※本記事で取り上げる「初」は、公道走行可能な量産二輪市販車としての”初”を意味します。なお、その定義には諸説ある場合があります。
’92 ホンダNR〈世界初:楕円ピストン&国産初:500万円超〉
型式としてはV型4気筒だが、内燃機関の歴史で唯一となる楕円ピストンを採用したNRのエンジンは、実質的にはV型8気筒に相当。その原点は、’79~’82年の世界GPを戦った500ccレーサーと、’80年代後半のルマン24時間耐久やオーストラリア・スワンシリーズに参戦した750ccレーサーだが、’92年から市販が始まったストリート仕様は、ダイナミック&エレガンスというコンセプトを掲げ、高級車としての質感を重視。ほとんどのパーツを手の込んだ専用設計としたため、価格は当時の二輪で最も高価な520万円。ハンドメイドのカーボン外装やチタンコートスクリーン、センターアップマフラー、ニカジルメッキシリンダー、16ビットのコンピュータを用いた電子制御式インジェクションなども、当時としては画期的な装備だった。
【’92 HONDA NR】■車重223kg(乾) 水冷4ストV型4気筒DOHC8バルブ 747cc 77ps 5.4kg-m ●当時価格:520万円
楕円ピストンの上部には吸気4+排気4=8本のバルブ、下部には2本のチタンコンロッドを配置。カムシャフトの駆動はギアトレイン式で、ボア×ストロークは歴代ナナハン4気筒で最もショートストロークとなる101.2×50.6×42mm。フルパワー仕様の最高出力は130ps。
アルミフレームやプロアームは同時代のVFRに通じる構成だが、ストリート用としての最適化が図られている。フロントフォークはホンダ製ロードバイク初の倒立式。
メーターは同時代のレーサーレプリカとは一線を画する構成。速度はデジタル表示で、カーボンパネル中央には回転計、その左には油温/油圧計、右には水温/燃料計を設置。
●文:中村友彦 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
’87 ホンダVFR750R〈世界初・チタンコンロッド〉ワークスのメカを忠実に再現 ’85年に投入されたワークス耐久レーサー・ホンダRVF750は猛威を奮い、’85~’86年の鈴鹿8耐を連覇。世界耐久[…]
250レプリカが4スト2スト問わず絶頂期に到達しようとしていた'90に、CBRはフルチェンジしてついに「CBR250RR」へと進化。エンジンはさらなる高回転化に成功し、レッドゾーンは1万9000rpm[…]
暗闇に遠くから幾多の光芒が射す。あるものは一際強い光を放って過ぎ去り、あるものは留まり今も輝き続ける。――過去半世紀に及ぶ二輪史において、数々の革新的な技術と機構が生み出された。定着せず消えていった技[…]
2018年7月16日と9月24日、ツインリンクもてぎの南コースでホンダコレクションホール開館20周年記念イベントが開催された。いつもの動態確認テストはレーサーなどが多かったが、今回は20周年記念という[…]
最新の記事
- 日本発ソーラーEVトライクに、キムタク愛車説の野獣スーパーカーが話題沸騰! 8月に話題を集めたバイク・クルマニュースを総ざらい
- 鮮烈なボディカラーが印象的だった42年前の名車。とんでもないスペックだったが、わずか2年で消えた伝説の[カワサキ 750 TURBO]
- 孤高のミドルVツイン! 72馬力の鼓動は永久不滅。生産終了しても100%納得のファンバイク スズキ「SV650/X」が輝き続ける5つの理由
- フルフェイスを被らない白バイ隊員の本音!? 特注ジェットヘルメット採用の裏事情と「自分の車両も洗車して」先輩隊員との泥臭い人間関係
- 【2026鉄馬】ただのデモ走行じゃない、ホンダ開発陣が「E-Clutch×CB400SF」で実証参戦。秘められた技術者たちの本音とは
- 1
- 2





























