ハーレーダビッドソンのレース部門であるスクリーミンイーグルがリリースする、最上級のエンジンパフォーマンスアップキット「ステージ4」を組み込んだフォーティーエイトに、『ウィズハーレー』誌・青木編集長が試乗した。その詳細をレポートする。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:関野 温 ●外部リンク:HSC沼津
純正スクリーミンイーグルステージ4の実力!!
スクリーミンイーグルはハーレーダビッドソンのレース部門であるが、公道仕様として法規にも準拠したハイパフォーマンスパーツをボルトオンで数多くリリースしている。競技で培われた技術やノウハウが惜しみなく投入され、高性能であることはもちろん、純正ゆえに耐久性や整備性も高く、世界中のチューナーやカスタムビルダーからも絶大な信頼が寄せられている。
エンジンのパフォーマンスアップキットは、インテークチューニングつまりハイフローエアクリーナーとECMキャリブレーションをセットにした「ステージ1」からはじまり、「ステージ2」では吸/排気タイミングを決定づけるカムシャフトといった具合にグレードが上がる度にハードとなり、最上級の「ステージ4」では高圧縮ピストンやハイリフトカム、ポート加工したシリンダーヘッドとビッグボア・スロットルボディなどが同梱され、エアクリーナーやマフラーを交換の上、インジェクションチューニングでセッティングを最適化すれば、飛躍的なパワーアップが約束される。
トルクフィールは劇的に変わり、3000rpmを超えると力強さがいっそう増し、7000rpmまで苦しげもなく回っていくから驚きを隠せない。ノーマルならもうとっくに回り切って頭打ちの気配を漂わすところからのもうひと伸びがあり、しかもアクセルを戻したくなるような振動の発生もなく、トップエンドまで淀みなく回っていく。
低い回転域、街乗りなら2000rpmでもゆったり流せて、十分に楽しいスポーツスターの持ち味をそのままに、アクセルをより積極的にワイドオープンし、高回転を気持ちよく使って走ろうという気にさせてくれる。
D&D製ボブキャット2in1集合マフラーもフルスロットルでの性能が追求され、パワーを求めるライダー向け。サウンドにも迫力があり、高出力化に大きく貢献しているのは間違いない。
また、これほどにエンジンを力強くすれば、足まわりも疎かにできない。ハイパープロのストリートボックスはフロントスプリングとリアショックユニットのセットで、路面追従性に優れ、負荷をかけた際にしっかりと踏ん張りが効く。ノーマルでは低重心でベターッと路面に張り付くようにして乗るフォーティーエイトだが、サスペンションがしっかり働いてくれることで車体姿勢を把握しやすく、前後バランスを取りやすい。切り返しもシャープになって、車体を自在に操れる。この足まわりなら長時間走行でも疲れにくく、ワインディングではエキサイティングなライディングが味わえるだろう。
今回紹介したカスタム車のオーナー・池谷氏に聞けば、ツーリングは国産ビッグバイクに乗る仲間と行き、絶えずハイペースとのこと。航続距離を稼ぐラージランク、防風効果を高めるビキニカウル、ハードに走る心臓部と足まわり、なるほど合点がいく。48の走りに対する潜在能力、侮れない!
スタイリングも秀逸なフォーティーエイトカスタム
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