
ニューミッドコンセプト(NC)シリーズとして’12年に登場したホンダ NC750X。当初エンジンは700ccだったが、’14年に750cc化。エンジンとフレームを共用化するプラットフォームにより、計9モデルのベースとなった。新型NC750Xは’21年1月に登場。扱いやすさや便利さというNCシリーズらしさを踏襲しながら、エンジンの出力向上などにより楽しさを高めている。
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(高橋剛) ●写真:楠堂亜希 ●外部リンク:ホンダモーターサイクルジャパン
スタイリング&カラーバリエーション
【HONDA NC750X/DCT】■全長2210 全幅845 全高1330 軸距1535 シート高800(各mm) 車重214kg/224kg ■水冷4スト直列2気筒OHC4バルブ745cc ■最高出力:58ps/6750rpm ■最大トルク:7.0kg-m/4750rpm ■電子式6段変速(DCT) ■燃料タンク容量:14L ■タイヤサイズF=120/70ZR17M/C R=160/60ZR17M/C ●色:グランプリレッド パールグレアホワイト マットバリスティックブラックメタリック ●価格:92万4000円/99万円
“運動性能と日常的な扱いやすさのクロスオーバー”が開発の狙い。タフな樹脂パーツを要所に配してアクティブさを感じさせながらも、ストリートに似合うスマートさも表現。
【カラーバリエーション】グランプリレッド[上左]とパールグレアホワイト[上右]とマットバリスティックブラックメタリック[左]の3色展開。
ライディングポジション&取り回し
【ライディングポジション】スリムなフォルムだが、女性には全体的にちょっと大柄。足着きもつま先ツンツン立ちだ。ハンドル位置はアップライトで長距離も快適。[モデル身長158cm]
【取り回し】車体自体の重みはあるが、軽く転がってくれて意外とラク。外側のハンドルは遠め。
パワーユニット
【スポーティなエンジン】鼓動感が心地いい並列2気筒エンジンは、従来モデルの54psから58psにパワーアップ。レッドゾーンも従来の6400rpmから7000rpmに引き上げられ、スポーティな仕上がりに。日常域での扱いやすさもしっかり維持されている。
【インジェクターを変更し、燃料噴射量制御もより緻密に】インジェクターをノズルタイプとしてスプレーフォームを挟角化。噴霧した燃料が吸気ポート壁面に付着する量を75%減らした。緻密な燃料噴射量制御と併せて燃焼安定性も向上。
【効率のよい吸気で力強い加速感と伸びやかさを実現】エアクリーナーの構造を刷新。吸気ダクト開口部周辺のエアボリュームを確保するために開口部位置を移動し、ダクト断面積を拡大することで出力と全域でのリニアリティ向上を図った。
【内部のムービングパーツを見直して高回転化&軽量化】ピストンの裏側を肉抜きすることで軽量化。往復物の慣性力を減らすことで、高回転化を達成。その他内部パーツ重量も最適化し、エンジン単体で従来モデル比1.4kgの軽量化を果たした。
シャーシ/足まわり
【軽量化と剛性最適化を果たした新設計フレーム】新設計の鋼管フレームは、パイプ構成の変更や各部の肉厚最適化などにより、フレーム単体で従来モデル比約1.6kg軽量化。懐の深い操縦性と安心感に加えて、バイクらしい軽快感を高めている。
【サスペンション】サスペンションは前後とも従来モデルからセッティングを変更して、よりしなやかに。
DCTモデルには左足のシフトペダルがない。最初はつい探してしまうが、すぐに慣れる。
主要装備
【LEDヘッドライト】コンパクトさと明るさを両立。左右シグネチャーランプがシャープなフェイスを印象づける。
【スクリーン】高速道路の巡航を快適にしてくれる装備。純正アクセサリーでハイタイプも用意されている。
【メーター】さまざまな情報を見やすく分類。右上のマルチカラーラインが色で状況を知らせる。
【クラッチ不要のDCT】左ハンドルバーにはクラッチレバーがない。シフトアップ/ダウンはホタン操作だ。左手人差し指でシフトアップ/親指でシフトダウン。MTモードもあるがATも賢い。
【停車時は後輪をロック】停車時は後輪がフリーになるので、パーキングブレーキで後輪をロック。操作は簡単だ。
【シート】上面と左右側面で表情が異なる凝った作り。タンデムシート右側面に車名ロゴも配されている。
【LEDテールランプ】テールランプもコンパクトだが、輝度の高いLEDが後方の被視認性をしっかりと確保。
NCと言えば、便利すぎるラゲッジボックス
ラゲッジボックス内にはETC2.0車載器が。うれしい標準装備だ。アンテナはフロントに配されている。
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