ホンダは、新型DOHC4バルブヘッドになった水冷4ストローク単気筒を搭載する新型「CB125R」を4月22日に発売すると発表した。同時に倒立フロントフォークにはSFF-BPをクラス採用。ニューカラー×2色を設定した全3色をラインナップする。
●車両別アーカイブ:ホンダ CB125R
13ps/9000rpm→15ps/10000rpmにパワーアップ
ホンダは、2018年に発売されたCBシリーズのエントリーモデル「CB125R」を早くもモデルチェンジ。DOHC4バルブの新エンジンを搭載することで2psアップの15ps/10000rpmとし、さらに新型フロントフォークにグレードアップしながら、価格は1万6500円アップにとどめている。
メジャーな変更は2箇所。まずひとつめは、単気筒エンジンを吸排気効率に優れ、高回転化を可能とするDOHCヘッドの新型エンジンとしたことだ。SOHC2バルブだった従来型からDOHC4バルブへと進化したことで、2psのパワーアップと0.2kg-mのトルクアップを果たした。欧州仕様ではユーロ5に完全適合し、最高速度は101km/hから105km/hに向上、0-200m加速は11.3秒という数値も公表されている。
これを実現するための手法は、エンジンのヘッドがDOHCになっただけではない。もちろんSOHC2バルブからDOHC4バルブへの進化は著しいだろうが、注目したいのは58×47.2mmだったボアストロークが57.3×48.4mmへとロングストローク化されたこと。このところユーロ5への適合を謳ったモデルは排気量増大なども含め、ややロングストローク傾向へと振るのがトレンドになっているようだ。
この結果、新型CB125RのWMTCモード燃費は46.8km/Lとなり、10Lの燃料タンク容量と掛け合わせると航続距離は468kmに。いつ給油したのかを忘れそうなレベルである。
φ41mm倒立フロントフォークは、ニンジャZX-25Rも採用するSFF-BPに進化!
フレームは現行型を踏襲しているが、これに組み合わせる足まわりは進化を遂げた。φ41mm倒立フォークが、SHOWA製SFF-BP(Separate Function Big Piston)にアップグレードされたのだ。このSFF-BPはカワサキのNinja ZX-25RがZX-6R並みの装備としてクラス初採用(φ37mm)したが、その上をいくサイズ。125ccクラスとは思えない装備である。
これに組み合わされるリヤサスペンションは、安定した減衰力を発生する分離加圧式。高張力鋼板性スイングアームと合わせて、乗り心地と軽快感あるハンドリングを両立している。
ブレーキシステムは従来と同じφ296mmディスク+ニッシン製ラジアルマウントキャリパーのフロントと、φ220mmディスク+1ポットキャリパーを組み合わせる。IMU搭載による前後2チャンネルABSというクラスを超えた装備も継承した。前後タイヤは従来と同様に前110/70R17/後150/60R17のラジアルタイヤを履く。
灯火類はフルLEDで、メーターはLCD。“ネオスポーツカフェ”のデザインは基本的に従来を踏襲している。リヤフェンダーのマウントは樹脂からスチール製になったようだ。
カラーバリエーションは、精悍で落ち着きのある「マットガンパウダーブラックメタリック」、力強い印象の「パールスモーキーグレー」を新たに採用し、鮮やかな「キャンディクロモスフィアレッド」を継続採用した全3色のラインナップに。各カラーのフロントフェンダーは燃料タンクと同色とされるほか、倒立フォークのアウターチューブや前後ホイールはブラウン系とした。
また、純正アクセサリーにはスポーツタイプのグリップヒーターを新たにラインナップしている。
HONDA CB125R[2021 model]
【HONDA CB125R[2021 model]】主要諸元■全長2040 全幅820 全高1055 軸距1345 シート高815(各mm) 車重130kg(装備)■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 124cc 15ps/10000rpm 1.2kg-m/8000rpm 変速機6段 燃料タンク容量10L■タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●価格:47万3000円 ●色:黒、灰、赤 ●発売日:2021年4月22日
HONDA CB125R[2021 model]ディテール
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