175psと空力ボディで到達!

時代を拓いた革新のエポックマシン:スズキGSX1300Rハヤブサ【実測300km/h】

※本記事で取り上げる「初」は、公道走行可能な量産二輪市販車としての”初”を意味します。なお、その定義には諸説ある場合があります。

’99 スズキ GSX1300Rハヤブサ〈世界初・実測300km/h〉175psと空力ボディで到達!

’80年代中盤以降の世界最速争いでは、強敵のカワサキに苦戦を強いられたスズキだが、実測300km/hを初めてマークした量産車は、GSX-R1100の後継モデルとして登場したハヤブサだった。

ルックスはかなり独創的だったものの、ハヤブサの構成は至ってオーソドックスで、アルミツインスパーフレームと水冷4気筒エンジンには、同時代のGSX-R750で培った技術が活かされていた。シングルシートカバーは標準装備で、リヤタイヤの前方にはディフューザーとしての機能を発揮する、ボルト留めのアンダーカウルが備わる。

【’99 SUZUKI GSX1300R HAYABUSA】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 1298cc 175ps 14.1kg-m 車重215kg(乾) ※輸出車

【メーター読みで320km/hをマーク!】スペインのサーキットと公道で開催されたハヤブサの発表試乗会では、多くのテストライダーが実測300km/hオーバー、メーター読みで320km/h前後をマーク。この数字は、当時の量産車としては驚異的だったのだ。

実測300km/hを実現するため、ヘッドライトやウインカー、エアインテークなどは、さまざまな形状と位置が検討された。シングルシートカバーはリヤまわりの乱流防止に貢献。

サイドカムチェーンやSCEMメッキシリンダー、ラムエアシステムのSRAD、燃料噴射といった技術は、いずれもGSX-R750からの転用だが、1軸式バランサーはハヤブサならではの機構。

【峠道もスイスイ走れる】圧倒的なパワーと抜群の直進安定性だけではなく、ハヤブサは峠道をスイスイ走れる柔軟性も備えていた。

【’08 SUZUKI HAYABUSA 1300】大幅刷新を受けた2代目は、初代+22psとなる197psの最高出力を獲得し、出力特性が3種から選択できるS-DMSを装備。外装やフレームも新設計となった。


●文:中村友彦 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

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