※’20年7月上旬現在、国内で購入できる現行ラインナップかつ公道市販車のカタログ数値(公式HPに記載されているスペック)を比較。
極太の力で優雅に流すビッグクルーザーが勢揃い
持続的なパワーを示す馬力に対し、「1回転毎の力強さ」を表わすトルク。イメージとしては“タイヤが瞬時に車体を押し出す力”と言える。実用域での力強さは最高出力より最大トルクで比較可能だ。
さらにトルクは、排気量と大きな関係アリ。馬力は高回転化である程度稼げるが、エンジンが1回転する力であるトルクは排気量の大小が密接に影響する。その結果、大排気量クルーザーが10位圏内に大量ランクイン。1位は、唯一20kg-mを突破したトライアンフ ロケット3Rだった。このトルクは2000cc級セダンやスポーツカーと同等。途轍もないトルクだ。
これに続いたのはインディアンのチャレンジャー。 BMWやハーレー、ホンダら17kg-m台に対し、僅差でリードした。以下、16kg-m台に1700~1800cc台のハーレー軍団が名を連ねる。選外の11位にはZX-14Rや新顔のBMW・R18が16.1kg-mで続く形となった。
第1位[22.5kg-m]トライアンフ ロケット3R:路面を削る? 実は従順です
巨艦ロケット3Rが最大トルク1位の栄冠に。これを生み出すのがケタ違いの2458cc並列3気筒。’20年に復活した際、排気量を拡大し、2Lクラスの4WD車に匹敵する22.5kg-m&167psにまで強化された。走りはドロドロ感が強く、わずか4000rpmで最大トルクを発生。いかにも凶暴そうだが、過激すぎず、リニアリティがあって扱いやすい。実に優雅だ。
第2位[18.1kg-m]インディアン チャレンジャーシリーズ:水冷のネオ心臓で上位進出
1897年に創設された古豪ブランドが放つ、新作バガーが2位獲得。1768cc水冷60度Vツインの新ユニット=パワープラス108により、同門最強のトルクと122psを発生する。
第3位[17.8kg-m]BMW K1600シリーズ:クルマと同様シルキーシックス
現行唯一の並列6気筒を積む同社の最高峰ツアラー。わずか1500rpmで最大トルクの70%を発揮し、4輪のBMWで有名な“シルキーシックス”と同様の極上感を味わえる。
第4位[17.4kg-m]ハーレーダビッドソン CVOロードグライド
’20後期に投入。油冷ヘッドの1923ccVツインが同社最大のトルクを3750rpmで発生させる。
第5位[17.3kg-m]ホンダ ゴールドウイングシリーズ
’74年のデビュー以来、国産ツアラーの王者として君臨。’18で全面刷新し、より大トルクを獲得した。
’20年のトルクベストテン
1.〈22.5kg-m〉トライアンフ ロケット3R
2.〈18.1kg-m〉インディアン チャレンジャーシリーズ
3.〈17.8kg-m〉BMW K1600シリーズ
4.〈17.4kg-m〉ハーレーダビッドソン CVOロードグライド
5.〈17.3kg-m〉ホンダ ゴールドウイングシリーズ
6.〈17.2kg-m〉インディアン ロードマスターシリーズ
7.〈17.1kg-m〉インディアン チーフテンシリーズ
8.〈16.7kg-m〉ハーレーダビッドソン ウルトラLTD/ロードグライドLTD
9.〈16.6kg-m〉ハーレーダビッドソン ストリートグライド/ロードキング他
10.〈16.3kg-m〉ハーレーダビッドソン FXDR114
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