リラックスした乗車姿勢とロングホイールベースによる直進安定性を誇り、悠々と旅ができるクルーザーモデル。ラストはトライアンフ、BMW、ドゥカティのラインナップを紹介する。■トライアンフ ロケット3R|ボンネビルボバー/ブラック/TFC |ボンネビル スピードマスター ■BMW コンセプト R18 シリーズ|K1600B/グランドアメリカ ■ドゥカティ Xディアベル/S|ディアベル1260/S
●文:沼尾宏明、中村友彦、田宮徹
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トライアンフ ロケット3R:手懐けられる量産最大2500cc
従来型の2294ccから一気に2458ccへと拡大されたビッグトリプルは、ボアを拡大しつつストロークを縮小(101.6×94.3mm→110.2×85.9mm)。ギヤボックスの5→6段化など内部パーツも一新。このエンジンを縦置きする車体はフレームのアルミ化などで40kg以上も軽量化され、意外なほどの乗りやすさやコーナリング能力に貢献。2.5Lのトルク感や加速は圧倒的だが、低回転では従順で扱いやすい面も持つ。

【TRIUMPH ROCKET 3R】■水冷4スト並列3気筒DOHC 2458cc 167ps/6000rpm 22.5kg-m/4000rpm ■318kg シート高773mm 18L ■タイヤF=150/80R17 R=240/50R16 ●価格:265万3000円 [写真タップで拡大]
トライアンフ ボンネビルボバー/ブラック/TFC:意表を突くデザインのネオクラ改ボバー
シート下にリヤショックを隠すリジッド風フレームに、低中速寄りのチューニングとした1200ccエンジンを搭載。STDは前19/後16インチだが、ブラックは前輪をファットな16インチとし各部をブラックアウト。TFC(写真)は専用チューンエンジンや高級&軽量パーツ満載の750台限定車。

【TRIUMPH BONNEVILLE BOBBER/BLACK/TFC】■水冷4スト並列2気筒SOHC4バルブ 1200cc 87ps 11.2kg-m ■9L ●価格:165万3900円/178万9100円/238万9000円 ※写真および諸元はTFC [写真タップで拡大]
トライアンフ ボンネビル スピードマスター:ボバーに後席と実用性をプラス
前後16インチのボバーブラックシャシーを基に、フォワードコントロール化や手前に引いたハンドルなどでクルーザー力を強化。シートも後席を追加した上で前席を肉厚化する。ヘッドライトやエンブレムは古風だが、トラクションコントロールやライディングモードなど最新デバイスを備えるのはボバー全車に共通だ。

【TRIUMPH BONNEVILLE SPEEDMASTER】■水冷4スト並列2気筒SOHC4バルブ 1200cc 77ps 10.8kg-m ■245.5kg シート高705mm 12L ●価格:178万9100円 [写真タップで拡大]
BMW R18/ファーストエディション:1800ccのフラットツイン車、正式発表!
新開発の1800cc空冷フラットツインを搭載したBMW久々のクルーザー。OHVを採用し、’50~60年代のR50/69系のように、シリンダー(この巨大さも特徴)の上にプッシュロッドが露出する。クラシックな「R18」と期間限定の「ファーストエディション」が発表されたが、モダンな「R18/2」も公開済みで、カウル付き機種も存在する模様。

【’20 BMW R18/FIRST EDITION】■全長2440 全幅964 全高1232 軸距1731 シート高690(各mm) 車重345kg(装備) ■空油冷4ストローク水平対向2気筒OHV 1802cc 91ps/4750rpm 16.1kg-m/3000rpm 変速機6段 燃料タンク容量16L ■キャスター32.7°/トレール150mm ブレーキF=φ300mmWディスク+4ポットキャリパー R=φ300mmシングルディスク+4ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70R19 R=180/65R16 ●色:黒 ●価格:STD=254万7000円/ファースト・エディション=297万6500円 [写真タップで拡大]
BMW K1600B/グランドアメリカ:伝家の宝刀シルキー6を抱く超高速機
K1600GT系のリヤまわりをバガー風の尻下がりデザインに改めたモデル。そのため走行性能はGT系と変わらず高レベルで、アルミフレームに現行機種唯一の並列6気筒エンジンを搭載、160psを発揮する。グランドアメリカはK1600Bにトップケースなどを追加したモデル。

【BMW K1600B/GRAND AMERICA】■水冷4スト並列6気筒4 バルブ 1648cc 160ps 17.8kg-m ■350kg シート高750mm 26.5L ●価格:356万2000円~/366万5000円 ※諸元はB [写真タップで拡大]
ドゥカティ Xディアベル/S:低速でも楽しめる稀有なドゥカティ
30度のキャスター角、1615mmのロングホイールベース、フォワードコントロールなどを持つドゥカティ初のクルーザーモデル。低速域でリラックスして楽しめる「ロースピード・エキサイトメント」を謳うが、152psのDVTエンジンで豪快な走りも可。「S」はブルートゥース機能などを持つ上位機種。

【DUCATI X DIAVEL/S】■水冷4ストL型2気筒DOHC4バルブ 1262cc 152ps 12.8kg-m ■247kg シート高755mm 18L ●価格:244万円/283万7000円 ※諸元はSTD [写真タップで拡大]
ドゥカティ ディアベル1260/S:某国産ビッグNKのような乗りやすさ
高性能クルーザーの元祖的存在。現行の2代目はXディアベルがベースで、1262ccエンジンや車体の基本を踏襲しつつ、エンジン位置の40mm後退、スイングアーム56mm短縮などで独自の操縦性を得る。圧倒的なトルク感とスポーツNKとしても通用する乗りやすさが自慢だ。Sは豪華装備の上級版。

【DUCATI DIAVEL 1260/S】■水冷4ストL型2気筒DOHC4バルブ 1262cc 159ps 13.2kg-m ■244kg シート高780mm 17L ●価格:236万5000円/275万5000円 ※諸元はS [写真タップで拡大]
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