ビスやボルトなど、緩まないよう強めに力を込めるのが人情というもの。しかしその力が過剰になれば、かえってネジを傷める原因となる。太いボルトには太いなりの、細いボルトには細いなりの締め付けトルクを。6.3sq.のソケットレンチで、締め過ぎの呪縛から解放されよう。
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ビスやボルトの締め過ぎには要注意
部品の落下や締結剛性を確保するため、ビスやボルトには適切な締め付けトルクが設定されている。ある機種のサービスマニュアルには、M5ボルトの標準締め付けトルクは5.2Nm、M8では22Nmと記載されている。
ところがメンテナンスの現場では、クラッチカバーのM5ボルトもフロントフォーククランプのM8も同程度の力で締めてしまうことも。細いボルトやビスをオーバートルクで締めれば、雌ネジがねじ切れたり部品が変形するなどの弊害が出てくる。
ネジ穴部分が引っ張られて密着不良になり、対症療法的にオイルストーンで合わせ面を均したり、液体ガスケットを併用している例も少なくない。
頭の低いボルトナットを絶妙なフィット感で捉えるネプロスソケット
ボルトに加わるトルクは、ボルトから工具を握る場所までの距離で決まる。つまり、ハンドルが短ければボルトに加わるトルクは必然的に小さくなるというわけだ。
差込角6.3sq.のソケットレンチは、狭い場所でスリムなソケットが使いやすいのはもちろんだが、短いハンドルにも意味がある。KTCネプロス6.3sq.のNBR290は全長125mmで、9.5sq.のNBR390は180mm、12.7sq.のNBR490は250mmと、差込角によって全長が明確に異なる。
長さとトルクは比例するので、加える力が同じならNBR290に対して45%長いNBR390は45%強いトルクが発生する。裏を返せば、9.5sq.のハンドルと同じ力を6.3sq.に加えても、45%減の力に抑制できるわけだ。
日常的にオーバートルクの自覚があるなら、6.3sq.工具がトラブル防止にも役立つことを知って、締め過ぎの呪縛から解放されよう。
狭さに強い小さなヘッド&短いソケット
デリケートなアルミ部品を優しく締める
クランプは緩まぬように割れぬよう
マイナスはフィットするビットで回す
チタンの金色コートで耐摩耗性向上
ドライバ型ハンドルでトルク適正化
豊富なアクセサリーの組み合わせにより、広範囲でシブイチの特性を発揮
T形ハンドルは早回しも得意
手締めで活きるゴム付スピンナ
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