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【MotoGPコラム Vol.4】KTMに強さをもたらす総合力と、ペドロサ擁するテストチームの進化

2021年シーズンの前半戦で、結果をともなう進化を遂げたKTM。そこから見えるのは、KTMの総合力、そしてテストライダーのダニ・ペドロサの存在だった。


●文:ライドハイ(伊藤英里) ●写真:KTM、Rob Gray (Polarity Photo)、MICHELIN

2020年は3度優勝! 2021年はKTM躍進と思いきや……

KTMの2021年シーズン序盤は、苦しい時間だった。第5戦フランスGPまでのリザルトを確認してみると、ほとんどが10位以下に沈んでおり、ブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)が5位を1度獲得したのみだったのだ。サテライトチームであるテック3・KTM・ファクトリーレーシングのダニロ・ペトルッチとイケル・レクオーナを含めても、フランスGPまでにトップ10圏内でフィニッシュしたのは3度のみに留まっていた。

2020年はKTM全体で3度の優勝を挙げ、ポル・エスパルガロが5度の3位表彰台を獲得したシーズン。2017年からMotoGPクラスに参戦を開始したKTMは今季、エンジンの上限基数やシーズン中のテストについての規制がゆるやかになるコンセッションの適用を外れて、初めてのシーズンを迎えていた。しかし今季序盤の成績は、2020年の明らかな躍進を今季にそのまま持ち越すことができるほど、世界最高峰の戦いが甘くないことを物語っていた。


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