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近頃、スマートフォンと連動できる機能を備えたバイクが一挙に増えてきた。電話の発着信に、音楽、ナビゲーション機能。スマホがバイクの機能の一部として使えるようなもので、慣れればとても便利な機能だ!! そこで今回は、最新のスマホ連動機能搭載車とその機能をチェック。ここではトライアンフ、KTMやハーレーなどの海外メーカーについて、どんな車種にどれだけの機能が採用されてきているのかを見てみよう。
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(沼尾宏明)
【TRIUMPH】2輪メーカー初、グーグル連携ナビが自慢
採用システム:MY TRIUMPH コネクティビティ システム
スピードトリプル1200、Sを除くストリートトリプル、トライデント、850を除くタイガー系、ロケット3らがスマホと連動OK。多くはオプション対応で、接続モジュールを装着すれば、電話の発着信、メッセージ通知、音楽プレイヤーがメーターに表示できる。
有力バイクメーカーで初めてグーグルと提携したターンバイターン式ナビが魅力的だ。
【シンプルかつ高機能版】スクランブラー1200は、味のあるアナログ風盤面のデジタル液晶を採用。ナビは最大21の目的地を追加でき、矢印と音声で案内してくれる。
電話を着信すると相手の名前もメーターに表示。左手元のキューブスイッチで様々な操作ができる。
【史上初ゴープロ連動!】MY TRIUMPH コネクティビティ システムはバイクで初めてアクションカメラのゴープロと無線接続が可能。ハンドル手元のスイッチで写真や動画の撮影が可能だ。旅が楽しくなる!
採用車の一例
【KTM】以前からフルカラーTFT+連動を推進
採用システム:mySPIN
オーストリアのKTMは、’17年頃から連動機能を採用し、現在では690エンデューロなど本格オフ系を除いて多くの車種を網羅。専用アプリの”KTM MY RIDE “を通じてメーター上に電話着信の相手や音楽リスト(アルファベット限定)、バッテリー残量などを表示できる。
欧州では簡易ナビを表示できるが、残念ながら日本は未対応だ。
【電話とメールの発着信&音楽リストが使える】1290スーパーデュークシリーズは、角度調整が可能な5インチのTFTカラー液晶ディスプレイを採用している。
’21年型の1290スーパーアドベンチャー系は耐擦過傷7インチTFTを新採用。ハンドル手前に充電できるスマホ収納室もあり。
採用車の一例
スモールデュークは非対応に
ネイキッドの390/125デュークは、このクラスでは貴重なスマホ接続が可能だったが、’22年型から廃止となってしまった。
【125 DUKE】
●価格:59万9000円~
【ROYAL ENFIELD】ネオクラにも似合う小型ナビが魅力
採用システム:TRIPPER
英国車の薫り漂うインドの同ブランド。日本向けのモデルではメテオ350と’22年型ヒマラヤにスマホ連動機能の”トリッパー”を搭載する。矢印と距離、音声で案内するターンバイターン式のナビを小型液晶に表示。クラシカルなフォルムを崩さず便利に使える。
【矢印と音声で案内するトリッパーを採用】411cc空冷シングルを抱くレトロアドベンチャーのヒマラヤ。’22年型でトリッパーを新採用した。グーグルマップと連携する専用アプリを介してブルートゥース(以下BT)で車体と接続。スマホで目的地をセットすれば、矢印と曲がるまでの距離、インカム経由の音声でナビしてくれる。
写真はメテオ350のもの。アンダー400クラスでナビを搭載しているのはレア。ナビを使わない状態では時計を表示する。
採用車の一例
【APRILIA】オプションで接続が可能に
採用システム:APRILIA MIA
モトGP 参戦などレースで活躍するイタリアの同社。オフ系のRX125らを除く全車がオプションでBT連動機能を持つ。
別売のモジュールを装着すれば、5インチのフルカラーTFTメーターを通じてスマホ内の電話や音楽を管理できる。スマホで詳細な走行ログの取得も可能だ。
各モデルにオプションで用意されるアプリリアMIA。新型ADVのトゥアレグ660や、新型スクーターのSR GTにも採用だ。
採用車の一例
【TUAREG660】
●価格:154万円~
【MV AGUSTA】全車にコネクト機能を搭載済み
採用システム:MV Ride(アプリ名)
上質イタリアンブランドは、共通の5.5インチ液晶メーター+BT接続機能を全車に投入。独自の”MV Ride”アプリで、エンジンや電脳の詳細なセッティングが可能だ。
欧州ではターンバイターンナビをメーターに表示できるが、日本では未対応。スマホには走行ルートなどを記録できる。
マップやトラクションコントロール、クイックシフターの設定をカスタマイズすることが可能。
採用車の一例
【F3 ROSSO/RR】
●価格:239万8000円〜
【HARLEY-DAVIDSON】メーターに地図を表示、日本語対応も便利
採用システムその1:H-D APP(アプリ名)
従来のツーリング系に加え、新世代のスポーツスターS、パンアメリカが対応。アプリ”H-D APP”が’22年2月のアップデートで日本語に対応すると同時に、ナビをメーターに表示できるようになった。
他の車種でもスマホに走行ログを記録し、アプリ内イベントに参加可能だ。
【次世代の水冷機も対応】角型TFTメーターが多い中、スポーツスターSは4インチの真円タイプを採用。BTでスマホと接続でき、ナビ、音楽リスト、電話の発信&着信機能を利用できる。インカム経由で音声認識にも対応。
ハーレー初のアドベンチャー、パンアメリカは6.8インチの大画面タッチパネルを採用。スポーツスターSと同様、ターンバイターンまたは地図のナビが利用できる。
採用車の一例
採用システムその2:BOOM! BOX GTS
ウルトラを筆頭とするグランドアメリカンツーリングは、ロードキング系を除いてアップルカープレイ&アンドロイドオートに対応したシステム”BOOM! BOX GTS”を搭載。日本の地図と日本語にも対応している。
CVO系にも採用されるBOOM! BOX GTS。’19モデルからスタート。
採用車の一例
【ULTRA LIMITED】
●価格:408万5400円~
【INDIAN】タッチパネルも積極採用
採用システム:Ride Command
1901年に生まれた米国最古ブランド。連動機能に意欲的で、スプリングフィールとスカウト系以外のモデルに搭載済みだ。下の写真の7インチタイプのほか4インチ1眼メーターがあり、いずれもタッチパネル。電話応答、音楽の操作ができる。
旗艦クルーザーのロードマスターシリーズは、7インチタッチパネルにアップルカープレイを搭載。もちろん音声入力にも対応する。
1200ccのVツイントラッカー、FTRはカーボンとS、限定車にコネクト機能を採用。地図は表示不可。
採用車の一例
【その他】
他にもBIMOTA、MOTO GUZZI、VESPA、KYMCOなどのブランドがコネクト機能対応車を用意。やがて”当たり前”となるかもしれないバイクとスマホの連動機能、これからの進化にも注目だ!
※各メーカー別に掲載している車種は、機能を搭載している車種の一部です。※各写真は海外仕様のものを含みます。 ※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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