マイパフォーマンス(山梨県)は、基本的にエボリューションモデル以前のハーレーを扱う専門店。ここに集う旧車好きのライダーは、ツーリングも大好きだ。フロントマンの本間氏も良く走る人だが、お客さんも負けてはいない。今回は、地元の道を知り尽くしているベテランライダー先導のランチツーリングにて清里高原へ。
●写真/文:ウィズハーレー編集部(森下光紹) ●外部リンク:マイパフォーマンス
ツーリング先で仲間と乾杯!最高のアウトドアランチ
令和3年の夏は、とにかく暑かった。全国的に梅雨明けも早かったから、6月の中旬以降は猛暑日がずっと続くことに。しかも新型コロナ禍で、僕らは生活そのものも苦境に立たされているというのが現実だ。しかしその一方で、バイクはプチブームというべき状況だという。それは、ソロで楽しめるホビーだからだろう。若者のバイク離れと言われたのはまだ記憶に新しいが、このコロナ禍で、バイクの魅力が再発見されているのは間違いない。
特に旧車乗りは、元々ソロや身内だけで走ることが好きなタイプが多い。自分自身のライフスタイルにバイクを加えるという考え方なのだ。だから、マスツーリングでも人任せではなく、自分自身のスタンスで走る。それは、本来のバイク乗りが持ち続けているアイデンティティーでもある。
マイパフォーマンス(山梨県)に集うライダーは、ベテランから初心者まで幅広いが、ツーリングに参加する車両は旧車だけではない。しかし、各自が自分のスタイルを主張するモデルでの参加ということで、実に幅広い年式のハーレーが集まってくる。
今回の目的地は長野県の清里高原。お店からもっとも短時間のルートで走ると1時間もかからないのだが、先導を受け持ったベテランライダーの磯辺さんは、高速道路も国道もほとんど走らないルートを選択した。今回持ち込んだ車両はエボリューション時代のヘリテイジソフテイル。数多く所有するハーレーから、乗りやすさで選んだモデルだという。地元のルートを知り尽くしている方なので、快適な一般道を連ねて清里を目指すことになった。
甲府南のショップを出て、国道20号線を北上するのではなく、やや西側の県道を行く。そこはほとんど信号もなく交通量が圧倒的に少ない快適ルートだ。大きく広がった空の下、右手前方には八ヶ岳、左側は南アルプスを眺めることができる。きれいに舗装された一般道で、緩やかなカーブが続き、初心者ライダーにも優しい環境だった。北杜市から小淵沢道の駅で小休止。時間は正午に近づいたが、高原であることから気温は高いものの湿度が下がり、走行中は快適だった。
「バイクを降りてマスクが外せれば最高なのになぁ」と、つい口に出てしまうが、まだもう少し辛抱が必要だ。
休憩後は八ヶ岳高原ラインを東に進む。標高はさらに上がって、火照った肌を抜けていく風が実に心地良い。この気持ち良さを楽しむためにバイクを駆るのだと言っても良いぐらいだ。ペースはしっかり法定速度内。ハーレーの楽しさは、こんなシチュエーションの中でこそ生かされるのだろうと思う。
清里を南下し、ランチバーベキューを予約してある「カントリーキッチン・ロビン」に到着。広い牧場を背にウッディーなテラスで乾杯! もちろんノンアルコールビールですが。
高原の風は心地良かったのだが、なんと空は一気に暗転して土砂降りに。大きなテラスなので、食事中は気温も下がって快適だが、帰路はやや問題だ。にわか雨なので合間を狙って出発するが、やはり途中は降られる結果に。しかし、それもまた真夏のハプニング。笑ってしまえば、良き思い出となるものである。
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