発売は2022年!

【スクープ検証】ホンダ新型「ダックス125」本当に出る? それとも出ない?〈答え合わせ〉


●文:ヤングマシン編集部 ●CG:白圡学

これから一体どんな魅力的なバイクが登場するのか?その未来を大胆に予想(妄想!?)する我々ヤングマシン編集部。’20年12月時点でホンダ原付二種往年のレジャーバイク「ダックス」が復活するだろうと報道し、バイク界を大いに騒がせたことは記憶に新しいだろう。あれから数ヶ月。その答え合わせをする時がやって来た。報道後に掴んだ新情報も含めて、あらためて新世紀版の誕生に期待を寄せたい。

胴長フレームにグロムの新型エンジンを搭載して復活!!

妄想ながら限りなく実現に近いスクープとして、ヤングマシン本誌で再三追いかけてきたホンダの「ダックス125」。ヨーロッパでも商標登録されているのが確認され、登場するのは9割確定と言える。だが、正式発表を当初’21年春と予想していたが、新情報によれば’22年モデルとして発表されることになる模様。我々は少々急ぎ過ぎてしまったわけだが、その姿はより具体的に見えてきた。

【HONDA ST125 DAX】5速MT&ロングストロークエンジンを、復活プレスフレームに搭載すると予測されるダックス。新旧フィーチャーの幸せな融合!●デビュー可能性80% ●予想価格帯:45万円前後 ●予想発売時期:’22年春

まずエンジンだが、’21グロムに搭載されたユーロ5対応の新型ユニットで決まりだろう。このエンジンはミッションが従来の4速から5速に増えていることもポイントだ。グロムと違ってダックスでスポーツ走行する場面はあまり多くはないはずだが、速度に合ったギヤを的確に選べるということはエンジンを必要以上に回さなくてもよくなるということ。つまりツーリングでの巡航はより快適になり、燃費の面でも向上が期待できる。

そしてダックスと言えば、なんと言っても特徴的なのがプレス鋼板によるモナカフレームとその内部に収められた燃料タンク。鋼板プレスフレームについては、長年使ってきたスーパーカブでさえも現在はパイプフレームに置き換えられた、いわばロストテクノロジーに近いものだが、これについても見事に再現されるとの情報だ。どうやら欧州で販売されているビジョン110のプレスアンダーボーンフレーム技術などが応用されているらしい。

車格:ダックスならモンキーより胴長で!

125になっても「ダックス」である以上、50cc時代のオリジナルと同様、モンキーと比べてひとまわり長めの胴長タイプになることは確実。ゆとりあるサイズで、ツーリングから2人乗りまで快適性がさらに向上。原付二種のパワーを活かして活躍の場はグンと広がるぞ。

車格についてはモンキー125より若干長めのホイールベースが設定され、ゆとりある乗り味が演出される模様。2人乗りも楽しめる設計だとの情報だ。まだ不明な点として、走行安定性や剛性を確保するためリヤサスペンションはモノサスになるという噂もあるが、フレームがオリジナルの雰囲気にこだわっている以上、ここも2本サスでいくと予想する。モンキー、ハンターカブに続く125でのホンダ名車の復活は、もうしばらく待つべし!

[左] ST125 DAX イメージCG [右]モンキー125(全長1710mm 軸距1155mm シート高775mm)

エンジン:新型グロムのエンジンユニットで決まり!

【新世代の横型エンジン】タイ発表の新型スーパーカブ110と同系と思われるユーロ5対応の新エンジン。ロングストローク化し圧縮比もアップ。スペック上はほぼ同様だが、パワーカーブは全域でトルクアップし、高回転のパワーも向上している。

【’21 HONDA GROM】■水冷4スト単気筒OHC2バルブ 125cc 9.7ps/7250rpm 1.07kgm/5500rpm

フレーム:こだわりの最新プレスフレームを投入!

ダックスと言えば鋼板プレスフレームだが、現在の基準や125ccのパワーに見合った剛性を十分に確保するのはなかなか難しい。だが、ホンダでは欧州版ディオ110と言えるVision110の’21年型でプレス成形の新型アンダーボーンフレームを採用している。ダックス125にもこのの技術を応用してくると予測される。これで、あのダックスらしいフォルムと雰囲気が余すところなく再現されるというわけだ。

旧ダックスのプレスフレームは2枚の鋼板をモナカ合わせにしており、板厚や接合部の構造で剛性が大きく変わる。新型のキモもこの辺りか? ※写真は’95 DAX

ビジョン110=欧州版ディオ110は’21モデルでスマートアーキテクチャーフレーム(eSAF)と名付けたプレスフレームを新採用し、軽量化を実現した。

【モンキーはパイプ】モンキー125のフレームはスチール製のパイプフレームを採用。こちらは50cc時代のオリジナルもパイプフレームを採用していた。

車名:欧州にて”ST125″を商標登録済み

ダックスの車名型式である”ST”を冠した「ST125」を、ホンダが’20年12月にヨーロッパで商標登録したことは確認済み。ダックス125の登場はこれでもう揺るぎなさそうだ。さて、国内の正式名称はどうなるのか。「ST125ダックス」か「ダックスST125」あたりが本命だが、初代にならって「ダックスホンダST125」と名乗るのもアリかもしれない。

ダックスの歴史:モンキー派生車として’69年に登場

初代は「ダックスホンダ」の名称で’69年に登場。モンキーに続くレジャーバイクとして折り畳み式ハンドルや車体を横にしても漏れない燃料タンクを持ち、遊びのフィールドを広げた。

【’69 DAX HONDA ST50】初代はダウンフェンダー。玄関先にも停められるコンパクトさと誰でも気軽に乗れるフレンドリーさで人気を博した。

【’69 DAX HONDA ST50 EXPORT】未舗装路も走りやすいようアップしたフェンダーやマフラーで活躍の場をを拡大。ダックスらしいスタイルに。

【’95 HONDA DAX】旧ダックスの最終型。CDI点火化や12V化などが行われた。排ガス規制のために’99年8月いっぱいで生産終了。

【’72 MIGHTY DAX HONDA ST90】旧ダックスで最大排気量だったのが派生モデルのマイティダックス。14インチの大経ホイールを採用していた。

ホンダ新型ダックス125|新車予想|原付二種|レジャーバイク

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【YMフラグ立ては’19年12月号だった】ヤングマシンが最初にダックス125を採り上げたのは’19年12月号だった。このときはまだあくまでモンキー125に続く名車復活の要望レベルだったのだが、これが海外にも及んで予想以上の大反響。ファンの多さにホンダも動いた!?


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