ホンダは、9月22日~25日にモビリティリゾートもてぎで開催されるMotoGP第16戦・日本GPに、事前に予告していた通り新型CBR250RRの日本仕様と思われる公道向け車両とレースベース車を展示開始した。さっそく撮影に成功したのでお届けしたい!
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:佐藤寿宏
インドネシアでの発表、国内SNSでの予告に続くのは実車展示!
モビリティリゾートもてぎでMotoGP第16戦日本GPがはじまる! これに合わせて、ホンダは9月19日にインドネシアで発表したばかりの新型CBR250RRの実車を持ち込み先行展示。数日前には国内SNSでこの場での日本初公開を予告しており、ついに実車を拝むことができたのだ。
とはいうものの、ホンダの広報担当者に聞いても「現時点では何も言えません」とのこと。しかし、その雰囲気からは遠からず日本でも正式発表されるはず、との手応えを得た。
車両については、インドネシアで発表された以上の情報は公開されていないが、実車を見て気付くことも多い。最初に目につくのは、コーションラベル(燃料タンク上などに貼ってある注意書きのこと)が日本語になっていること。通例から言えば、この状態で展示されているということは市販車の正式発表が、いつとは言えないまでも後日に必ずある。
さらに、左のハンドルスイッチにインドネシア仕様にはなかったホンダセレクタブルトルクコントロール(HSTC/トラクションコントロールシステムとほぼ同義)のマークがある。日本仕様ではトラコン初採用が確定と見ていいだろう。
展示されている車両は公道車とレースベース車の2種類。前者のほうは、インドネシアには設定されていない白ベースに青の差し色が入った、国内SNSの予告にも登場していたものだ。SNSなどでは「この色いい!」といったコメントも多く、この爽やかなグラフィックが2023年モデルのイメージカラーになるのではと思わせた。
インドネシアにおける発表で明らかになっている従来モデルとの違いは、カウル形状の変更や41→42psへ+1psのパワーアップ(日本仕様で同数値になるかは不明)、フロントにSHOWA製SFF-BP倒立フロントフォークを新採用、ハザードランプの新設など。アシスト&スリッパークラッチと3段階のライディングモードは継承し、さらにインドネシア仕様ではクイックシフターを標準装備するグレードも従来型と同様にラインナップされる。ただし、日本GP展示車両にクイックシフターは装備されていなかったのと、インドネシア仕様でポジションライトにビルトインされていたフロントウインカーは従来通りの独立したものになっていた。
続くCBR250RRレースベース車は、マルク・マルケス選手と同じゼッケン93が貼り付けられるなど、販売される状態そのままではない可能性が高いが、マフラー(エンデュランスレーシング製)やハイグレードなリヤショック、バックステップキット、クイックシフターなどが装着してあった。メタル製のバーエンドやブレーキレバーガードもレースベース車らしい装備だ。
状況から見て、日本仕様が後日正式発表されるのは間違いない。お願いしますよ、ホンダさん!
スペック参考:HONDA CBR250RR[2023 Indonesia model]
主要諸元■全長2061 全幅724 全高1114 軸距1385 シート高790(各mm) 車重166kg[SP=168kg]■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 249.7cc 38.7ps/12500rpm[42ps/13000rpm] 2.4kg-m/11000rpm[2.5kg-m/11000rpm] 変速機6段 燃料タンク容量14.5L■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ※[ ]内はSP ※諸元はインドネシア仕様