ホンダは欧州で2021年のニューモデルとしてX-ADVを発表した。パワー&トルクアップしたエンジンはライドバイワイヤにより4つのライディングモードを手に入れ、刷新されたボディワークにより足着きや利便性も向上。外観もさらにシャープになっている。
エンジンのレッドラインは600rpm高められ、4.2psのパワーアップを果たす
ホンダは欧州で2021年のニューモデルを一挙発表。当記事ではフルモデルチェンジしたX-ADVを紹介したい。
まず排気量は745ccのままとなったエンジンだが、ユーロ5適合とともに最高出力は発生回転数を500rpm高めた58.6ps/6750rpmにパワーアップ。トルクは7.04kg-m/4750rpmと発生回転数は変わらないものの増強された。レッドラインは600rpm高めた7000rpmとされ、高回転側の余裕が増していると同時に、よりパンチのある低中速トルクも謳われている。
スロットルバイワイヤ(TBW)を採用したことにより、4つのライディングモード(レイン、スタンダード、グラベル、スポーツ)と調整可能なユーザーモードを獲得。よりスムーズに介入するホンダセレクタブルトルクコントロール(いわゆるトラコンと同義)は3段階に設定可能とされ、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)のシフトスケジュールは各ライディングモードに連動する。
ギヤ比は1~3速がショート化され、4~6速はロングに。よりワイドレンジにカバーするようになった。燃費は3.6L/100km(27.78km/L)となった。クランクマスは増強したが、エンジン自体は1.4kgの軽量化を果たしている。
車体は、新型チューブラースチール製ダイヤモンドフレームを採用し、軽量化とスペース効率を追求。φ41mm倒立フォークにプロリンクサスペンションを採用し、フロントブレーキにはラジアルマウントキャリパーとφ296mmダブルディスク、ABSを組み合わせる。ホイールトラベルは前153.5mm、後150mmとし、グラウンドクリアランスは165mmを確保。装備重量は3kg軽量化して236kgとなった。
スタイリングは全体にシェイプアップされ、よりアグレッシブに。LEDツインヘッドライトとデイタイムランニングライト(DRL)が表情を作り出し、これに新形状のウインドスクリーンを組み合わせている。新しい5インチTFTディスプレイは「ホンダスマートフォンボイスコントロールシステム」によりスマートフォンにリンク可能だ。シート下ストレージスペースは21Lから22Lに増大した。また、従来の12V電源に代わりUSBソケットがシート下コンパートメントの後方に設置された。グローブボックスの設置も嬉しい。ちなみにイグニッションはスマートキーだ。
日本仕様もいずれ発表されると思われるが、その時期や価格については引き続き情報を待ちたい。
HONDA X-ADV[2021 model]欧州仕様
【HONDA X-ADV[2021 model]欧州仕様】主要諸元■全長2215 全幅940 全高1370 軸距1590 シート高820(各mm) 車重236kg■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 745cc 58.6ps/6750rpm 7.04kg-m/4750rpm 変速機6段DCT 燃料タンク容量13.2L■キャスター27°/トレール104mm ブレーキF=φ296mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ240mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70R17 R=160/60R15 ●価格&発売時期:未発表 ※諸元等は全て欧州仕様
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