片側82g、スナップボタンバッグ込みでも123gと軽く、重量感はかなり少ない。
胸部プロテクターはスナップボタンバッグ付きもラインナップ。ジャケット側の取り付け方がボタンでもベルクロでも対応できるのが強みだ。胸部プロテクターはCE規格レベル1のみだが、背中と肩/肘/膝用はレベル1とレベル2を用意する。
衝撃吸収力を比較したグラフがデイトナの公式サイトに掲載されている。比較対象の一般的プロテクターがCE規格品であるという表記がなく、単純にピークの高さで優劣を比較できないが、山がなだらかであることと、その後の収束の早さからも、衝撃吸収に対する特性の違いが一目瞭然だ。
[△]あまりにもしなやかで不安に感じる可能性も
なお、背中用と肩/肘/膝用については、保護性能の高いCE規格レベル2もラインナップし、レベル1との厚みや重量差、そして価格差が非常に少ない。個人的にも1セット揃えようと思うほどに気に入った。
既存のCE規格品より圧倒的にしなやかなので、本当に転倒時の衝撃を吸収できるのかと不安になる人がいても不思議ではない。ぜひ店頭でそのしなやかさに触れてほしい。
こんな人におすすめ:しなやかさと保護性能を高次元で両立
プロテクターは衝撃吸収力が高くなるほど厚みが増し、柔軟性も乏しくなる。それは瞬間硬化を特徴とする素材もほぼ同様だ。そうした問題を独自構造によって解決したのがトリプルフレックスであり、ヒットしそうな予感がする。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(デイトナ)
バイクキャビン:小型エアコンを装備すれば抜群の環境に! 難しく考えることなく、手っ取り早く購入できるガレージとして高い人気を得ているのが、デイトナが取り扱う各種シリーズ製品だ。 全モデルに共通している[…]
ポータブル電源で作動する充電器が登場! いつでも必要な時に走行できるよう、常に意識しておかなくてはならないのがバッテリーのコンディション。「そんなの面倒」と思うかもしれないが、バッテリーは時間の経過と[…]
Mio MiVue M802WD:記録に特化したベーシックモデル 「いつも安全運転に徹しているし、自分が事故やアクシデントに遭遇することはない」と信じていられるほど、現実世界は甘いものではない。万が一[…]
放送中にはYouTubeからも同時配信! 株式会社デイトナは、デイトナの公式YouTubeチャンネル「デイトナ! ライド ア バイク!!」を展開している。その中のラジオ風トーク番組「バイクでレディオ」[…]
メンテナンス捗るスタンド類 ちょいメンテがラクラクに:イージーリフトアップスタンド 2890円~ サイドスタンドと併用することで、リアホイールを持ち上げることができる簡易スタンド。ホイールの清掃やチェ[…]
最新の関連記事(バイク用品)
限定! TSR SPORT REPLICA POLO-SHIRT 25 2025 F.C.C TSR Honda France レプリカポロシャツです。 サイズ:M/L/XL/XXL(各製品のサイズの[…]
【受注期間限定】SHOEI「EX-ZERO」新色モスグリーン 「EX-ZERO」は、クラシカルな帽体デザインにインナーバイザーを装備し利便性に優れる一方で、着脱式内装システムや、万一の際にヘルメットを[…]
25SJ-1 レザージャケット:普段使いもスマートに決まる、大人のレザージャケット ふだん使いにも最適な、シンプルでスタイリッシュなレザージャケット。バイクに乗る際はもちろん、街着としてもコーディネー[…]
そもそもなぜお尻は痛くなるのか? バイクでのロングツーリングは、お尻の痛みとの戦いともいえます。これは長時間の着座状態により、お尻の血管を圧迫することで血行不良を起こし、お尻の痛みにつながります。解消[…]
SHOEIは、2025年5月9日に東本昌平のイラストをSNSで公開。このとき「WYVERN(ワイバーン)」を被っているライダーが唐突に現れたことから、もしや復活ではとの噂が立ったが、2025年6月2日[…]
人気記事ランキング(全体)
コーデュラ(R)ユーロ3Dメッシュジャケット:プロテクションと通気性を両立 ライダーの安全と快適を追求した一着。腕部分には耐摩耗性に優れたコーデュラ(R)素材を採用。万が一の転倒時にもダメージを軽減す[…]
運を味方につけたザルコの勝利 天候に翻弄されまくったMotoGP第6戦フランスGP。ややこしいスタートになったのでざっくり説明しておくと、決勝スタート直前のウォームアップ走行がウエット路面になり、全員[…]
ホンダ GB350S カスタムコンテストが欧州で開催 ホンダが欧州で開催した正規ディーラー向けカスタムコンテスト「Honda Garage Dreams Contest」で、スペインのHONDA MO[…]
SHOEIは、2025年5月9日に東本昌平のイラストをSNSで公開。このとき「WYVERN(ワイバーン)」を被っているライダーが唐突に現れたことから、もしや復活ではとの噂が立ったが、2025年6月2日[…]
25SJ-1 レザージャケット:普段使いもスマートに決まる、大人のレザージャケット ふだん使いにも最適な、シンプルでスタイリッシュなレザージャケット。バイクに乗る際はもちろん、街着としてもコーディネー[…]
最新の投稿記事(全体)
スパナやレンチの長さが違うのはナゼ? 工具箱に並ぶスパナやレンチ。 10mm、12mm、14mm…サイズごとに全長が違うのは、当たり前の光景ですよね。これもそうだし。 コッチもそう。狭所作業用の短いス[…]
6/6発売:スズキ「バーグマンストリート125EX」 低回転トルクを重視したSEP-αエンジンを搭載したスズキの原付二種スクーターだ。アドレス125、アヴェニス125に続くスズキ最新世代の原付二種スク[…]
【冒頭解説】ECUをサスペンションに一体化、フロントフォークに自動車高調整を初採用 2021年1月に日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業が経営統合して誕生した日立Astemo(ア[…]
ヤマハ「YZF-R9」日本価格は140万円台前半か ヤマハの新型スーパースポーツ「YZF-R9」の日本国内導入が2025年春以降と案内されており、正式発表への期待が高まっている。とくに注目したいのは価[…]
限定! TSR SPORT REPLICA POLO-SHIRT 25 2025 F.C.C TSR Honda France レプリカポロシャツです。 サイズ:M/L/XL/XXL(各製品のサイズの[…]
- 1
- 2