順調に進むユーロ5対応

次期排ガス規制クリア? 絶版? ’20-’21新車バイク動向予想〈大型アドベンチャー編〉

●文/まとめ:ヤングマシン編集部(沼尾宏明)

’21年以降、バイク新車ラインナップに大変動が起きる。欧州で’21年1月から次期排ガス規制のユーロ5が全面導入され、規制をクリアしていない車両は”絶版”を余儀なくされてしまうのだ。新型の噂を含め、どんなマシンが生き残るのか、はたまた去りゆくのか緊急予想を敢行。本記事では大型アドベンチャーカテゴリーの状況を確認する。

大型アドベンチャー:順調に進むユーロ5対応

ラクなライディングポジションやロングストロークサスペンションによる乗り心地の良さ、高い旅性能が特徴の大型アドベンチャーモデル。明確にユーロ5対応を謳っていたのはアフリカツインやV-ストローム1050ぐらいだったが、NC750Xや人気モデルR1250GSも’21で対応を果たした。

’21 ホンダNC750X [ユーロ5]:エンジンパワーアップ&コンパクト化

実用域のトルクを追求した前傾62度パラツインで”大型版カブ”の異名を誇るNCシリーズ。タンク部分のメットインも魅力だ。欧州で発表された’21モデルでは、シート高30mmダウン/6kg軽量化/4psパワーアップ等とともに、ユーロ5規制にも対応した。

【’21 HONDA NC750X】■水冷4スト並列2気筒745cc 58.6ps/6750rpm 7.04kg-m/4750rpm ■車重224kg ●色:赤 黒 白 青 ●国内価格&発売時期:未定 ※諸元は欧州仕様DCT

ホンダCRF1100Lアフリカツインシリーズ [ユーロ5]:より洗練された本格冒険野郎

パリダカレプリカの名を受け継ぎ、’16年にデビューしたアフリカツイン。早くも’20年型で1000から1100にフルモデルチェンジ。従来型をベースにした270度パラツインは、ストロークアップや吸排気系の変更で最高出力を7psアップしながら、ユーロ5をクリア。軽量化、6軸IMUも入手した。マフラーにはCBR1000RRと同様の排気バルブも装備。

【HONDA CRL1100L AFRICA TWIN SERIES】■水冷4スト並列2気筒1082cc 102ps/7500rpm 10.7kg-m/6250rpm ■車重226kg ●色:赤 トリコ 黒 ●価格:161万7000円~ ※諸元はSTD

ヤマハ テネレ700 [ユーロ4]:名車ネームを継ぐ本格派

アフリカツインと同様、往年のパリダカ機のネーミングを襲名したテネレ700は、’20年7月末に国内投入されたばかり。MT-07譲りの心臓に専用セッティングを施し、独自フレームに搭載した。φ43mm倒立やフロント21&リヤ18インチなど足も本格的だ。ユーロ4対応だが、心臓部を共有するトレーサー700が欧州でユーロ5に適合しているため、対応は確実だろう。

【YAMAHA TENERE700】■水冷4スト並列2 気筒688 cc 72ps/9000rpm 6.8kg-m/6500rpm ■車重205kg ●色:ツヤ消し灰 白 ツヤ消し黒 ●価格:126万5000円

スズキVストローム1050/XT [ユーロ5]:電脳で武装した現代版DR-Z

Vストロームの1036cc水冷Vツインは、’20で電制制御スロットルなどを獲得。6psアップしつつ、規制対応も両立した。XTは電脳が充実した上級版。

【SUZUKI V-STROM1050/XT】■1036cc 106ps 10.1kg-m ■車重247kg ●色:黒×灰 黒×白 黒/黄 白×赤 黒 ●価格:143万円/151万8000円 ※諸元と写真はXT

BMW R1250GS/アドベンチャー [ユーロ5]:ADVの代表格も’21で対応

当ジャンルを牽引してきたGSの最新形・R1250GS。同系ボクサーツインのR1250が先にユーロ5に適合していたが、こちらも’21モデルにて対応を果たした。

【BMW R1250GS/ADVENTURE】■1254cc 136ps 14.59kg-m ■車重249kg ●国内価格&発売時期:未定 ※諸元と写真は欧州仕様STD


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