林道ツーリングはできるだけ空身で走りたい…、でも林道を楽しんだ流れでキャンプもゆったりと楽しみたい…。二兎を追うものは一兎も得ず…。ノン、三兎も得ようと工夫すべき!! と、オフロードツーリングの楽しみ方を提案し続ける『ゴー・ライド』誌の副編集長・コイ(以下、副編コイ)が、軽量コンパクトで走りに影響しない装備スタイルの林道キャンプツーリングを楽しみ尽くした。その前編をお届けするゾ!
●文:小泉裕子(ゴーライド副編集長) ●写真:関野温
林道走行もキャンプも妥協なしで楽しみ尽くす!!
普段、野宿旅や林道ツーリングをふにゃふにゃと楽しんでいる筆者(副編コイ)だが、今回は飽くなき林道ツーリングを楽しみつつ、キャンプも焚き火も堪能しまくったろー! という欲望を胸に、普段とは違うオフ野駆けをすることに。だが、ひたすら林道を堪能してからのキャンプを楽しむ”林道キャンプツーリング”を敢行するにあたり思うこと。それはダートな林道をできるだけ身軽な状態で楽しむことと、焚き火や食事も雅に楽しむ贅沢キャンプ道具を満載することを両立できるのか? ということだ。
そもそもキャンプとは…
ここで「キャンプとは?」と考えてみた。タイプは大きく分けて2通りある(コイ調べ)。いわゆる寝泊まりに特化した野宿や登山のキャンプ。もうひとつはクルマや時にはバイクに大きな積載バッグやパニアケースをつけ、キャンプ場に大きく快適な居住空間を作り出すキャンプ。グランピングは基本別モノなのでスルーする。今回筆者が求めるキャンプを妄想してみると、前者に寄りつつも焚き火や飯をゆったりと楽しみ、”自然の中でほんのり快適な基地を作るキャンプ”。コレだ!!
自分のスタイルに+αしてみる
筆者の両親はガチな山屋だったので、子ども時代の長期休暇に友達が遊園地などに連れて行ってもらっている頃、ひたすら親に連れられ山を縦走し、”自分で衣食住のすべてを背負って縦走登山できる荷造り”を仕込まれていた。なので、山はもちろん旅でも最小限/最軽量の選び抜いた装備でするもの、と強く思い込んでいた。いや、実際今でもそう思っているし、そうしたい。でもそんなストイックさは、マシンパワーで荷の重さの負担を負わなくてもいい林道キャンプツーリングにはいらな…あれ? でもこれ、うまく活用すればオフロード走行をきっちり楽しめる軽装備かつ、ちょっとした贅沢キャンプもできちゃう的な気がする、めっちゃする!!
というわけで、快適な基地作りのために今まで避けていた新しい装備にチャレンジしつつ、自分(副編コイ)のスタイル=登山装備に+αした林道キャンプツーリング装備で、林道キャンプツーリングへゴー・ライド!! ちなみに、こんなふうに自分のスタイルがなんとなくでも確立しているならば、いきなりいろいろな装備に手を出すよりも、そこから少しずつ変化をつけていくことで無駄な出費を抑えつつ、新たな楽しみに足を踏み出せるのでオススメだ♪
気分は空身でダート林道を楽しめる!!
この日は曇り空の多い日で、一時ゲリラ雨も降ったものの、想像以上に普段どおり思いのままに林道ツーリングを楽しめた!! なぜならば背負っているリュックにはアルトリコーダーや財布や小物のみで、一番重いのが500mlの水とほぼ空身状態。新装備を含む厳選キャンプ装備をブチ込んだ筆者愛用のサイドバッグは、オフロードマシンの形状に合わせてデザインされた片側12L×2=計24L。シッティングでもスタンディングでも走りをジャマすることはなく、もちろん荷物によるマシンのブレを感じることもなし。もちろんパッキングのコツなどもあるのだが、バッグや装備詳細含めそれは後半でじっくり詳解する構え♪
装備はコレですべて!!
12L×2個のサイドバッグに詰め込んだ装備のすべて。これでほんのり快適な基地を作ーる!!
今回新たに加わった新装備が大活躍!!
今回新たに加わったのは焚き火台とタープ。「そんなん必要ないしジャマなだけわーい」とペッとした気持ちでいたアイテムたちと歩み寄ったこの日。結果、めちゃめちゃワクワクした!! 重い/デカイ/かさばるのイメージ満載だったアイテムたちも、時代とともに進化してミニマムになっていたり、軽量素材になっていたりしたのだ。
タープ・デビュー♪
【説明しよう! “小川張り”とは…】“小川張り”とは老舗アウトドアブランド・ogawaが提唱する設営法の名称で、写真のようにテントとタープの境目をなくして設営する方法のこと。ogawaのシスタムタープなどには小川張りが楽にできるセッティングテープが付属しているが、原理が解っていれば自作のテープだったりロープだけでも小川張りはできるのでぜひ♪ がぜん基地感が上がるっ。
超軽量焚き火台+自作焚き火シート
去年仲間に加わったチェア
とことん楽をするためのサンダル
林道ツーリングとキャンプの完全なる両立成功!!
やらず嫌いが一番もったいないな〜と改めて気づいた夜。”小川張り”にした新メンバー・タープさんとテントのかわいい連結姿にほくそ笑みながら、これまた新たな仲間の焚き火台さんの炎と戯れる。そして炎の光を受けながらそっと横に佇むCRFのアニキ。幸せじゃーい、幸せなんじゃーい!
そうだ、ココで新たな装備を2つ加え、快適度数をカチ上げたオフ野駆けキャンプ装備のマシンにかかる総重量を発表する。装備の合計約8.3kg+サドルバッグ(両方)の重量1.5kg+チェア約1.2kg=総重量11kgでしたー♪ チェア重い。これからも軽量かつ”快適装備”探しをいろいろ楽しめそうだ。
後半では、今回の全装備の詳細、パッキングのコツやちょっとした裏技に加えて、キャンプ飯も紹介する。
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