ノーマルエンジンだからノーマルセッティングで良い、という考えは、あくまで新車コンディションのときに通用するお話であって、経年変化でエンジンコンディションや吸排気コンディションが変化すれば、その状況に合わせたセッティングこそがベストだと考えられる。そんなベストを追求したいユーザーにも好評なのがキースター製「燃調キット」である。
オーバーホールの必須アイテム、キースターの「燃調キット」
サンデーメカニックにとって、もはやなくてはならないパーツが、キースターの「燃調キット」だろう。国内4メーカー製を中心に、人気の旧車用キャブパーツをキット化して販売。最近では、ユーザーニーズに応え富士重工の「ラビット」用キャブパーツも各種販売し好評だ。
オーバーホールと言えば、まずはガスケットセットが必要不可欠。キャブのコンディションによっては、フロートバルブセットやジェットニードル&ニードルジェットセットなども必要になる。
メーカー純正部品は信頼できるが絶版品も多く、仮に購入可能でも、フロートバルブ1セットだけで1ボディ分の燃調キット価格を越えてしまう実例もある。そんなコストパフォーマンスも受け入れられ、様々なモデル用燃調キットが続々と開発販売されている。
ここでは、本誌スタッフが実践したキャブレターのオーバーホール例を紹介しよう。釜茹でにしたキャブレターを完全に分解。ネットオークションで購入した4連キャブは、スロットルバルブが完全に固着。指先では開閉不可能だった。
完全分解後の金属パーツ、例えば、スロットルリンク周りや各種ボルトにはワイヤーバフ(ステンレスワイヤーバフで磨く)を掛け、再ユニクロメッキ処理に依頼。近年メッキ屋さんは、WEBサイトを持っている業者も多いので「再メッキ ユニクロメッキ」などで検索することで、再メッキ業者さんを何件も見つけることもできるようになった。
今回はパーツ単位で仕上げてから、キースター製燃調キットを利用し、各気筒を組み上げている。このような仕上がりを得られれば、視覚的にも性能的にも、大満足なはずである。是非とも、次のオーバーホール機会にはチャレンジしてほしい。
●取材協力:キースター(岸田精密工業) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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