ダート路を走る林道ツーリングのお供となるバックパックには、ライダーの動きにフィットする走行時の安定感や快適な背負い心地に加え、突然の雨や泥ハネなどにも対応できる防水&撥水機能があるものを選びたい。そこでゴーライド編集部が厳選した防水&撥水バッグパック×11選を2回に分けて解説する。本記事では前編として防水バックパック×7選を紹介するゾ!!
●文/写真: 小泉裕子(ゴーライド副編集長)
より機能性や快適性を求めたバックパックの進化
どんなに避けても、誰でも一度はツーリング中に雨に降られたことがあるハズ。とくに近年、突然のゲリラ雷雨や予期せぬ季節外れの大雨、コロコロと変わる天気予報などに見舞われる中、どのように雨から荷物を守りつつツーリングや林道遊びをするかも、バッグを選ぶ際の大事なポイントのひとつになっている。そこで今回は、雨でも荷物が濡れる心配がなく、快適な背負い心地や安定感などの嬉しい機能も詰まった林道ツーリングにぴったりなバックパックを紹介する。
防水と撥水の違いを知っておく
“防水加工”とは、生地そのものが水を通さない素材で作られていたり、生地に隙間ができないようにゴムや合成樹脂を塗り込んで水を通さないようにしているものを指す。一方で”撥水加工”とは、生地の表面や生地を作る糸そのものに撥水コーティングを行う加工のことを言う。
防水加工は、素材自体を水が通らないように加工しているので、防水効果が落ちにくく、撥水に比べて水に濡れることはない。が、通気性もないのでカビやすい。撥水加工は、撥水コーティングしていても生地の隙間は完全に塞げないので、生地自体が水を通すうちに効果がなくなることがある。そのぶん、通気性はいい。メリットとデメリットを知った上で、使用状況や好みで選びたい。
カッパ WA402Sウォータープルーフバックパック
ロールトップタイプの開閉システムを採用するイタリアブランド・カッパ[KAPPA]の防水バックパック。荷物の量に合わせてバックサイズをロールの巻き数で調整でき、荷物が少ない時もつねに最適なシルエットと快適な背負い心地を確保する。サポート付きウエストベルト/厚みのあるショルダーストラップ/背面プロテクションパッドを装備しながら、本体は驚くほど重さを感じさせない。側面にひとつずつ反射板を装備。
クリーガ トレール18バックパック
バイク乗りのためのバッグとしてイギリスで生まれたブランド・クリーガ[KRIEGA]。革新的な機能や技巧が惜しみなく投入された防水バックパックは、使い勝手/耐久性/機能性など一切の妥協なし。スタイリッシュかつ3セクション構成で使い勝手のいい構造もさることながら、度肝を抜かれるのが身体にピッタリと添う作りとホールド力、そして肩の可動域の広さだ。林道走行においてあまり荷物を持たずなるべく空身で走りたいライダーにオススメ。
エンデュリスタン ハリケーンバックパック 25L
いかに過酷な状況下でも、荷物を雨/泥/埃から守り切るエンデュリスタン[ENDURISTAN]の完全防水防塵防砂バックパック。バック本体も引き裂き/摩擦/破れに強い優れた耐久性を持ち、荒く扱っても壊れにくい。また、バッグ上部にメッシュポケットとバンジーコードを配し、利便性も高い。ただ、戸惑うほど硬いファスナーと素材なので、使用前後に付属のグリスを塗り込むなどメンテナンスが必要だ。だが、そこさえ面倒くさがらなければ、最強の逸品。
ハリケーンバッグをより楽しむポイント
ホンダ WPバックパック
RSタイチとのコラボモデルとなる防水仕様バックパック。軽快でカジュアルな外観ながら、位置調整可能なチェストベルトやウエストベルトを備え、ライディング中も荷物のブレに左右されないフィット感を持つ。また確実にロールアップを行えるベルクロフラップやデイジーチェーン、一時的に容量を増やせる長めのベルトを採用するなど、状況に合わせた使い勝手のよさも考慮されている。
タナックス MFK-255 タフザックSQ15
軽量で耐久性のある防水素材TPUを使用した、バックパックとシートバッグの2WAY防水バックパック。溶着による加工の一体構造で、雨や泥の侵入を完全に防いでくれる。開閉はロールトップタイプで開口部も広く、楽に荷物の出し入れができる。また繰り返して脱ぎ着するウェアやグローブをサッと置けるバンジーコードを装備。思いつきで無造作に荷物を詰めても荷ぶくれせず、気軽に走りに行けて、楽に扱えるのだ。
ラフアンドロード RR9304 AQAドライバックパックプロ
直感的に荷物の出し入れが可能なシンプルなBOX型の2WAY防水バックパック。調整可能なチェストベルトやウエストベルトはやや長めに設定され、大柄な人でも対応可能だ。背中の接触部分にはショルダーストラップ幅のパッドを装備。詰めた中身で背中の当たりは少し左右されるが、硬いものなどは背中から離せば問題はない。大型フロントポケットもインナー防水加工が施され、荷物の種類分けが便利だ。
コミネ SA-208 ウォータープルーフライディングバッグ 20
普段使いにもちょうどいいサイズの防水バックパック。防水バックパックとしての機能をしっかり確保しつつ驚きの価格設定を実現している。開閉には開口部の広いロールアップ式を採用、両サイドから独立したバックル留めを用いて長さ調節を可能にし、荷物の量に対応したコンパクトなバッグサイズにできる。また、シートバッグとしてマシンに装着可能。長旅のサブ防水バックパックとしてもオススメだ。
※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
巻頭特集『林道ツーリング入門書』初心者の不安と疑問を解決!! 「初心者のための林道ツーリング入門書」では、林道ツーリングで使いたい装備選びから、あれば林道ツーリングがさらに楽しくなるアイテム紹介、林道[…]
DFG アクシスライディングベルト:"RIDE-FIT"カーブを採用したライディング専用設計サポーター DFG製品は、モータースポーツのためにデザイン/開発されている。サイド部に配置されたメッシュ素材[…]
オフロード用ブーツには、大きく分けてモトクロス、エンデューロ、トライアルがある。 モトクロスは速度域が高くジャンプの着地など衝撃も大きいため、インサイドにプラスチックが入るなどプロテクション性と堅牢性[…]
(前ページより続く) オフロードマシンのライディングフォームやポジションは、オンロードマシンとはまったく別モノ。オン歴の長いライダーなどは最初、その違いにとまどうかもしれない。またオフに乗り慣れている[…]
8つのパーツを組み合わせることで、15通り以上の使い方ができるマルチパーパスツールは、付属のポーチに収納すると手のひらに収まるコンパクトさになる。 こうしたコンパクトな工具の場合、組み合わせの精度が悪[…]
最新の記事
- 2025年「56レーシング」チーム体制発表! 13歳の富樫虎太郎は全日本J-GP3フル参戦、新たに9歳の木村隆之介も加入
- Wチャンピオンを手土産に世界に再挑戦!【國井勇輝インタビュー】
- 「いつから、いくら下がる?」ついにガソリンの暫定税率廃止へ! 新原付の地方税額も決着……〈多事走論〉from Nom
- 【2024年12月版】シート高780mm以下の400ccバイク10選! 地面に足が着くのはやっぱり安心
- 「これを待ってた」ホンダ新型CB400フルカウル「CBR400RR/CBR400R FOUR」スクープまとめ「かっけー!」
- 1
- 2