●文/写真:ウィズハーレー編集部 ●取材協力:マイパフォーマンス
バランスの良さを高く評価される1200エンジンのショベルをカスタム
現代のハーレーは、2000ccに届きそうな排気量までスープアップされているが、ショベル以前はビッグツインでも1200ccだった。当時の国産車はナナハンが最大排気量だが、パワー競争を追わない独自路線のハーレーでも、その後は排気量をアップさせていくことになる。
現代でも1200エンジンのショベル愛好家は多く、そのバランスの良さは高く評価されている。今回紹介するカスタムは、ストックのエンジンとノーマルフレームを最大限に生かしたモデル。マイパフォーマンス(山梨県)が手がけたものだ。
いわゆる”4速フレーム”と呼ばれるノーマルフレームは、エンジンをリジットマウントしたリヤサス付きの構成で、乗り心地は抜群だ。
カスタムワークの多くは、シンプルな外観を得るためにフレームをリジット化する方向性が多いものだが、あえてノーマルフレームを採用して、シンプルなシルエットを作り上げている。サスペンションもノーマルである。つまり基本骨格とエンジンはストックのまま、贅肉を徹底的に削ぎ落としたのだ。
ショベルの最後期には、5速ミッションが組まれたフレームに変更され、エンジンがラバーマウントされるのだが、実はそのモデル以降はストリップな外観にすることが困難になる。それゆえに、リジットマウントモデルのソフテイルが旧車風カスタムの主流となっていくのだ。
乗り心地の良いシンプルなカスタム。エンジンはキックキットを追加しているが、セルモーターも外されていないので、始動も簡単だ。キャブレターにはS&SのEタイプを使用してダイレクトな加速フィーリングを演出。前輪には細身の21インチホイールを装着して、軽いハンドリングも得ている。
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