50~400ccのバイク用エンジンを年間8万基生産

欧州ヤマハとファンティックが戦略的パートナーシップを強化|エンジン製造会社の株式を譲渡

ヤマハ発動機の子会社で、欧州における製品販売を行う「ヤマハモーターヨーロッパ」は、2020年10月7日、イタリアで二輪車エンジンの製造を行うグループ会社「モトーリ・ミナレリ」の全ての発行済み株式を、業務提携を進めている「ファンティックモーター」へ譲渡する決定を下した。

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「Yamaha Motor Europe N.V.(ヤマハモーターヨーロッパ、以下YME)」は、10月7日(現地時間)、イタリアで二輪車エンジンの製造を行うグループ会社「Motori Minarelli S.P.A.(モトーリ・ミナレリ、以下MM社)」の全ての発行済株式を、業務提携を進めている「Fantic Motor S.P.A.(ファンティックモーター、以下ファンティック社)」へ譲渡することについて、EWC(欧州労使協議会)への協議を申し入れるとともに、MM社の地域労使協議会への通知を行った。

譲渡先のファンティック社は、イタリアで二輪車や電動自転車の製造・販売を行っており、MM社も長期的なビジネスパートナー。今回の株式譲渡は、ヤマハ発動機とファンティック社とのパートナーシップを強化することが狙いだという。ファンティック社への株式譲渡契約など一連の手続きはEWCとの協議に基づき、年内完了を予定している。

MM社は、50〜400ccの二輪車用エンジンを年間8万基生産しており、ヤマハの欧州における二輪車製造子会社MBK Industrie S.A.S(フランス)に加え、譲渡先のファンティック社を含む、欧州域内の他の二輪車メーカーにもエンジンを供給している。

ちなみに、MM社とファンティック社との協業は1970年からスタートしているほか、欧州で販売されるヤマハYZF-R125やWR125といったマシンのエンジンもMM社が製造しているものだ。

この提携は、ヤマハ発動機のグローバルなエンジン製造戦略に沿ったものであり、グローバル展開によるエンジンプラットフォームの効率化や、エンジン製造の統合による生産能力の最適化を目指したもの。ヤマハ発動機とファンティック社の長期的なパートナーシップにより、MM社はエンジン供給を中心とした事業活動を継続するとともに、将来的には供給範囲の拡大も目指すという。


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